敷かれたレールに囚われずに、世の中の制度を活用すると明るい光が見えてくる

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介護士の「現在」は暗い

家を一歩出て外を歩いていると、中年層から高齢者とすれ違う割合のほうが多い気がしませんか?

実は気のせいではありません。日本の高齢者の割合は世界でも最も高い水準なのです。ちなみに国連の世界保健機関(WHO)では65歳以上を高齢者と定義しています。

理由①:少子高齢化はとどまるところを知らず介護の需要だけが増える一方

現在の日本は、人口を占める高齢者の割合が増加する「高齢化」と、出生率が低下し若年人口が減少する「少子化」が同時進行する、「少子高齢化」社会です。

今後約40年までに65歳以上の人口はほぼ横ばい推移する一方で20歳~64歳の人口は大幅に減少し、高齢化率は10%ほど上昇することが見込まれています。

参考財務省:日本の少子高齢化はどのように進んでいるのか

日本では少子高齢化がとどまることを知らずに介護施設の利用者や見込み客は増える一方です。

しかし、介護士の供給が追いつかず、人手不足で崩壊寸前の施設、労働基準を無視したブラックな働き方を強要され、人材が離れていく要因へ益々伯爵がかかっています。こうした現状も相まって介護職は重労働なのに賃金が低いと、懸念される傾向にあります。

幸い私が以前勤めていた有料老人ホームは、夜勤明けの次の日は必ず休日で、シフト作成者と仲良くなれれば希望休も通るなど、漆黒のブラックではなくグレー企業でした。

なぜ、グレーかと言うと、人手不足により介護士にしわ寄せがきているのは肌身で感じていたからです。

例えば、施設は有料老人ホームですが、本来は訪問介護として、決められた時間枠で一人の介護士が一人の利用者さんの介助をするのが正式な仕事の形式でしたが、20人越えの利用者に対し日勤者は3人~多くて4人。

当然、一対一でゆったりとした介護など出来るわけがなく、いつもてんやわんやしていました。

理由②:コロナ禍で介護職を離職する人たち

コロナウイルスの影響で、介護士が相次いで離職してしまう自体も発生しました。例えば、身内に基礎疾患者がいるためコロナ感染を危惧して退職。

その他には、認知症等やむを得ない症状でご利用者様にマスク着用にご協力いただけず、介助者自身がウイルスを媒介してしまう可能性や恐怖心や責任感から退職したという話を聞きました。

私の身近の話では実際に介助者がコロナウイルスに感染し、後遺症の回復の見込みがないため、退職した同僚がいました。

また、コロナが要因で自分以外の周りの職員が次々と退職してしまい、結果自分自身も体調を崩し辞めざる負えない状況に追い詰められたという話も耳にしました。

こうしたコロナ禍のなか、全職種の有効求人倍率は1.05と低いのに対し、介護職の有効求人倍率は3.17倍と非常に高いです。

参考厚生労働省:一般職業紹介状況 令和3年2月分

新型コロナウイルスの感染拡大は、特に飲食店・接客業・イベント・旅行・宿泊業などに大きく影響を与え、コロナ関連での解雇や雇止めにあったった人は8万6千人に上ると厚生労働省が発表しました。

しかし、介護職は転職先として視野に入れたくないという声を聴きます。なぜでしょうか?

理由③:ぬぐえない3K低賃金のレッテル

先に述べた少子高齢化による人手不足の以前に介護には、3Kというマイナスイメージが付きまといます。3Kとは・きつい・汚い・危険の頭文字のことです。現職介護士としてこの3K該当するであろう職務内容を枚挙します。

まず「きつい」ですが、これは先に述べたように利用者の人数と介護士の人数のバランスが悪く、一人当たりの業務内容が過度に多いことが所以しているケースがほとんどです。

しかし、それ以前に勤務先の施設によっては介護職には早番日勤遅番夜勤の4つの勤務時間がバラバラにやってきます。その為睡眠ペースが崩れやすく、身体がきついことも挙げられます。

次に「汚い」についてですが、介護職をイメージだけで判断する人は、ここが一番ネックなのではないでしょうか。

具体的には、介護職には排泄や入浴業務があります。そのため他人の汚物を処理する事、お風呂のお世話など、自分以外の人のデリケートな一面に携わることを躊躇する気持ち、単純に汚物に関わりたくないという思いから「汚い」という発想になるのだと思います。

私の場合は、排せつ物に関しては、マスクと使い捨てゴム手袋さえあれば、平気でした。「慣れてしまえばうんちは粘土みたいなもの」と言った、60代の高齢介護士さんの言葉がいまでも忘れられません(笑)。本当にその通りだと思います。

最後に「危険」についてです。介護施設を利用している高齢者は足腰が衰弱しているケースが多く、一つ一つの動作に思わぬ危険が伴います。介護者としてご利用者様をケガさせてはいけないのはもちろんのこと、介助者の身体もケガをしないように心がけなくてはなりません。

また、心身ともども比較的健康な利用者様であっても、私の勤めていた施設で夜間訪室時に脳梗塞を起こし倒れていた事例耳にしました。

仮に、もしこの時職員が怠慢を起こし、訪室した時間が遅れていたとしたら、事態はさらに悪化していたと思います。いかなる時も常に命の危機と隣り合わせの意識はぬぐえません。

そして、いつも健康だからという気のゆるみや怠慢は思わぬ事故につながるのだなと、この話を聞いて身の引き締まる思いでした。

介護士の「未来」は明るい

介護士の「未来」は明るい

ここまで介護のダークサイドを語ってきました。しかしある程度の介護歴があると、ライトサイドにも気が付くことが出来ました。数年の介護経験経た今から感じる、もし自分が介護の世界に足を入れたときに知っておけばもっと気持ちや経済的にお仕事が出来て楽だったなと思うことがたくさんあります。

理由①:コロナ離職をきっかけに介護業界へ足を踏み入れる人たち

介護は転職先として視野に入れたくないという意見がある一方で、コロナ離職後の新しい転職先として、介護を選ぶ人も増えていることも事実です。ここからは介護の未来のライトサイドに焦点当てていきます。

理由②:出戻りに優しい環境が整っている

異業種から介護職へ新たなスタートを切る人たちのみではなく、例えば厚生労働省は介護への出戻り希望者にも支援を行っています。

すでに介護職の知識や経験があれば再び介護職へ就職することをサポートするための貸付制度が用意されています。最大40万円が貸し出され、2年間介護職員の業務に従事すると全額返還免除となるとてもありがたい制度です。

参考就職支援金貸付20万円給付は、失業中や休業中の人が介護士になるきっかけとなるのか?

様々な経済的事情で新しいスタートが切れない人には非常にありがたい制度です。介護の出戻りを考えている方はこの制度も視野に入れぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

理由③:雇用形態施設形態を選べば3Kは軽減される

「きつい」は主に夜勤や日勤帯など働く時間帯がバラバラで体調管理が難しいことに起因していると思います。しかしこれらの問題は実は働く施設形態を選べば直面することなく介護のお仕事が出来る場合があるのです。

有料老人ホーム、特養、グループホームなど、ご利用者様が施設で暮らしている場合は、夜勤勤務はほぼ必須ですが、例えばデイサービスや訪問介護は日勤帯のお仕事のみで介護の仕事ができます。

夜勤勤務が必要な施設でも、雇用形態をパートにすれば、夜勤はしなくてもよいように交渉できる場合があります。

施設によっては正社員でも、入社時に夜勤はしない条件で雇ってもらえるように交渉可能なこともあるようです。実際私が以前勤めていた有料老人ホームでは入社前に夜勤なしで交渉し正社員として働く女性介護職員がいました。人手不足ですから、例えば日勤だけでも人が増えてくれるだけありがたいのでしょう。

ちなみに、私は自ら進んで夜勤をするのが好きです。と言いますのも、夜勤だと、勤務人数が少なく、人間関係が限られた人に限定されるので人間関係にあまり悩まずに済んだためです。

私の勤めた施設では夜勤明けの次の日が必ず休みなことも魅力的でした。私は紹介予定派遣を通して正社員になったのですが、正社員になって数か月後には月に1度か2度の日勤勤務を除いてほとんど夜勤勤務になったことも、介護を続けてこられた要因だと思います。

最後に「汚い」「危険」についてですが、これも施設形態次第では関わる「汚い」「危険」をある程度選択出来る場合があります。

例えば、現在私は夜間訪問介護をしていますが、ご利用者様は寝たきりの方なので、移乗などの身体介護はほとんどありません。夜間に排便が出ることはほとんどなく、排泄関係は排尿処理のみでお風呂は夜間やりません。

ご利用者様と一対一ですので人間関係に悩むことは少ないです。

しかしながら、資格を取得し医療行為を行いますので慎重な作業は引き続き伴います。これは介護職のみならず他たとえ「危険」とまではいえなくても慎重な作業が伴うことはどの職種にも言えることではないでしょうか。

私の5年、10年後のキャリア戦略

私の5年、10年後のキャリア戦略

介護の仕事で一番きつかったのは人間関係です。利用者との人間関係ではなく、従業員同士の人間関係でした。介護は究極の接客業務なので、従業員同士で不要な圧力がかかると必要以上に心を消耗してしまいます。

私の場合は雇用形態や施設形態を自分に合ったもの変更したことで負担が軽減されました。コロナ禍の今、パソコンでお仕事をすることはもはやできて当たり前となっています。心や時間に余裕ができた今更なる飛躍を目指し私の今後の目指す姿を語ります。

5年後目指す姿

以前はフルタイムの有料老人施設で働いていましたがライフワークバランスを考え訪問介護夜勤パートへ転職しました。有料老人ホームでは、医療的ケアを実地することがなかったのですが、訪問介護へ転職し、資格を習得し医療的ケアも実施できるようになりました。

スキルアップも実感できますし、自分の自信にもつながります。現在は介護福祉士取得をめざしています。

一方で、在宅でのお仕事も継続していてライティング業務に力を注いでいます。そしてパソコンを使ったスキルを増やしたくて、イラストも勉強しています。

10年後目指す姿

介護福祉士を取得した後も、引き続き介護士の仕事は続けていきたいです。でも、10年後には介護福祉士の国家資格を武器に、さらに働きたい施設を自分が選べるようなスキルと実力を身に着けた状態でいたいと思います。

在宅ワークの方ではライティングとイラスト両方の武器で、お仕事習得を目指したいです。

まとめ

少子高齢化という抗えない現状の中、介護は日常から切って離せない存在になっています。

例えば、私の自宅周辺に、ほんの10年前は介護施設がほとんどありませんでしたが、ここ数年で介護施設が続々と登場し、私の近所で徒歩圏内に7か所も存在しています。

そして近々、竹藪を一掃し、新しい特養が建設されるようです。徒歩圏内にすでに7つもあるのに、また更に新しい介護施設の建設予定が立っています。

このように需要が大幅に増え、働き手は足りるのかと心配になる一方で裏を返せば、介護の世界は働き手が働き先を選ぶことが出来るということです。

そして、国の制度としても出戻りにも初心者にも優しい業界でもあります。万年人手不足なので、Wワークも歓迎している施設が圧倒的に多いのも特徴です。

介護は入り口が広く、「誰でもできる仕事」と思われがちですが、「誰でも続けられる仕事」ではありません。

「誰でもできる仕事」だからブラックなのは仕方がないとあきらめる前に、自分にあった施設形態、雇用形態を選ぶことで「漆黒のブラック」ではなく、少なくとも「淡いグレー」になることを私は介護に携わった3年間で実感しています。

この記事を書いた人

Yoshida maiko

新卒で貿易関連の仕事に携わり、祖母が体調を崩し引っ越しを機に介護業界へ転職する。

半年間の初任者研修を受講しそこで紹介を受けた派遣会社を通して、家から自転車で通える有料老人ホームで働く。そののち同社の正社員となる。

現在はライターとして活動する傍ら、訪問介護の仕事をしている。

経歴

  • 2014年6月~2016年9月:新社会人として貿易関連会社に就職
  • 2016年1月~2017年7月:初任者研修を受講する
  • 2017年12月~:紹介派遣先の有料老人ホームにそのまま就職

資格

  • 実務者研修

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