訪問介護に向いている介護士とは?訪問介護のメリット・デメリット

教えて!介護士ってどんな仕事?
※画像はイメージです。
訪問介護を経験したい介護士
訪問介護を経験したい介護士

これまでは施設で、集団での介護を行っていたが、もっと1人の利用者様に深く関わりたい。だけど訪問介護って大変そう、クレームが多そうなイメージがある。料理に自信はないけど、そんな自分でも出来るのだろか。

集団で介護する施設で勤務していたが、1人の利用者様に対して個別で援助していきたい、もっと1人の利用者様の事を深く理解し、身体の介護だけでなく、生活面の援助もしていきたい方。また、介護士としてのスキルアップをしたい方にお勧めなのが「訪問介護」です。

訪問介護をしてみたいけど、「どんな人に向いているのか」「どんな事に気を付ければ良いのか」スキルアップといっても、「実際にどのような事を学んでいけるのか」をメリット、デメリットも含めて紹介していきます。

記事のテーマ
  1. 訪問介護は、相手の立場に気持ちを重ねる介護である
  2. 訪問介護ならではの魅力あふれる支援内容
  3. 訪問介護の一日のスケジュール

質問があれば気軽にコメントください

訪問介護勤務に向いている介護士

訪問介護勤務に向いている介護士

働く上で自分に合わなければ、すぐに辞めてしまう人もいるかもしれません。向き不向きは大切ですが、今の自分が向いていなかったとしても、向いている人の真似をして意識すれば、より長く、働きやすくなり、いつの間にか向いている人になる事も可能ではないでしょうか。

向いている人は挑戦してみる、向いていない人は真似をしてみる、というスタンスで見て頂ければと思います。

その①:相手の気持ちに敏感に対応

人と接する上で基本的な事ではありますが非常に大切です。利用者様の家に上がらせてもらうという事は相手のテリトリーに入るのと同じだと思って下さい。

皆さん自身も自分の家でのルールがあるように利用者様にも家でのルールがきっとあるはずです。外では何てことない行動でも、家の中では非常識になる事も。

例えば、家事援助で使用した茶碗拭きは使用後にきれいに畳む。食器洗い後の炊事場は水滴をきれいに拭き取る。トイレの便座を掃除時、カンカン音を立てて洗わない。等、当たり前の事に感じますが、意外と出来ない事が多いのです。

援助者側の自宅での何気ない癖が、利用者様宅で出る事も。相手の気持ちを常に組み取る事が出来れば、家の中でされて嫌な事、些細な事にも対応できるのではないでしょうか。

その②:臨機応変に対応出来る

家事援助にしても身体介護にしても、必ず利用者様の自宅に必要な物品があるとは限りません。私がまだ、訪問介護を始めて間もない頃、調理援助で訪問していた時、冷蔵庫の中の物がほとんど何も無いのです。

あるのはうどんともやし。利用者様から「4品作ってね」と、言われました。料理の経験も少ない私にとって最大の試練でした。

結果は言うまででもありませんが、それでも最初から諦める訳にもいかないので、料理と呼べるか分からない料理を作ったのを覚えています。

この様に様々な環境で援助する事もあります。なかなか真似してすぐに出来る事ではありませんが、意識する事で少しずつ可能になってきます。実際に私も苦手でしたが、意識し数をこなす度に対応力が身に付きました。

訪問介護で働く介護士のメリット・デメリット

訪問介護で働く介護士のメリット・デメリット

大変そうなイメージがある訪問介護。大変だからこそ魅力を感じ、得られる事も多くあります。介護士として成長を目指すのであれば訪問介護はお勧めと言えるでしょう。

しかし、メリットだけではないのも現状としてあります。そんなメリット、デメリットを紹介していきます。

メリット①:気付く力が身につく

きめ細やかな配慮や心使い、状況判断が常に求められる訪問介護。洗濯物の畳み方、料理の味付け、掃除の仕方、入浴介助のやり方1つにしても、利用者様の想いが存在します。

特に自分の家の中ですので、その想いは外や施設にいる時よりも非常に強く現れます。言葉にしてはっきりと事前に伝えてくれれば、あまり問題は無いのですが、殆どの方は遠慮をして、はっきりとは伝えません。

言葉の微妙な変化や表情、しぐさに現れる事が多くあります。なので、援助側は常に利用者様の変化を意識しながら自然と働く事になります。

そんな毎日を過ごす事で、これまで意識していなかった部分が見えたり、気付く力を身に付ける事が出来るでしょう。

メリット②:時間有給取得のしやすさ

これは会社によって異なる事がありますが、用事などがあり、1日休む程でも無いが、用事を済ませたい方にはお勧めです。1日の間に訪問件数はシフトで決まっていますが、事前に伝える事でシフト調整し、訪問の間に時間有給を取得し、用事を済ませる事も可能です。

デメリット①:決められた時間内での援助

訪問介護では1件に対して、30分の援助や45分、1時間等の時間での援助が決まっています。ある程度援助内容に応じた時間設定がしてあると良いのですが、少し厳しい時間設定の時もあります。

次の訪問先の事もあるので、時間の遅れがどんどん後の援助に影響を及ぼす事もあります。効率的に仕事を行う事も求められます。

デメリット②:苦情

利用者様の自宅に訪問させて頂く訳ですので、利用者様のテリトリー内での援助になります。外では目をつぶっても自宅の中では許せない事、皆様もありますよね?

また、1対1の援助になるのでどうしても相性の良い、悪いが出てきます。こちらがいくら気を使っても、利用者様が援助者側の話し方が苦手、対応が好きじゃないといった事もあるでしょう。

そういった意味でも苦情は受けやすい事を認識として持っておかなければなりません。

訪問介護で働く場合の給与と福利厚生

訪問介護で働く場合の給与と福利厚生

訪問介護で勤務する際での給料や福利厚生面。実際にどのくらいの収入が得られるのか、働き始めてからこんなはずじゃなかった、とならない為にも事前にしっかり確認しておく必要があるでしょう。

その中で注意点や、一般的な給料面を紹介していきます。

給与について

都会では20~26万円くらい、田舎では14~20万円くらいではないでしょうか。

また、パート・アルバイト勤務では、都会の時給が1,400円~2,000円に対して、地方では900円から1,200円くらいと、一般的な時給に比べたら高いのではないでしょうか。

福利厚生について

フルタイムで勤務する職員については一般的な社会保険や交通手当、資格取得支援等長く務めるには問題ないと思います。賞与、昇給等は事業所によって様々です。

しかし、パート勤務やアルバイトなどは交通費が出ない事があり、社用車ではなく自分の車で訪問するなどの場合もあるので事業所を選ぶ際はしっかりと考えましょう。

訪問介護で介護士に求められるスキル

訪問介護では施設と違い、1対1での援助なので、利用者様にいかに合わす事が出来るかが、大切になってきます。

では、実際に合わすとはどういうことなのか、また、求められるスキルも含めて紹介していきます。

スキル①:効率良く援助していく

援助時間が限られている中での支援ですので、時間内にいかに効率良く進めていくかを求められます。例えば45分の援助時間の中で、料理を数品、居室等の掃除援助を行う場合、料理の数にもよりますが、効率良く行わなければ時間内に終わらない事があります。

例として以前、私は煮物を煮込んでいる間に掃除機を使用、物事を同時進行で行う事もありました。この様に時間を無駄にしない事も必要です。

スキル②:利用者様の感情を読み取る

気付く力、見抜く力は必要です。利用者様のその日の体調や、状況によって援助者側に求める事は常に変わります。

例えば、いつも通りに掃除、洗濯、調理を終えても今日の掃除は控えめで良いから料理を多めに作って欲しかったと思われている事もあります。

その場で伝えて下さる方もいれば、直接伝える事を遠慮されて、「この間娘が家に来て掃除をしてくれた」などと言われる事もあります。

この様な会話の中から、相手の真意を見つけ出し、今日の掃除はあまりしなくて良いのだろうかと疑問に思い、利用者様に相談する事で本音を伝えて下さる事もあります。

スキル③:こまめな報連相

どんな仕事でも大切ですが訪問介護ではより重要になります。自分が行った訪問先に、次回も必ず自分が行くとは限りません。

その際、訪問先で何か変わった事や次の方に引き継いでおきたい事など、報告、連絡、相談するようにしましょう。

また、ちょっとした体調の変化にも気付けると尚良いでしょう。その変化に気づかずに次回訪問に行った際に、体調が悪化しているなんて事も。変化に気づけていれば家族に連絡する事で早めに受診して下さる家もあります。

どんな小さな変化も職員同士で共有し合う事が必要です。

訪問介護の一日のスケジュール例

訪問介護の一日のスケジュール例

訪問介護では1日の訪問件数は日によって異なり、訪問に出たら昼休憩と、夕方まで事務所に帰れない事もあるので、必ず携帯電話は所持していきます。

訪問中に何かトラブルが発生した時や、訪問時間が長くなり、次の訪問先へ遅れそうな時などは事務所に連絡し、事務所から利用者様宅へ連絡してもらいます。

あくまでも私が勤めている会社での例になります。1日の訪問件数や、業務内容、移動時間等は各事業所によって異なる場合があります。
  • 08:30
    出勤
     事務所に集合後、朝礼を行い、各自訪問先の確認を行います。訪問先の確認、準備が終わったら、訪問車にて利用者様宅へ向かいます。
  • 09:00
    1人暮らしで認知症がある方へ調理支援での訪問
     訪問すると良く鍋焦がしをしており、鍋を洗うところから支援をしていました。
  • 10:00
    認知症による物取られ妄想がある方へ掃除支援での訪問
     物取られ妄想があるので、掃除時は1つ1つ本人さんに確認しながら物を動かし、掃除をしました。
  • 11:00
    ベッドで寝たきり状態の、足が拘縮している方へのオムツ交換、食事介助での訪問
     足が拘縮している為、オムツ交換が行いにくく、時間がかかったのを覚えています。
  • 12:00
    事務所に戻り、昼休憩
     この時間に、訪問先で大変だった事、良かった事などを職員同士で共有し合いました。
  • 13:15
    お話し好きな方への掃除支援での訪問
     とにかくお話をする事が好きで、掃除をしながら、常にお話をしていました。掃除機をかけながらの会話は至難の技でした。
  • 14:30
    ご夫婦で利用されている仲良しご夫婦宅への調理、買い物援助での訪問
     毎回訪問時は喧嘩をしていましたが、喧嘩するほど仲が良いとはこの事。喧嘩もしていましたが、必ず毎回笑い合っていました。
  • 16:00
    100歳を超え、足に痛みを持つ、ベッドで寝たきりの方へオムツ交換での訪問
     とにかく足を触ると痛いと言われるのですが、足が拘縮しており、ご自分では足を開くことが出来ない為、痛いと言われながらも職員がオムツ介助するために足を開くように触っていました。
  • 16:45
    事務所に戻り、1日の記録を行う
  • 17:15
    退勤

訪問介護でやりがいを感じられる瞬間

訪問介護でやりがいを感じられる瞬間

大変なイメージがある訪問介護。その中で、大変だからこそ感じられる達成感や、やりがい。施設勤務とは違う魅力あふれる支援内容や1人1人と向き合う事の大切さを教えてくれるのが訪問介護だと感じています。

様々な支援内容

身体介護の他にも調理、掃除、買い物、といった家事援助も含まれる訪問介護。身体介助、家事援助と、施設やデイサービスでは踏み込めなかった部分まで、色々な方向から支援をしていく事が可能です。

調理援助などで、「あなたの料理は美味しいね」などと言われると、より一層やりがいを感じる事が出来ます。

1対1で向き合える

1対1で向き合う事で利用者様の本音を聞く事が出来ます。初めのうちや、信頼関係を構築するまではなかなか聞く事が出来ませんが、誠意を持って対応する事で少しずつ想いを伝えてくれるようになり、集団では見えない部分を見る事が出来ます。

とある利用者様で、気分の浮き沈みが激しく(うつ病による)、家族とは訳あって別居されている方への訪問時、急に怒鳴ってきたり、泣かれたりと対応が難しい方がおられました。

どんな状況であっても、何故そのような行動、発言をされたのかを常に考えた時に、家族の写真をいつも眺めておられる瞬間があり、そこには「寂しさ」があると感じた私は、寄り添おうと心掛けました。

そして急に、「いつも家族みたいに接してくれてありがとう」と言われた時、この仕事を選んで良かったなと思える瞬間でした。

まとめ

介護技術だけでなく気付く力を訪問介護では身に付ける事が出来ます。利用者様の想いに寄り添える事が一番の介護ではないでしょうか。

  1. 介護士としてもっと成長したい
  2. 1人ひとりとしっかり向き合いたい

そんな方は訪問介護を目指してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

ユウヤ
さん

新社会人として動物看護士で半年間働いたのちに、務めている動物病院の院長からのパワハラで退職。専門学校卒業後は介護福祉士として就職し、訪問介護、訪問入浴、通所介護と部署異動で色々な介護に携わる。

現在は、通所介護で働きながら、駆け出しライターとしても活動中。

経歴

  • 2012年4月~2012年8月:新社会人として動物病院に就職
  • 2012年9月~2015年3月:心を病み、自宅に引きこもりの日々から専門学校へ
  • 2015年4月~2017年3月:訪問介護、訪問入浴介護事業に就職
  • 2017年4月~現在:通所介護事業所へ異動が決まる

資格

  • 介護福祉士

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