介護士における人間関係の難しさと克服した方法

中間管理職から見る介護士の人間関係について

私は介護士と勤務をした経験がありますが、勤務経験の中でも職員同士の人間関係というのは非常に難しいものでした。

人間関係が良い時は仕事に行くことが楽しく、難しい問題が発生したとしてもそれにチームワークで対処できていました。しかし、人間関係が悪い時は仕事にいくことも嫌になり、仕事自体も些細なミスが続く、そしてさらに仕事に行きたくなくなるなどの悪循環がありました。

ここでは、介護士の人間関係が悪くなりやすい原因や、その対処方法、克服方法についてご紹介していきます。

介護士の人間関係が悪くなりやすい理由

他の業界でも働く人同士の人間関係の悪化は多くあるかと思いますが、介護士は他の業界に比べても人間関係が悪化しやすい環境であると私は考えます。その理由についていくつか紹介していきます。

同じ仕事をチームで対応している

介護士は高齢者を複数の介護士で対応をしていきます。一つの仕事を複数で行うようなイメージです。その為「私はこんなに働いているのに、〇〇さんは動いていない」「私がしんどい時に誰も助けてくれない」といった不平不満が出やすいといえます。

例えば、一人一人与えられた仕事があればそういう不満も出にくいと思いますが、介護士という仕事はそうはいきません。

人が相手ですのでイレギュラーなことも多いですし、予定している通りに仕事が出来ないことがほとんどです。そのため、気づきや助け合いが必要になるのです。

気づきや助け合いが出来なければ不満が溜まってしまうことになります。

ストレスを抱えやすい仕事

介護士は非常にストレスを抱えやすい仕事であるといえます。それは人が相手だからです。特に認知症の方の対応であれば、何度も何度も同じことを言われたり、ナースコールを5分おきに鳴らされたりなど、ストレスを溜まりやすいこともあります。

また、クレームの多い家族の対応、社会問題にもなっている高齢者からのセクハラ、パワハラなども介護士のストレスの大きな要因となるのです。

こういった、ストレスを抱えながら仕事をしてしまいますと、同僚の介護士にきつく当たってしまったりすることが多々あります。きつく当たり、それが人間関係の悪化につながってしまうのです。

職場環境が悪い

職場環境が悪い職場は、人間関係が悪いところが非常に多いと私は感じます。私自身、職場環境が悪いところで働いた経験と、職場環境が良いところで働いた経験がありますが、職場環境が良い環境の方がはるかに人間関係は良かったと思います。

職場環境の良し悪しは、例えばワンマン経営者、サービス残業やパワハラなど慢性的に労働基準法に違反しているなどが悪い職場環境にあたります。

逆に、職場自体労働環境が整備されており、残業代もきちんと出る、有給も消化できる、上司の部下に対する教育がきちんと統制されているなどの場合は良い職場環境で、職員の気持ちに余裕があり、介護士同士の人間関係も良いといえます。

介護士は大きな企業も多いですが、まだまだ中小企業のところが中心であり、上記の悪い職場環境のところも多くあります。

私の経験談、介護士同士の人間関係を築いていく

私は介護福祉士の専門学校に通い、老人ホームに介護士として就職しました。就職したての頃は特に介護士の人間関係は気にならず、日々の仕事をこなしていくことで必死でした。

しかし、仕事も慣れてきたころ、自身の職場の介護士同士の人間関係が悪いことに気づき、そのことで心身ともに疲労してしまった経験があります。

そんな私が人間関係を良くするために、実施したことについてご紹介していきます。

介護士を目指す人に悪い人はいない

私が意識したことは「介護士を目指す人に悪い人はいない」と心に何度も繰り返したことです。介護士は低賃金でありしんどい仕事ですが、それでも介護士を目指すという人は、高齢者を支えたいという気持ちがあり良い人であると思っていたのです。

それはなぜかというと、そう思わないと人の悪い部分が目についてしまうからです。例えば、仕事が遅い人と仕事をすると「なんでもっと早く動けないのかな」と思い、失敗やミスをする人に対しては「私なら絶対しないのにな」と悪い部分だけが目についてしまったからです(そういう私も決して仕事が出来る方ではありませんでしたが…反省)。

ただ「介護士を目指す人に悪い人はいない」と思うと、人の良い部分が見えてくるのです。仕事が遅くても「丁寧に仕事をしている」、失敗やミスをしても「ミスや失敗に気づけて良かった」と思うようになります。

人の悪い部分を見ていくと、だんだん自分もしんどくなってしまいます。出来れば人の良い部分、良いと思える部分をピックアップしてみていくことで、ストレスを貯めないようにできると感じています。

ささいな世間話が大切

仕事中に私語をするのはあまり良くないことですが、仕事の話をしているだけの関係もあまり良くないと私は感じています。なぜならその人のことを何も知れないからです。

簡単でも仕事以外の世間話をして、その人のことを知ることが必要だと思います。また、コミュニケーションを自ら取りに行くことによって、相手との壁をなくすことも大切です。

飲みにケーションという言葉があるほど、やはり良好な人間関係を築いていく為には仕事以外の話をすることも必要になるのです。私は仕事以外の場で、仕事の人と関わるのは苦手でしたので、飲みに行ったりすることはあまりしませんでしたが、それでも仕事場では積極的に話かけて、相手を知る、壁をなくすことに努めました。

相手の困っていることを支える

私が仕事をする上で注意していることとしては、相手が困っていることや求めていることをサポートするということです。これはある程度の経験が必要になりますが、同じ介護士が何に困っているのか、何をしてほしいのかを汲み取り、サポートすることで人間関係が良好になることがあります。

例えば、ある介護士が便失禁の高齢者を介護していたとします。シーツまで便が付いて、全身更衣とシーツ交換が必要です。基本的にそれらの仕事は一人で対応することが多いですが、非常に労力もかかりますし、精神的にもしんどくなってしまいます。そういった場合に「私も手伝いますよ」といって力を添えてあげると相手から感謝されます。

例えば、体重の重い方を介助する場合は、いくら経験のある介護士でも身体的な負担は大きいです。しかし、2人で介助をすれ労力は半分で済みますので私は積極的に手伝っていきました。

介護士として大切なことは、高齢者の介護と、職員のサポートであると思います。手伝うことによって職員は感謝してくれて、次は私がしんどい思いをしている時はサポートしてくれるのです。

こういったことの繰り返しによって良い人間関係を築いていけるのです。

人間関係に困った時の相談先を持っておく

介護士を良い人と思う、世間話をする、困っていれば助けるということをしても、どうしても苦手な介護士はいます。これは仕方がないことです。

そういった場合に相談できる、相談先を自分の中で作っておくこと大切になります。ストレスのはけ口を作っておくことは介護士として社会で働くためには非常に重要なことです。

それでは相談先は誰が良いのでしょうか?答えは、自分の上司もしくは、上司の上司です。

直属の上司は最も良い相談先ですが、上司が嫌な人である可能性もあります。そんな時は上司の上司がおすすめです。

人間関係で悩んで相談するのであれば、出来れば同じ立場の方はお勧めしません。その理由としては情報が流れる可能性が非常に高いからです。相談したことが同じ介護士に流れると余計に人間関係が悪くなりやすいです。

上司であれば、ある程度介護士と距離がありますので、誰かに話すことは少ないですし、信頼できる方であれば日ごろから相談をしておくべきです。

トラブルになった際の対処方法について

人間関係はふとしたことで、トラブルになる可能性があります。そんな時はどのような対処方法を取っていけば良いのでしょうか?トラブルになったとしても出来るだけ、良好な人間関係を築くポイントについてご紹介していきます。

第三者を挟んで話をする

既にトラブルになってしまっているのであれば、第三者を挟むことをお勧めします。当人同士で話をすることによって、お互い主張を話ぶつかる可能性もあり、修復できないほど人間関係が悪くなってしまう可能性も高いです。

第三者は上司が良いでしょう。上司でなくとも公平な立場に立ってきちんと、話を聞いてくれる方であれば良いです。

感情的にならないように距離を置く

距離を置くことによって関係が修復することもあります。時間が解決するというものですね。トラブルがあってすぐにトラブルについて話をすると、感情的になってしまうこともあるからです。

話をするポイントとしては感情的にならないことです。感情で話をしてしまうとまとまるものもまとまりません、そのためには距離や時間を置くということは大切なのです。

お互い落ち着いた状態で話せるようにしましょう。

転職する際はゆっくり考える

介護士同士でトラブルになって、どうしても職場に行きにくい時は転職するのも良いでしょう。転職をすれば人間関係はリセットされますので、転職先で良い人間関係を築けるかもしれません。

しかし、本当にそれで今後も良好な人間関係を築いていけるのでしょうか。人間関係でトラブルになり職場を辞めるのは、次の職場でも人間関係が悪いことが原因で職場を辞める可能性があるということです。

自分に原因はなかったのか、転職せずに関係を修復できることは出来ないのかなど、改めて考えておくことも大切であるといえます。介護士は求人が多いので転職は容易にできますので焦らずにじっくり考えることも大切であるといえます。

介護士の人間関係はトラブルになりやすいといえますが、様々な方法で良好な人間関係を築くこともできます。

これから介護士を目指す人や、現在介護士として働いている方は是非これらのポイントを知って良好な人間関係を築いてください。

この記事を書いた人
kokko0320
kokko0320
介護福祉士
在宅介護から施設介護まで幅広く経験。介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)、福祉住環境コーディネーター2級の資格を持ち、介護士として働く傍ら、ライター業をこなす。
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