介護士の肉体的、精神的に辛いことと、それを乗り越える方法

教えて!介護士ってどんな仕事?

介護士は一般的なイメージとしては、汚くてきつくて、給料が安い仕事ではないでしょうか。私も介護士として働く前はそのように思っていました。

しかし、実際に働いてみるとそこまで汚くありませんし、きつくありませんし、正直給料もそこまで安いとは思いません(給料に関して、介護業界全体は確かに安いです)。

そんな私が経験した辛いことをあえてピックアップしてご紹介していきます。

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kokko0320
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介護福祉士
在宅介護から施設介護まで幅広く経験。介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)、福祉住環境コーディネーター2級の資格を持ち、介護士として働く傍ら、ライター業をこなす。

体力的に辛く肉体労働であることはたしか

介護士が働く上で主に辛いこととしては、体力的に辛い部分、精神的に辛い部分の2つの種類に分けることが出来るでしょう。ここでは体力的に辛い部分についてご紹介していきます。

私は小柄な女性ですので、男性に比べると力はありませんし、他の女性に比べても力はありませんでした。

体重が重い方の介助が辛い

介護をする方は女性だけではありません、男性の方を介護する場合も多々あります。場合によっては自分よりも身長の高い方を介護しなければいけないこともありました。

例えば、移乗介助の場合、正しいやり方としては高齢者の身体を自分に寄せて、自分を持ってもらい、ベッドから車いす、車いすからベッドに移動をさせます。私の場合自分よりも体重の重たい方に対しても移乗介助を行わないといけなかったので、移乗介助をするだけでも一苦労でした。

どうしても無理な時は他の介護士に手伝ってもらい、2人で介助をしていたほどです。想像してみてください、自分よりも大きな人が体重を自分に預けてきたら…これは恐怖でしかありませんでした。

もし転倒させてしまったら自分も下敷きになってしまうだろうな、恐る恐る介護をしていた経験があります。

また、男性ばかりではありません。女性でも体重の重い方もいますので、そういった方を介助する際は非常に辛かった覚えがあります。車いすの方でトイレ誘導をする際に立ってもらいたいが、一人では立てない、ある程度介助が必要な場合、私は歯を食いしばり、力を入れてその方の腰を支えて立ってもらいました。

力が上手く入らずに、自分の手の上に体重の重い高齢者が乗ってきたこともあります。

私は今まで一度だけぎっくり腰をしたことがあります。それは重たい方をベッドから移乗させるときでした。普段は自分で立てる方だったので見守り程度で良かったのですが、急にその方の足の力が抜けて倒れそうになったので支えた際に、ぎっくり腰をしてしまったのです。幸い事故はありませんでしたが、1週間ほど休んでしまったのは苦い思い出でした。

夜勤帯は走り回らないといけない

特養勤務の際は、50名の高齢者を2名の職員でみていました。夕食が終わった際は遅出が臥床を手伝ってくれますが、起床に関しては夜勤者の2名だけで50名近くの方を起こさないといけませんでしたので、非常に大変でした。

みなさん自由に動いてしまいますので、起こしている最中にナースコースの対応をし、建物の端から端まで走り回らないといけないこともありました。

一度夜勤帯だけ万歩計を付けたことがありましたら、一晩で2万歩歩いていることもありました。もちろん毎回がそのような夜勤ではなかったので、私は続けていくことが出来ましたが、走り回ることが毎回続いていたら私は介護士を続けていなかったかもしれません。

入浴介助がサウナ状態で辛くて大量の汗をかく

介護士の仕事の一つとして入浴介助があります。入浴介助は高齢者を安全に入浴してもらうために、介助を行いますが、その環境が私にはとてもつらかったのです。入浴介助は高齢者は裸になりますので、基本的に暖房をつけて、脱衣所と浴室に温暖差がないように配慮していきます。

温暖差がありますとヒートショックの原因にもなりますので、注意が必要です。私たち介護士は服を着用しながら介助を行いますので、非常に暑く蒸し風呂、サウナ状態のまま介護を行わないといけません。

入浴介助は重労働ですので、汗は滝のように流れて、メイクをしていても全て流れてしまうほどでした。入浴介助をしたあとは、体力的に消耗してしまって非常に辛かった経験があります。

しかし、入浴介助をする間は常に汗をかいているので、ダイエットにもなりまし、肌も綺麗になったように思います。

精神的に辛い部分もある

精神的な辛さはある意味、体力的に辛いことよりも辛いかもしれません。介護士は人と関わる仕事ですので、人間関係の難しさもありますし、高齢者だけではなく家族や職員との人間関係も気を付けなければいけません。

私は幸い精神的には強い方でしたが、他の職員は精神的に病んでしまってうつ病などになってしまった方もいます。

衝撃的だった認知症の方の弄便

「介護士なら認知症の対応で辛いと思うな」と思われがちですが、私たちも人間です。いくら認知症だからといっても精神的に辛くなることもあります。

例えば、弄便があった際は本当に心から精神が辛くなりました。弄便は認知症の方が主に引き起こす行動であり、文字通り便を弄ぶ行動を指します。

私が経験した弄便は、今思い出してもトラウマのようになってぞっとしてしまいます。ある日、食事の声掛けの為にある高齢者の部屋を訪れました。部屋は本来白い壁でしたが、一面茶色だったのです。

そして凄まじい臭いを出していました。その方は自分のズボンに手を入れて便をもち、壁になすりつけていたのです。

その手で私の服を触ろうとしていたので思わず「やめて!」と叫んでしまいました。今思えば介護士としては対応が間違っていると思いますが、その時ばかりは人間の本能というか、反射的に拒否してしました。

また、認知症の方は思いがけない行動をすることがあります。ある男性の高齢者の方は何を思ったのか、部屋で過ごしている最中に裸になり、私の元へ来て抱こうとしたのです。

幸い他の男性介護士が近くにいましたので助かりましたが、私一人なら大きな身体の高齢者でしたので拒否するのは難しかったかもしれません。

難しい高齢者と家族との人間関係の難しさ

介護士は様々な人間関係の元働く必要があります。高齢者との人間関係はもちろんですが、家族や職員同士、他職種の方々など、様々な人間関係が発生してしまいます。

人間関係で苦労したことは多々あります。人間関係で苦労をすると精神的な負担が非常に大きいですので、辛かったと覚えています。

私が働いていた職場に新人いじめをする高齢者の方がいました。その方は、新人だった私をいじめるような行動や言動があったのです。その方が「車いすを押して」と言ってきたので、私はその方に「自分で動かした方がいい運動になりますよ」と返事しました。

するとその方は「何を偉そうに私に指示をしているの、主任呼んできて頂戴」と言ったのです。今考えれば私の声掛けにも問題があったかとしれませんが、主任を呼ばれて長々と説教を受けた記憶があります。

また、家族にも苦労はしました。自分の親が認知症だと認めない家族に「あなたの介護のやり方が間違っているのでは?」と強く言われ、職員同士でも「あなたと夜勤は出来ないから他の人にかえてもらった」と言われました。

当時の私は若かったので、自分が正しいと思うことはまっすぐ行っていました、それが人間関係を余計に悪化させてしまったかもしれません。

反省するべきところはありますが、それでも介護士は直接高齢者に介護する仕事ですので、トラブルに巻き込まれやすいといえます。

辛いことを乗り越えるための方法

介護士の仕事は体力的にも精神的にも辛いものがありますが、私は辛いながらも介護士として働いていました。辛いことはありますが、それはやはり乗り越えていかないと仕事は続けていくことが出来ません。

辛いことがあった場合は、どのように乗り越えれば良いのでしょうか?

体力的に辛ければ楽な方法と楽な環境を作る

体力的に辛いことがあるのであれば、まずはその介護についてきちんと見直しをしないといけません。自分の介護技術が本当に適しているのか見当していきます。

例えば、私は自分よりも身体の重い方に対して、最初は危険を感じて2人で介助をしていました。しかし、適切な介護力を身に着けていくと次第に一人で介助が出来るようになったのです。

具体的にいうと、私はそれまでは介護をする際に腕に力を入れて一生懸命その方の体を支え動かしました。

しかし、それは正しい介護の方法ではなかったのです。

身体全体をその方の下に潜り込ませて、イメージとしては下半身でその方を支えるようにすると上手に移乗介助ができるようになったのです。腕の力はほとんど必要ありませんでした。

そして、入浴介助や夜勤帯にバタバタするのであれば、業務の見直しをきちんとすべきです。自分ひとりがしんどい訳ではないと思いますので、同じ思いを持つ方を連れて、介護し全体で業務を改善することが、体力的な辛さを改善するために必要なことだと思いました。

気にしないことが精神的なストレスから解放させてくれる

精神的に辛いことはどのようにして乗り越えていけば良いのでしょうか。ポイントとしては、何を言われても気にしないということです。これは、私が長年社会人をしていて本当に思うことです。

メンタルの強い方は気にしないというのが、私の経験上理解したことです。また、過去のことを出来るだけ振り返らずに未来のことに対して、何が出来るのかなどを検討しておくことが大切になります。

前に進むということを意識しておきましょう。例えば家族に「あなたの介護のやり方が間違っているのでは?」と言われたとしても落ち込むことはせずに、どうすれば次はそのようなことを言われなくても済むのか、自分は今後何をしていけばいいのかを検討していく方が後悔して落ち込むよりもよほど有益です。

何を言われても気にしない、後悔をしない、未来に向けて走っていくことが介護士として強い精神力をもつポイントであるといえます。

まとめ

介護士の辛い部分は精神的な部分と体力的な部分がありますが、どちらにしても経験の浅い新人介護士の時は気を付けたい部分です。

他の介護士の手を借りながら、負担を分散する方法も一つの手ですので、まずは自分ひとりで抱え込まず相談するのも良い方法だといえます。

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