転職してよかった。思い切って市役所事務職から介護職へ

転職してよかった。思い切って市役所事務職から介護職へ

現役介護士の深イイ話

インタビュー実施日:2019年06月30日

現役介護士にインタビューすることで、介護職として働くことのメリット、デメリットを伝え、これから介護職を目指そうとしている人達の背中を押すことが最終的なゴールです。
プロフィール

高校卒業後、某市役所の事務職として入職、市民課にて住民登録・戸籍・外国人登録業務を担当。

人のために何かしたいという思いから市役所を退職し、介護付き有料老人ホームへ転職。

在職中に結婚し、4年間勤務の後、不妊治療のため有料老人ホームを退職し、現在は妊娠中・専業主婦。

介護職員 川端さん

あなたにとって介護職とは?

癒しややり甲斐を貰える仕事。今後は訪問介護などにも挑戦していきたいです。

私のざっくり変遷記(職務経歴概略)

2007年4月〜2014年9月
市役所に勤務
某市役所・市民課にて住民登録・戸籍・外国人登録業務を担当し、各種証明書の受付・発行・交付や入国された方の外国人登録証の受付・交付等を行う。
2014年10月〜2018年11月
介護付き有料老人ホームに勤務
利用者数50名の施設で未経験でありながら、介護職をスタート。
2018年11月〜
不妊治療のため退職
現在は妊娠中・専業主婦。出産・育児が落ち着いたらまた介護の仕事に復帰したいと考えている。

私はこんな介護士です。

私はこんな介護士です。

私は自立支援を前提とした介護を大切にしています。介護職を始めた当初は、利用者様のそれぞれのADL(日常生活動作)が把握できていなかったこともあり、着替えを難しそうにしていればお手伝いをしたり、食事を口に運ぶことが難しそうであれば食事介助をしたりしていました。

しかし、先輩職員から、下衣は困難だが、上衣は自分で着られる方は下衣だけ介助することや、お箸の使用が困難であればスプーンを使ってみたり、持ちやすい食器に変更してみたりなど、利用者様一人ひとりのできること・難しいことを見極めて必要な介助や工夫をしていくことを教わりました。

さらに、それぞれのADLは日々変化します。年齢とともにできることが減っていくことが多いですが、増えることもあります。

例えば普段歩ける方が肺炎などで一時病院へ入院していた場合、病院では治療が優先されるため、足の筋肉が低下して歩行が困難になってしまうなどADLが低下することがあります。

しかし退院後、車椅子の生活から少しずつ歩く練習をすることで入院前のように歩けるようになることもあります。

このように、利用者様自身ができることは自分で行っていただき、難しいことは介助する、さらにその見極めは日々行っていくことを大事にしています。

編集部

どのようなことをキッカケに介護士になったのでしょうか?

介護職に就く前は、某市役所にて事務職をしていました。事務職の仕事にも慣れてきた頃、地元の同級生は看護職や教職員、保育職など福祉に携わる仕事をしていました。そんな友人たちと仕事の話をする度、自分との違いに気づきはじめました。

それは、友人たちはやりたい仕事をしているということです。

私はというと、安定しているからという理由が公務員になるきっかけでした。もちろん安定という動機も一つのモチベーションですが。

友人たちを見ていると、自然と福祉の仕事に興味が湧きました。人と話すことが元々好きだったため、次第に人のために何かしたいと思うようになりました。

そこで自分には何ができるかを考えたとき、看護や教員・保育の福祉職は資格や免許がないと就職することが難しいことがありますが、介護職は無資格から仕事を始めることができます。

そういった意味でも私にとって、介護職は魅力的でした。

編集部

介護士になって良かったこと、やり甲斐は何ですか?

介護士になって良かったこと、やり甲斐は何ですか?

一番のやり甲斐は、利用者様の笑顔を見られたり、「ありがとう」と言っていただいたりした時です。

また、「かわいらしい」という表現は適切ではないかもしれませんが、例えば赤ちゃんを見て可愛いと感じるように、何てことない表情や仕草に母性本能として癒やされる場面がたくさんあります。

もちろん良いことばかりではないです。高齢による機能の低下により、生活動作が鈍くなる方や、認知症により決まった時間に入浴を拒否される方がいらっしゃいます。

職員は日々の業務に追われ、ついついせっかちになってしまい、利用者様のペースが遅いとイライラしてしまったり、入浴を促そうと職員の意向だけを伝えてしまったりしがちです。

しかし、そこで一歩立ち止まって、利用者様のペースに合わせたり、なぜ入浴したくないのか、その理由や入浴以外の方法(清拭や足浴など)を考えることによって、利用者様の気分も落ち着いたりします。

そうすることで、利用者様の笑顔も増える気がします。その笑顔を見たとき、介護の仕事をしてよかったと思うことができます。

編集部

印象に残っているご経験はどのようなことですか?

仕事を始めた当初は、自分の名前を利用者様が覚えてくださったことがとても嬉しかったです。

また、プライベートの旅行などで連休を取った後、仕事を再開した日には「しばらく顔を見なかったから、体調でも悪いのかと思っていたよ。」と声をかけていただくことがありました。

普段職員が利用者様の観察をしているだけの一方通行と思いがちだったところが、そうではなく、利用者様も職員のことを気にかけてくださっていて、嬉しくもあり、とても印象に残っています。

また、私の勤めていた施設では、利用者様が病院を受診する必要がある時に、もしもご家族様が対応できない場合は、職員が病院への送迎・付き添いを行っていました。

職員の数がギリギリの場合、一人職員が送迎・付き添いへ行ってしまうと、その数時間は残りの職員が施設の業務をカバーしなければなりません。

しかし、腰痛の訴えがあり、日常生活にも支障がでてきてしまった方を何回か整形外科へ付き添いさせていただいたことがありました。

通院・治療の結果、腰痛も次第によくなった頃、ご家族様が面会に来て下さり、「この人に病院連れて行ってもらえて本当によかったのよ。ありがとうね。」と言ってくださった時は、忙しい中でもこの方の現状に向き合うことができてよかったと思いました。

編集部

仕事に就かれた当初苦労されたことなどありましたらお願いします。

介護の仕事に少し慣れてきた頃、歩行付き添いの必要のある方が、自分が付き添いしている時に転倒してしまったことがあります。

その方は左手足に麻痺があるため、多くの職員は左脇を支えて付き添いをしていましたが、私は「この方は職員にあまり触れられたくないんじゃないか」と思い込んでしまい、見守る姿勢で付き添いをしたことが転倒の原因の一つでした。

幸い怪我もなく、利用者様も「こんな事はよくあることだから気にしないで。」と言ってくださり少し安堵しましたが、もしも転倒により頭を強く打ったりぶつけたり、骨折してしまっていたらと思うと、命をお預かりしている事の重さをずっしりと感じました。

また、認知症の方はたくさんいらっしゃいましたが、その症状・程度は様々で、日常生活はほとんど自分でできるが、他の利用者様のお部屋を勝手に開けてしまう方がいらっしゃいました。

プライバシー保護のため、扉を勝手に開けないよう何度も注意をしますが、その行動は繰り返されます。開けられた側の利用者様からはクレームが多数入ります。

もちろん勝手に開けることはよくないことですが、その行動が認知症によるものと説明し納得していただくことは、とても難しかったです。

そして、認知症の利用者様自身が勝手に扉を開けないための対策や工夫には苦労しました。

編集部

日頃から大切になさっていることはなんですか?

業務が多忙になってくると、早く次の仕事に取り掛かりたいがために、利用者様に対してきつい言い方になってしまうことがあります。

しかし、そういった態度は利用者様に伝わり嫌な気分にさせてしまいます。すると利用者様の動作が止まったり、さらに遅くなったりしてしまいます。そして自分自身も余計にイライラするという悪循環が生まれます。

ですので、一旦深呼吸をして、利用者様のペースに合わせると案外スムーズに事が進むことがあります。すると自分のイライラも少なくなります。

もちろんこれを実践しても毎回うまく進むとは限りませんし、人を相手にしているのでストレスは付き物です。

そのため、自分に合ったリフレッシュ方法を大切にしています。休憩時間にコーヒーを飲んで休息をしたり、夜寝る前にストレッチをしてリラックスしたり、休日には少し足をのばして自然を満喫したりしています。

編集部

今後やりたい事や目標などありますか?

現在は妊娠中で専業主婦ですが、出産・育児が落ち着いたらまた介護の仕事に復帰したいと考えています。介護の現場も形態は様々なので、今後は訪問介護などにも挑戦していきたいです。

また、無資格のため、将来的に実務者研修を受講し、介護の知識・技術を向上させ介護福祉士の資格を取得したいと思います。

さらに、実務を通してある程度の介護技術は身につきますが、利用者様のほとんどは持病を持っていらっしゃいます。

糖尿病を持っていて内服治療されている方については、どんな薬を飲んでいるのか、どんな作用がある薬なのか、また注意することは何かなど、医療面の知識を身に付け、介護保険や医療保険のしくみについて掘り下げて勉強していきたいと思っています。

そうすることで、利用者数一人ひとりの背景を知り、理解をより深めていきたいです。また、高齢者の方の体調は日々変わりやすいですが、その症状が表に出にくいこともよくあります。

ですので、ちょっとした様子の変化に気づいたり、察したりできるよう観察力をより広げていきたいです。

編集部

これから介護の仕事を目指している人へメッセージをお願いします。

これから介護の仕事を目指している人へメッセージをお願いします。

介護の仕事はいわゆる3Kと言われる「きつい」「汚い」「危険」のイメージが強いと思います。確かに間違ってはいない部分も多いです。

「きつい」については、入浴介助は毎回汗だくです。真夏に湿度100%の中介助をするのは体力的にも大変ですし、化粧も落ちます。

冬も脱衣所に暖房がかかっているので、同じく汗だくです。移乗介助では、体格の大きい方を介助するには腰に負担がかかります。

「汚い」については、初めは特に排泄介助は慣れないと思います。私も最初は臭いなどに戸惑いました。

「危険」については、高齢者は足腰が弱く転倒しやすかったり、食事の嚥下機能が低下していて誤嚥しやすかったり、夏は熱中症・冬はインフルエンザになりやすかったりと、常に危険と隣合わせです。

こんなことを言うと、敬遠しちゃいますよね・・・。

しかし、大変なこと以上に癒しや、やり甲斐もたくさんあります。入浴介助では、利用者様の中でケアプラン上毎日入浴できない方は、「さっぱりした」「気持ちよかった」という声や柔らかな表情が見られます。

移乗介助は、力任せに介助をしていると腰を痛めますが、負担の少ない工夫や移乗用の道具を使うことで、利用者様の体格の半分くらいの小柄な女性が楽に移乗できることもあります。

排泄介助は、段々慣れてきます。失禁の多い方に関して、排泄パターンを分析してトイレ介助の時間や回数を工夫することによって失禁が減ると、やり甲斐にもつながります。

また、危険が常に潜んでいることは仕方のないことですが、危険を回避するための知識や経験を積むことによって、都度対応できるようになります。

このように癒しややり甲斐が日々感じられるので、介護の仕事に少しでも興味があったり、人と接することが好きだったりする方は、ぜひ頑張ってほしいと思います。

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