介護は面白い仕事、インタビューで見えた介護の楽しさとは?

現役介護士に話を聞く「深イイ話」

現役介護士の深イイ話

インタビュー実施日:2020年01月23日

現役介護士にインタビューすることで、介護職として働くことのメリット、デメリットを伝え、これから介護職を目指そうとしている人達の背中を押すことが最終的なゴールです。

プロフィール

20歳で介護福祉士の専門学校を卒業後、介護職員として特別養護老人ホームに入職。

100名以上の高齢者が暮らす従来型の施設で、介護福祉士として利用者の介護を担ってきた。

その後、縁があって介護付き有料老人ホームに転職し、そこでも介護職員として従事する。10年以上介護業界に携わっており、これまでケアマネジャーや社会福祉士などの資格を取得してきた。

生活相談員、介護支援専門員などを経て、現在は子育てをしながら介護ヘルパー、認定調査などを行っている。将来的には介護士復帰する予定。

介護職 kokkoさん

あなたにとって介護職とは?

一般的に介護職は「障害者や高齢者を介護する専門職」だと思われていますが、私の見解として、介護職は「高齢者が主体的に生活出来るように生活をサポートする専門職」と思っています。

私のざっくり変遷記(職務経歴概略)

  • 20歳
    特別養護老人ホームに就職
     20歳で介護士として特別養護老人ホームに就職をする。介護職として身体介護はもちろん、イベント担当、業務改善担当など、様々な仕事を担当する。
  • 22歳
    資格取得
    22歳で通信教育の学校に通い社会福祉主事を取得。
  • 23~24歳
    有料老人ホームに転職
    23歳の時に友人の紹介がきっかけで有料老人ホームに同じく介護士として転職する。24歳の時に同法人のデイサービス生活相談員として勤務をする。生活相談員としては、相談業務や身体介護、ケアマネジャーとの連携、計画書の作成、契約業務など幅広く業務を行う。
  • 25歳
    ケアマネジャー試験を受けるも不合格。26歳で再受験し取得。
    26歳の時に再受験し、ケアマネジャーの資格を取得。同法人で居宅介護支援事業所の新規立ち上げに関わり、在宅ケアマネジャーとして勤務を行う。ケアマネジャーとしては、要介護や要支援者のケアプラン作成や認定調査員として勤務を行う。
  • 28歳
    社会福祉士を取得
    28歳の時に社会福祉士養成校(通信)に入学し、29歳で社会福祉士を取得、同年結婚、退職する。直近の仕事は介護士の教育担当をしていた。
  • 31歳
    第一子出産、休職中
    31歳で第一子出産。その後は子育てをしながら、介護関係のアルバイトやパートを行いながら介護業界に携わっている。ホームヘルパーや認定調査等であれば短時間で高時給なので子育てが落ち着くまではこのスタイルで勤務をする予定。様々な経験をしていたが、最終的には介護士として職場復帰を望んでいる。

私はこんな介護士です。

私はこんな介護士です。

自分で言うのは恥ずかしいですが、私はとても勉強熱心な介護士であると思っています。介護の世界に飛び込む前は、勉強が嫌いで本を見るとすぐに眠たくなってしまう程勉強嫌いでしたが、介護の勉強をすることに関しては抵抗がなく、積極的に学ぶことが出来ました。

私はケアマネや社会福祉士などの資格を取得していますが、そういった資格を取得していくモチベーションは「良い介護を提供する」という意識があったからです。

介護保険全体のことを知っておいたら高齢者から質問があってもすぐに答えられると思い、介護保険の専門家であるケアマネジャーを目指しましたし、もっと対人援助を学びたいと思い相談援助のスペシャリストである社会福祉士を目指しました。介護に生かすために資格を取りました。

介護福祉士は介護の専門家です。専門家はやはり最新の技術を取り入れる必要がありますし、自己研磨をしていかないといけないと思います。

勉強熱心な介護士はそれだけ高齢者の思いを分かろうとするでしょうし、実際私自身教科書から支援のヒントを得たことは何度もあります。経験だけでは分からない部分が教科書にはたくさん詰まっています。

私を一言で表すとすれば勉強熱心な介護士という言葉が当てはまると思います。

編集部
編集部

どのようなことをキッカケに介護士になったのでしょうか?

私が介護士を目指したきっかけは母の仕事でした。母も同じく介護士として施設でパート勤務をしていました。パートでの話を自宅で母から聞くことによって、介護について興味を持ち始めました。

高校でインターンシップと呼ばれる職場体験が出来る取り組みがあったのですが、私は迷わず介護施設を選択しました。介護が必要な高齢者を見るのはそこが初めてでしたので、多少戸惑いはありましたが、高齢者と触れ合うのはとても楽しかったと覚えています。

帰り際一人のおばあちゃんに「あんた、この仕事向いているよ!頑張ってね!」と言われたことが嬉しく、インターンシップが終わった際には介護の専門学校の資料を取り寄せました。

当時は介護の専門学校を卒業するだけで介護福祉士の国家資格を取得することができたことも大きな要因の一つでした。正直に言うと私は勉強が苦手でしたので、この点も私を介護士にするきっかけの一つであったと思います。

編集部
編集部

介護士になって良かったこと、やり甲斐は何ですか?

介護士になって良かったことはたくさんありますが、一つは高齢者から直接感謝の言葉を言ってもらえることです。これは、本当にこの仕事をしていて良かったなと思っています。「いつも優しくしてくれてありがとうね」という何気ない感謝の言葉を聞くだけで、介護士を選んでよかったと思っています。

やりがいは、信頼関係を築けたときです。最初は私が話しかけてもあまり反応の無い方でも、接していく内に信頼関係が出来て、徐々に心を開いてくれます。すると、本当に困っていることを話ししてくれたりします。「実はあなただけに言うんだけど…」という言葉を聞けるようになります。

信頼してもらうためには、相応の時間が必要になりますが、日ごろからの積み重ねが実を結んだということになりますので、大きなやりがいにつながっています。
特に私はコミュニケーションが難しい方に対しては積極的に話しかける傾向があります、これは信頼関係が築けた時のやりがいを知っているからだと自分では思っています。

編集部
編集部

印象に残っているご経験はどのようなことですか?

虐待を受けていた高齢者の方が入居された時ですね。

その方は、家族と住んでいたのですが認知症による問題行動があったので、自宅の倉庫に入れられて一人で生活をしていました。食事が1日3回運ばれるだけで、他はずっと倉庫に閉じ込められていました。

近所の方の通報で、保護されてそのまま施設に入所してきたのですが、その方を見た時が非常に印象的でした。肌の色は垢で真っ黒で、髪の毛はフケが重なり合い大きな帽子をかぶっているようでした。爪は20センチ以上伸びて、匂いも凄かったです。

その方のお風呂介助を私が最初に担当したのですが、何度洗っても黒い汁が出て、何度も何度も洗身をした記憶があります。その方の体がある程度きれいになったので、湯船に浸かってもらいました。すると「こんな極楽浄土な場所があったんやね」と本当に幸せそうな顔をしていたのです。

私はその方の今まで置かれていた辛かった環境を想像し、今の幸せそうな顔を見て思わず涙してしまいました。

編集部
編集部

仕事に就かれた当初苦労されたことなどありましたらお願いします。

私が苦労した点としては、介護技術です。専門学校である程度介護技術は学びましたし、実習などもありましたので介護はできるものだと思っていました。しかし、実際に就職をして生身の高齢者を介護すると、自分が想像していた以上に大変なことを実感しました。

思ったように力が入らない、力を入れると痛がられるなど、介護をすることが怖く思ったこともあります。

このままではいけないと思い、悩んでいる時に先輩介護士の方に相談をして介護方法を教えてもらうことにしました。その先輩が教えてもらったこととしては、高齢者の力を生かすことでした。私は今まである程度体に力が入る方でも、その力を無視して自分の力だけで介護をしようとしていたので無理があったのです。

それを教えてもらってから高齢者の残存機能に注目して介護をするようになり、それがきっかけで人体についても学ぶようになりました。人の体の動きを知ることによって、私が介護をする際に使う力は半分程度になったと思います。

編集部
編集部

日頃から大切になさっていることはなんですか?

私は介護士として働くうえで日ごろから大切にしていることは、介護士は脇役になることです。あくまでも主役は高齢者であり、介護士は脇役であると思っています。

施設に入所している高齢者は介護状態にありますので、自分の思った通りに動くことが出来ません。行動にお手伝いが必要な方が大半です。しかし「手伝って欲しい」とその都度伝えるのは、高齢者としても苦労をします。

「手伝って欲しい」「介護をして欲しい」という言葉が出る前に、表情や仕草を読み取ってそっと「何かお手伝いしましょうか?」と声を掛ける、脇役として支えることを重視しています。

介護士を脇役にすると考え方も変わってきます。おむつ交換の時間、食事の時間、就寝時間や起床時間などなど、多くの介護施設では介護士の都合で時間が決められがちですが、介護士が脇役になると高齢者主体の時間設定になります。

もちろん、高齢者主体の時間設定が勤務上どうしても難しい場合もあります。しかし、最初から介護士主体で動くのではなく、出来る限り高齢者が主体的になれるように考え、工夫し、実践していくことが何よりも専門性を発揮できる部分であると思っています。

この考えは、職員に対してでもです。介護施設での介護士はチームプレーが基本です。チームとして動きますので、基本的には助け合いが大切になってきます。困っている介護士がいればさりげなく手助けをする、先回りをして準備をしておくなどを心がけています。

格好よく言えば影の立役者として、勤務するように心がけています。

編集部
編集部

今後やりたい事や目標などありますか?

今度の目標としては、やはり介護士として勤務をしたいという思いがあります。今まで介護士以外の仕事としては、相談員やケアマネジャーがありましたが、私には直接援助が出来る介護士が向いていると思います。

直接肌に触れて介護をすることが、何よりもやりがいにつながると実感しています。

まだまだ子供は小さいですので、正社員として復帰するのは難しいと思いますが、子供がある程度大きくなればまた現場復帰をしたいと考えています。

目標としては、介護の教育をしたいと考えています。私が今まで働いてきたことを後輩に伝えていきたいという思いがありますので、教育的な部分で介護業界に貢献できればと考えています。

教育に関してはあくまでも目標なので、まだ具体的に動いていることはありません。

編集部
編集部

これから介護の仕事を目指している人へメッセージをお願いします。

これから介護の仕事を目指している人へメッセージをお願いします。

介護を目指すという気持ちを持つだけでもとても素晴らしいことだと思います。それだけでも私は嬉しく思います。介護はとても良い仕事ですよ。楽しい、やりがいのある仕事で、私は生まれ変わっても介護士の仕事をしたいと考えているほど良い仕事です。

人の最期を支える仕事、それが介護の仕事、とても社会的意義のある仕事だと思っています。

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