始めませんか、訪問美容。美容師の力で社会貢献ができる!

介護×美容

訪問理美容分野で働く人の経験談

インタビュー実施日:2021年6月8日

プロフィール
  • 年齢・性別:30代男性
  • 仕事内容:美容師
  • 得意分野:ヘアカット
  • 介護美容歴:15年
編集部
編集部

何がキッカケで訪問美容・介護美容に関わろうと思ったのでしょうか?

訪問美容に携わるきっかけは、当時勤めていた美容室が、訪問美容の事業を始めることになり、訪問美容に携わるスタッフを募集していたのがきっかけです。

募集に応募する動機は、小学生から高校生の間に実家で、両親と祖父母の介護をしていたことが始まりです。当時は、今のように在宅の支援なども充実していなかったと記憶しています。

実家で両親の手伝い程度ですが、祖父母の介護を体験していく中で自分に何ができるかを考えるようになりました。両親や祖父母に、大きな助けにもなっていなかったと思いますが、自分自身に何かできないかを考えていました。

小学生の頃から「髪を切る人」になりたくて、中学校に上がる頃には美容師になることを決めていました。高校に入学すると、美容室で勉強を兼ねてアルバイトをはじめ、高校生卒業する頃にはお客様に入客を果たせるくらいカットもできるようになりました。

楽しくて努力と感じず、飽きるほど練習していました。ちょうどその頃から祖母より元気だった祖父も介助などが必要になってきたときに、身につけた美容師の力で祖父母に何かできることはないかと考え始めていました。

そんな過去の体験のある中、当時勤めていた美容室で訪問美容のスタイリストの募集です。これは自分自身のためにあるんじゃないか?!なんて思い、すぐに参加の意向を伝えました。

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編集部
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訪問美容・介護美容の社会的意義はどのようなものだと考えますか?

訪問美容の社会的意義は美容の技術でご利用者様、ご家族様を笑顔にする。ここが本質であり、ミッションでもあると考えます。

さらに言えば「ご利用者様の毎日を支えていくこと」と、考えます。それはただ髪の毛を切る作業ではなく、ご利用者様の生活の基盤や、生活の土台であること。地域包括ケアシステムの一員であるということです。ご利用者さまの生活を支える、美容を通じての問題解決。

美容を通じて元気になっていただき、それを見たご家族様や周りの方も元気になっていく。ご家族や社会が明るくなることが訪問美容の社会的意義になるのでは、と考えています。

また、自身の経験で考えることがあります。被害の少なかった地域の美容師が被災地へボランティアへ行く、または被災地の訪問美容師がいち早く美容のチカラを使って被災者への心の支援を行うこと。ここにも訪問美容の社会的意義があると感じます。

実際、東日本大地震のシャンプー・カットのボランティアに行ったとき、何もない場所から美容施術を行うのは、日頃から訪問美容の経験や知見がなければ行いにくいとも感じます。

そして、なによりそのような経験や知見がある訪問美容師が地元(被災地)でいち早く美容施術を行いうことで、復興の足掛かりになることは間違いないと考えております。

訪問美容は地域のご利用者様の生活の基盤であり土台。そこから生まれる笑顔などで家族や社会を明るくすること。震災などの災害時に、いち早く被災者への心の支援を行えることが訪問美容の社会的意義と考えています。

編集部
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どんな時にやりがいを感じますか?

なんと言っても、美容施術で喜んでいただいたときです!やはりここつきます。ご利用者様が喜ぶリアクションをいただいたときには、訪問美容を続けてきてよかった!と、心から感じられます。

たくさんの人に喜んでいただくために、たくさんの時間を費やして習得した美容技術で、人々の笑顔や、感謝の言葉という結果をいただけることは、本当に嬉しいことです。

また、きっかけにもあげましたが、祖父母の介護の手伝いをしていた経験から、ご家族様の喜ぶ姿もやりがいのひとつです。

ご利用者様は思うように美容室に行けない状況ですよね。伸びていく髪の毛でお気持ちも重苦しくなってしまいます。

そのような中で、ご利用者様が訪問美容サービスを受けることで、髪の毛がすっきりと素敵になる物理的な喜びと、お気持ちがリフレッシュする心理的な喜びを感じていただけることに、訪問美容のやりがいを強く感じます。

ご利用者様によっては、スッキリ、素敵になったご自身を鏡で見たときに「これでまた〇〇に遊びに行こう!」や「リハビリにやる気が出ました!」のように、訪問美容サービスで元気になっていただける場面が多く、これまた非常に嬉しいです。

そして、ご本人様がお喜びになる姿をみて、周りのご家族様が喜んでくれることにも訪問美容サービスのチカラ、やりがいを感じています。

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編集部
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施術中にもっとも気を付けていることはありますか?

施術中にもっとも気をつけていることは「時間」です。

なぜならば、座位を保つことが困難であったり、長く時間をかけているとご利用者様はかなりお疲れになってしまいます。せっかく笑顔をつくりに訪問しているのに、最後は鏡を見ずにベッドで横になる・・・。

実際、自分自身も経験をしています。やはり美容の現場ではスピードとクオリティを追求し続けることが必要とされます。

スピードとクオリティを上げるためにポイントを3つに絞っています。

技術スピードのアップ

これはトレーニングしかありません。だらだら髪の毛を切ることはないですが、ご利用者様の体調や介護度によっては与えられた時間がわずかしかないことが往々にしてあります。

ご本人様から「5分で仕上げて」なんて言われませんが、常に自分自身に与えられた時間は何分なのかを、ご利用者様のご体調やご様子から少なく見積もって自身に課しています。

カウンセリング

どんなに早くても、ゴール(仕上がり)がずれていては笑顔をいただけません。カウンセリングはそのゴールを一致させる大切な時間です。ご本人様、ご家族様からたくさんのヒント(ご希望)をいただき最適解を導き出します。

ここが明確になることで、スピードとクオリティを達成することが可能になりますよね。

準備

これは圧倒的に仕上がり時間が変わります。美容室でできる仕事は早いのに、全てを準備する訪問美容では通用しません。携帯する道具をバッグに詰める順番からこだわります。

施術ですら与えられた時間が少ないのに、準備に戸惑っていたらご利用者様はお疲れになってしまします。全ては準備で決まる!と常に意識しています。

編集部
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介護×美容分野が発展するために必要なことは何だと思いますか?

発展するために必要なことは「良質な文化を育むこと」だと思います。訪問美容にとって良質な文化とは、ご利用者様が笑顔になり、訪問美容をする美容師も豊かになれる。このような文化を一歩一歩育むことが必要と感じています。

具体的には、地域の美容師がその地域にお住まいのご利用者様の訪問美容を行う社会。地域包括ケアシステムの一部になり「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」そして「美容」。日本全体が目指す地域包括ケアシステムに一体化できるように訪問美容を育んでいく必要があると感じています。

価格が、安いが正義になりがちな現在の訪問美容も、安くても安心でおしゃれな訪問美容に。施設やご家族も訪問美容への重要さを理解して安いだけではご満足できな意識に。こうなることで、さらにご利用者様が笑顔になれる介護×美容というものが、その枠を超えて発展していくと感じています。

残念ながら今はまだ、地域包括ケアシステムの一部や、価格以外で価値を感じていただけるほど訪問美容は評価されていないと考えています。

その地域の美容師が、その地域に住まうご利用者さまたちに、訪問美容サービスの提供ができる地域社会を作ることが重要だと感じます。

編集部
編集部

あなたにとって介護×美容とは?

私にとっての訪問美容は「成長」です。

15年を振り返ると明確に感じることです。多くのご利用者様とご家族様、ケアマネージャー様や介護事業所の職員様。多くの方々に成長をさせていいただきました。

また、訪問美容がきっかけで、ともに仕事をすることになった仲間や、地域を超えて励まし合うようになった同士から成長を後押しされました。自分自身を大きく成長させてくれたのは、訪問美容であることは間違いないと感じます。

具体的には、技術であればスピードとクオリティ。いかに短時間で感動デザインを生み出すか。いかに最短距離の準備で大きな結果(笑顔)を作ることができるのか。ここにコミットすることで、いつの間にか美容室での施術や仕事ぶりに活かされてきます。

全く道具や環境の揃わない場所(ご利用者様のご自宅)で、最大の結果(笑顔)を作ることは、美容室より難しく、頭を悩ませます。

しかし、ご利用者様の笑顔をもらうたびに更に良くするためにはどうしたらいいのか…。ここの追求が自身を大きく成長させてくれます。

また、訪問美容で繋がったご縁は地域や世代を超えてつながり続けております。お互いのアイデアや経験を惜しまず議論して、より良い訪問美容サービスを目指す。ここに成長を感じることができるはずです。

そして、さらに成長を促してくれるのはご利用者様です。自分自身が知らないお話や、知恵をいただくことで成長もできます。経験や知見の深い方が本当に多いです。

施術を通して教えていただくこともありますが、圧倒的な成長はやはり担当させていただくことです。技術も話し方も、聴き方も。全て相手を強く思いながら施術を進めていくことで大きな成長をいただくことができます。

編集部
編集部

これから、介護×美容分野にチャンレンジする方へメッセージをお願い致します。

大変なことや、上手くいかないことが多くあります。しかしそれ以上にやりがいや喜びを感じられる仕事です。

多くの時間を費やして美容技術を高めてきたと思います。それができたのも、お客様を喜ばせたい、素敵にしたい、という想いから多くの時間を費やせたと思います。その美容技術で人の役に立てて、大きな喜びをいただけるのが訪問美容です。

やりがいという点では美容室での施術に決して引けを取らない、むしろそれ以上のやりがいや達成感を感じられます。

先ほど述べましたが、その地域の美容師が、その地域に住まうご利用者さまたちに、訪問美容サービスの提供ができる地域社会を作ることが重要だと感じています。ご利用者様が住み慣れた地域で楽しく毎日過ごせる。

そこには楽しみの一つでもある訪問美容サービスが充実していることが必要ですよね。私たちには楽しい毎日のお手伝いができます。ご利用者様が訪問美容サービスできれいになることで、毎日が楽しく、リハビリや散歩に行ける。このようなモチベーション(目的)を与えられるのは我々、訪問美容(美容師)の出番だと自信を持って考えています。

また、訪問美容は髪を切るという作業ではありません。訪問美容の大事な仕事の意味に「毎日の生活を支えていくこと」と位置付けております。

生活の基盤や生活の土台であること。訪問美容はご利用者様の毎日を支える一つの支援(仕事)です。このように訪問美容という仕事はご利用者様にとって、社会にとって、とても必要で大変意義深い仕事です。

ぜひ、ともに素晴らしい訪問美容を行いましょう!楽しみです!!

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