現役介護士の深イイ話
インタビュー実施日:2019年8月7日
現役介護士にインタビューすることで、介護職として働くことのメリット、デメリットを伝え、これから介護職を目指そうとしている人達の背中を押すことが最終的なゴールです。
福祉関係の高校を卒業後、祖母の在宅介護をきっかけに介護士の道へ。
18歳から介護士として働き、育児を経て約15年のベテラン介護士。
現在はベネッセスタイルケアで管理職として身体介護のほかに、メンバーのマネジメント業務を行う。
介護士 佐々木さん
あなたにとって介護職とは?
適職。人とのふれあいの中で、自分自身を成長させてくれる仕事。
私のざっくり変遷記(職務経歴概略)
- 2002年4月~2008年3月富士宮市内を拠点とする介護老人保健施設
18歳 年収240万円(ボーナスを含む) 月手取り18万円 夜勤8回/月 平均残業80時間/月
20歳 年収255万円弱(ボーナスを含む) 月手取り19.5万円 夜勤8回/月 平均残業80時間/月
24歳 年収273万円(ボーナスを含む) 月手取り21万円 夜勤12回/月 残業80時間/月
夜勤をやる人が少なかったこともあり夜勤に入る回数が多くなった。夫の転勤により退職。長く務められたのも施設長、スタッフの支えがあってこそ。社会人、介護士としての基礎を学んだ。
- 2009年10月~2014年3月台東区浅草を拠点する介護付有料老人ホーム
25歳 年収 330万円弱 月手取り24.5万円 夜勤10回/平均残業70時間
28歳 年収 352万円 月手取り26万円 夜勤12回/平均残業80時間
管理職になった影響もあり給与が高くなる。メンバーの育成にも携わる。
30歳 年収 352万円 月手取り 26万円 夜勤9回/平均残業60時間
管理職に昇進したが結婚してすぐに子供ができて夜勤と残業時間を制限。先輩、後輩スタッフの協力があって時短勤務ができた。前職場に続き、サポートがなければ介護士を続けられなかった。育児と同時に、親が体調を崩したため退職。
- 2015年4月~現在ベネッセスタイルケアに介護士として転職
31歳 年収 352万円 月手取り 26万円 ボーナス40万円 「ボーナスは年2回」 夜勤9回/平均残業70時間
33歳(主任) 年収 368万円 月手取り 26.5万円 ボーナス46.8万円「ボーナス年は2回」 夜勤11回/平均残業80時間
35歳(課長職) 年収 389万円 月手取り 28万円 ボーナス51.4万円 「ボーナスは年2回」 夜勤11回/平均80時間
働くなら大手のベネッセスタイルケアがおススメ
私はベネッセスタイルケアで働くことをお勧めします。
その理由は、大きな会社で経営状態がしっかりとして将来性があり、また福利厚生面は比較的良いので介護士として働く環境としては本当に充実していると思います。
私は長年介護士をやってきました。最初静岡富士宮市という地域からキャリアをスタートさせ、その時は本当に給料が安くて環境としては大変と思うことが多々ありました。夜勤があるのに給料が安い、アルバイトした方が稼げるのではないかと考える時がありました。
しかし、ベネッセスタイルケアで働いて感じたのはアルバイトするよりも稼げるし福利厚生がしっかりしているので何かあっても安心して働くことができます。
35歳で今は管理職をやっていますが、私より若い子が管理職になり、以前まで身体介護中心だった方が立派に後輩メンバーを束ねるまでに成長しています。
人材育成が叶っている背景として、ベネッセスタイルケアは研修が無料で実施され、一人ひとりのスキルを磨くことができる環境が整っています。
若くても管理職になれる力をつけることができますし、不安なことがあっても必ず上司がサポートしてくれるので安心して精一杯働くことができます。
また、人間関係で以前は苦しんだ経験がありましたが、ベネッセスタイルケアでは人間関係で悩むことは一切ありません。
大げさかもしれませんが、スタッフ同士が本当に仲良しで家族ぐるみでお出かけするときもあります。人間関係が違うだけで、こんなにも介護士が楽しく見えるんだと思うと本当に素晴らしい仕事だなと思います。
改めてですが、私はベネッセスタイルケアを選んで正解だったなと思います。
今の若者は介護士をやりたがらない方が非常に多いですが、それは介護士という仕事を一括りで考えてしまっているからです。経営状態がしっかりとしている法人で働けば、給与・昇給・昇進・福利厚生は充実しています。
お金の面で要らぬ心配もする必要がなく、しっかりと介護という仕事に向き合うことができます。
ベネッセスタイルケアで働いて良かったこと
女性の働きやすい環境
一般企業では当たり前になってきてはいますが介護士とかになると辞めなければならなかったり、女性が多い職場なので復帰したら嫌な目見られたりすることがよくあると思います。
ベネッセスタイルケアでは産休、育休をとって復帰しやすい環境が整っています。環境が整っていることで人員の確保にもつながりますし、福利厚生が充実していると介護士を希望すが増えるのでかなり希望が持てます。
私は現在管理職でやっているので女性の働きやすい職場環境が整っているのは本当に素晴らしいことだなと思います。子育て中の社員の横のつながりを促進するようなイベントもあるので、若き社員の人たちには参加するように呼びかけています。
残業代について
過去に働いたことのある施設は手書きだったり、機械で紙を通して出勤、退勤の管理をしていました。
ベネッセスタイルケアでは残業代が5分単位で残業代が出る点です。基本的に私たちはパソコンで記録しているのでパソコンのミスがない限りしっかり残業代をしっかり支給することが出来ます。
今ではしっかりパソコンで管理できるようになっているので困ることはありません。残業申請は必ず必要で、申請をすれば基本的に受理してもらえます。
最近は監査が頻繁にあるのでサービス残業が改善されつつあります。
社員活躍に向けた制度・取り組み
私が良いなと感じた事は会社内で取り組んでいる色々な研修に参加できる事です。ベネッセスタイルケアでは頻繁に行われているので、若手には参加してもらい、少しでも介護士のスキルを磨いてもらったり、大人としても考え方を磨いてほしいと思っています。
また、研修を受けている方には勉強が大切という認識でシフト調整をしてくれます。少しでもよくなってスキルを磨いて会社に貢献してほしいと言う狙いがあります。
ただし、現場で活かせるかどうかは自分次第なので 時間の投資を無駄にしないように行う必要があります。私も管理職ではありますが若手も一緒に定期的に参加するようにしております。
研修を行うことで自分の足りない点、学んだことを活かさないと行けないと言う使命感があります。
幹部は非常に熱い方が多い
役職がある社員に対して研修を何回も行い、社員に対して全員で同じ目標を掲げます。私が以前働いていたところはそう言う環境がなかったので目標を持った状態で働くことができるのは本当に素晴らしいことだなと思います。
支持する立場の人間が熱い思いを持つことは本当に素晴らしいことで、そういった人がしっかりしていることで、刺激を多く貰えますし目標に向かって頑張ろうと思います。
この研修は1ヶ月に1.2回あります。なので定期的に本社に行く機会があるので普段は現場にいますがその時だけは管理職としてスーツを着て本社に行っています。
私が介護士になったきっかけ
私は高校卒業して介護士に就きました。私の学校が福祉関係だったため、老人施設で働く方が非常に多かったです。そのため、私もその流れで介護士に就きました。
祖母は少し認知症があったので介護士の経験を生かしてお世話することが出来れば祖母への恩返しもでき、役に立つことがたくさんあると思ったのもきっかけの一つです。
両親が高齢者になってもその助けになってあげられるので介護士をやることに対してやりがいを持てると思いました。
当時、私は人とコミュニケーションを取るのがかなり苦手だったので、コミュニケーション力を鍛える練習にもなると思いました。18歳の若者でしたが介護士をやるメリットをしっかり明確にして働くようにしていました。
将来のことも逆算していました。母親も介護士として働いていたこともあり高齢者との関わり方の大切さなども聞かされていました。高齢者と関わることでたくさんのことを学ぶことができることは分かっていました。
介護士のやり甲斐
介護の仕事は「きつい、汚い、給料が安い」だと最初は思っていました。他の職種に就きなよ、お前には介護の仕事は向いてないよと言われた経験があります。
しかし、実際に働いている人の話を聞いてみると、実は楽しいと思うことがたくさんあり、尚且つやりがいのあることがたくさんありました。
その中でいくつかに分けて私が感じたやりがいを述べていきます。
笑顔でありがとうと言ってもらえる
当たり前と思うかもしれません。基本的に介護施設に来ている人には認知症の方がいたり、高齢者で80~90歳近い人が生活していますので私たちが当たり前にできることが高齢者の人からしたら当たり前ではありません。
歩いたり、トイレだったら、食事全てのことが大変です。その中で私がサポートすることでいつも笑顔でありがとうととか私の自慢の孫だよと言ってもらえると本当に嬉しい気持ちになります。
いつも笑顔で言ってもらえるといくら仕事が疲れていてもしっかりサポートしてあげようと言う気持ちになれます。モチベーションを高く保つことが出来ます。
時間の融通が利く
介護士は仕事がハードですが時間の自由が利き自分のペースで働くことができるので安心して働くことが出来ます。
夜勤がありますが夜勤終わりは基本的に休みになることが多いので夜勤終わりはあまり寝ずに遊びに行くことが出来ます。
時間のアレンジがしやすかったりする点も仕事とプライベートのオンとオフをつけられるのは本当に素晴らしい点かなと思います。
基本的に夜勤になると仕事が日勤とは違って事務作業が増えてきますので早く終われば時間に余裕が持つことが出来ますし、終わらなければ朝まで書類に向かわなければなりません。
それを考えると少し大変と思われがちですがプレッシャーだったり、圧力のない中で仕事をすることができるのは非常に大切なことだなと思います。
普通の会社員のように時間に追われることがないのは、最大の強みだなと私は心の中から思えます。
キャリアアップがしやすい環境
介護の職場では女性方が多く活躍しています。年齢問わずたくさんの女性の方が働いています。私が働いた3つの施設も男性よりも女性の方が圧倒的に多かったです。
女性は高校卒から働かれて介護士になる方が非常に多いですが、実は一般企業と比べてキャリアアップしやすい環境ということもあり、非常に給料も大卒の人と同じくらいの給料をもらえる可能性があります。
それは夜勤を含めますが管理職になると言う点です。基本的に頑張れば管理職にはなれます。
管理職は年齢が上だったり、キャリアがある人が管理職をするというのが当たり前の考えの人が多いですが、実際はそんなことありません。
若くても管理職になり頑張っている人が多いです。一般企業ならあり得ないことが普通にありますので頑張れば頑張るほど成果が目に見えて返ってきます。
女性が働きやすい職場環境
介護現場の仕事の勤務時間を選べ家事や育児と両立しやすいです。家事スキルを活かせる環境もあるのでスキルアップしやすいです。
私は働き始めて数年で管理職になりました。たくさん勉強して、資格を取りましたがそのおかげで大卒と同じ給料を22歳でもらっていました。
一般企業では男女差別で男性が管理職になりやすいと習慣があります。しかし、介護士は女性がほとんどですのでキャリアアップやステップアップの直接の障害になることはありません。
キャリアアップを目指したい女性にはとても働きやすいと職場と思えるはずです。
介護士を初めて苦労した経験
介護士の人数不足
現在は少子高齢化社会が進行していく中で介護士は年々減少しています。このご時世なのに介護士が足りないとのに高齢者施設はどんどん増え続けているのが現状です。
そのために、一人にかかる負担が本当に大変なものになっています。そのせいで介護士を辞めてしまう人がいます。
人手不足になり給料を上げてくれたので私はなんとか保つことが出来ましたが、仕事のせいで精神的に参ってしまう人が出てきてしまいました。
私の同僚もその影響でメンタル面、心身ともに参ってしまいました。最近の施設は福利厚生面の見直しを行い介護士が働きやすい環境を作ってくれてきます。
そのおかげで今はかなり良い環境で働けていますが、やはり人手不足は改善されていません。
私も休みがなくなり仕事になる時があり、仕事とプライベートのオンとオフをうまくつけることが出来ない状態が続くこともあります。
私はまだ若い人たちにアドバイスをするならば待遇がいい職場で働いて欲しい。少しでもメンタル面を維持することができる環境で働いて欲しいと考えています。常にそのことを考えながら生活をするようにしています。
サービス残業が多い
定時で帰れる職場はもちろん存在すると思います。基本的に私が働いていた施設は定時で上がれるように逆算して仕事をすると言う目標を掲げて仕事をしています。
しかし、人が少ないので1人が2人分の仕事内容をこなさないといけないので、中々定時で帰ることが出来ませんでした。
上長も残ってやっていたので私たち管理職のメンバーもなかなか帰ることができませんでした。そのせいで残業だけはが増えていく生活でした。
今では職場に働き方改革と銘打って、残業時間を削減する方向に会社全体が動いています。末端の社員までそれが浸透しているかといえば、そうでないかもしれませんが、数年前よりも大きく改善されたと思います。
夜勤は生活リズムが崩れる
先程述べたように夜勤はメリットもあればデメリットも存在すると考えています。その理由としては時間の有効活用ができるメリット、デメリットととしては生活習慣が乱れてしまうので体調を崩しやすくなると言う点です。
夜勤が多いと夜型の生活になってしまうので規則正しい生活をするのが難しくなります。特に日勤が二連勤、夜勤、休み、日勤二連勤が来ると生活習慣が乱れるので余計に疲れてしまいます。
疲れがたまると生活習慣も乱れてしまうので体調を壊しやすくなってしまいます。生活リズムが狂いだすと不眠症の原因にもなりますので是非気をつけてもらいたいです。
ですので、生活リズムの乱れ、休みが取れないストレスは苦痛に感じることがありますし、夜勤を挟むと心身的にも辛いと思うことが多々あります。
人手不足が少しでも解消し、上手くバランスを組んでシフトが組まれることを望みます。
ベネッセスタイルケアで働いて悪かったこと
休みがやや少ない
私は休みが少ない点はかなり悪い点としてあげることができるのではないかと思っています。公休月9日なのに休みが6.7日しかとらなかったりします。
人手が足りないことが原因としてあげられます。部下が仕事で出ているので上司が平気で休む姿を見て本当に先輩たる所以が全くないと感じました。
また、有給を使いたくても使うところがなくて自然と有給が消化されてしまうことがあります。そのため、有給をしっかり消化することができる環境づくりをする必要があるなと感じました。もっと休むことができる環境を作ってほしいです。
私は家族がいるのであまりに休みが少ないのは本当に困ります。家族と仕事のワークライフバランスを上手く取れるようにしてもらいたいです。
作業のマンネリ化
日々の忙しさのせいかスタッフの方の仕事が流れ作業になり、疎かになって後回しになるようなこともあります。
スタッフに話しかけにくい雰囲気の時もあり管理職の私でも声をかけて良いのかわからないことがあります。そのくらいシビアな顔をされている方がいます。
仕事の時は笑顔で対応しているので注意はしませんがやはり疲れがたまっているのが見て取れます。やはりマンネリ化は良くないし何か刺激がないと人は成長できないと感じました。
何か行動を起こさなければならないと感じています。悪い点、良い点を明確にしていき、悪い点は改善する、良い点は伸ばしていくことが必要なのではないかなと思います。
社員、パートの評価制度
パートさんもスタッフと同じくらいの仕事をやって貰っています。かなり真面目に仕事に取り組んでいますが、その頑張りが評価や時給アップに繋がりにくい環境があります。
パートの頑張り、社員の頑張りが100%評価される環境を整える必要があるのではないかなと強く感じます。
その制度があればモチベーションになり頑張ろうと思えるスタッフの方が多くなるしスタッフの募集人数も多くなるのではないかなと思います。
これから介護士を目指す方へのメッセージ
介護士と聞くと、ネガティブなイメージを持つ方が大多数だと思います。
長時間労働、セクハラ、パワハラ、いじめ、低賃金。介護業界というだけで、ネガティブな悪いところばかりフォーカスされ、確かに、悲しいこと辛いことが現場では起きています。
しかし、私がなぜ、ここまで長く介護士として働けるかというと、そういった苦難を一緒に乗り越えてくれる仲間が幸いにも私の周りにいたからです。
価値観は人それぞれです。私の場合、その職場がベネッセスタイルケアだっただけで、このページをご覧になっている方、もしくはこれから介護士を目指そうと思っている方は、ベネッセスタイルケアではないかもしれません。
一つの仕事を長く続けることで様々な人と出会ったり、気づきを多くもらえたりします。
もしこれから介護士を目指そうと思っているのであれば、ぜひ長く勤め上げることを意識して、自分が「一番だと思う」職場を見つけ出してください。