介護とは生活を支え、人生の最後を任される唯一無二の仕事です

現役介護士に話を聞く「深イイ話」
※画像はイメージです。

現役介護士の深イイ話

インタビュー実施日:2020年7月16日

現役介護士にインタビューすることで、介護職として働くことのメリット、デメリットを伝え、これから介護職を目指そうとしている人達の背中を押すことが最終的なゴールです。

プロフィール

アウトドア、外遊び大好きな28歳独身です。特に結婚願望もなく、友達や兄弟の子供を可愛がっています。興味のあることには何でも手を出してしまう性格で、そのくせ飽き性というやっかいな性格です。

そのせいもあってか、1年で接客業、営業、事務職、飲食店等転々と職を変え、最後に就職したのが介護職でした。

嫌になったらまた転職すればいいやという軽い気持ちではじめた介護ですが、先輩方の丁寧な指導とご利用者様から頂ける感謝の言葉に励まされ、元気をもらいながら徐々に介護の楽しさにハマっていきました。

ヘルパー2級(現在の初任者研修に同等)、介護福祉士、社会福祉主事と資格を取得し、気づけば8年目となります。現在は生活相談員としてご利用者様の生活のお手伝いをさせて頂いています。

介護福祉士 H・H・Kさん

あなたにとって介護職とは?

大切な人生のエンドを任せられる責任重大な仕事です。

誰しもが人生山あり谷ありを沢山経験してきたと思います。

辛いとこ、幸せなこと、そんな人生の最後に「この施設で生活できてよかった、私は幸せ者だ」そう思ってもらえるように努めるのが介護の仕事だと思います。

私のざっくり変遷記(職務経歴概略)

  • 2012年
    特にやりたい事もなく職を転々とする
     元々の飽き性な性格のせいなのか、接客業、営業、事務、飲食店等転々と職を変えます。
    この時点で介護に対してあまり良いイメージがなく、介護だけは絶対にやらないぞ!と固く決意していました。
  • 2012年~2015年
    介護との出会い
     転々とし続けた結果、なんとなくの気持ちで介護職に転職。この時点で無資格の素人。介護って着替えやトイレを手伝うだけでしょ、という状態でグループホームに配属になりました。右も左もわからない私でしたが、アットホームな施設の雰囲気と優しい職場の先輩、そしてご入居者様と話をするのがとても楽しく、気づけば職場に精神的にも救われていました。介護へのイメージががらりと変わり、介護の楽しさに魅了されヘルパー2級、介護福祉士と資格を取得。
  • 2015年~2018年
    家族を支える事を学ぶ
     もっと介護士としての経験を積みたいと思い特別養護老人ホームとヘルパーステーション、どちらか迷った結果在宅サービスであり宿泊施設であるショートステイへ転職。基本的には自宅をメインで考えるというショートステイのあり方に最初は戸惑いつつも、在宅生活の継続を支えるという施設入居とはまた違う支援にやりがいを感じ、同時にスキルアップを目的として社会福祉主事を取得。
  • 2018年~現在
    ショートステイにて生活相談員として勤務
     今まで感じる事のできなかった家族の思いに触れ、ショートステイは利用者様のケアはもちろんのこと、家族のケアをする場所でもあるとう事に気づかされます。いつまでも住み慣れた自宅で過ごせるように支援していくショートステイは大変な事もありますが、その分やりがいもひとしおです。

私はこんな介護士です。

私はこんな介護士です。

明るさなら誰にも負けない!そんな介護士です。私といると明るく楽しい気持ちになってもらえたらと日々努力しています。

毎日欠かさず行っていることはご利用者様全員に朝の挨拶をする事。それもとびきり元気良く。基本的な事ですが、案外できていないのです。

数人に挨拶するなら可能ですが、全員となると途端にハードルが上がります。最近で嬉しかったことは、この毎朝元気に挨拶運動をしていた際に「あなたはいつもハツラツとしていて気持ちがいいわね!」と声を掛けていただいた時でした。

どんなに介護技術が上手でも、知識があっても、信頼に勝てるものはないと思っています。介護の基本は信頼関係の構築です。

特にショートステイは利用期間が限られているのでいかに短い時間で信頼関係を築き良いケアができるかが鍵となっています。その最初の一歩が挨拶だと思っています。

編集部
編集部

どのようなことをキッカケに介護士になったのでしょうか?

元々は本当になんとなく、でした。接客業時代に仲の良かった同期(おじいちゃん、おばあちゃんっ子でまさに介護職の鏡のような子でした)が介護職に転職したのでじゃあ私もやってみようかな、と思ったのがきっかけでした。

また、母親も介護士として働いており、介護やってみようかな、でも下の世話とかできるか不安・・・と相談したところ返ってきた言葉が「清潔さを大切にしているから汚いなんて事はないし、人生の大先輩の話を聞くのはとっても面白いし逆に勉強になるよ、オススメする、もし働いてみて向いてないと思ったら無理しなくてもいいけど絶対に楽しいよ」でした。

この言葉で介護への就職を決めました。

他にも、やり甲斐や誇りを持って働く介護士がいます

介護職は適職。介護を通じて自分を知り、人間力をつける
転職してよかった。思い切って市役所事務職から介護職へ
クビ同然で会社を辞めた私が転職して介護現場の責任者になれた理由
介護職に対する世間のマイナスイメージを払拭したい
将来の夢は自分の介護施設を持つこと。資格取得で変わった介護職のイメージ
編集部
編集部

介護士になって良かったこと、やり甲斐は何ですか?

良かった事は自分の意見を言えるようになった事ですね。介護と全く関係ないのではと思うかもしれませんが、自分の経験上、介護の世界は比較的年齢関係なく意見を取り入れてくれる事が多いように感じます。

ベテランの介護士でも新卒の子の提案を取り入れてくれる事が往々にしてあります。偉い人の意見が正しいのではなく、ご利用者様にとって何が一番良いのかを重視する仕事なので、そこがやり甲斐にもつながります。

介助拒否があるご利用さ様や、認知症の症状で怒ったりご飯を食べてくれなかったりした時に自分で工夫して対応することによって落ち着いたり介助に入らせてくれたりすると達成感を感じます。

その対応やケアを他のスタッフと共有することによってより良いケアに繋げることもできます。そのきっかけになれた。そういう気持ちがやりがいに繋がります。

編集部
編集部

印象に残っているご経験はどのようなことですか?

グループホームにて勤務していた時、自宅に帰ると何度も荷物をまとめてお部屋から出てくる方がいらっしゃいました。

先輩スタッフのあれやこれやの説明で一度は納得してくれるものの、認知症の症状ですぐ忘れてしまいます。何度も何度も同じやりとりを続けているうちに、だんだんと怒り出してきてしまいました。

そんな時、施設長が「わかりました、お気をつけて」と入居者様を玄関まで見送ったのです。その後、私に「止めてばっかりいても気分を悪くさせてしまうだけ、少し一緒に散歩してきてあげて」と。

驚きながらもご入居者様と一緒に外へ出ました。暖かい季節ですごく晴れていたのを思えています。しばらく歩いていると、疲れてきたのか「喉が乾いたな〜」とおっしゃいました。

すかさず「近くにいいところがあるのですが、1緒にお茶でもしませんか?」と施設まで案内し、冷たい麦茶をお出しするととても喜んでくれました。その頃にはなぜ外に出たのかもすっかり忘れていて、その日はもう帰るということはありませんでした。「帰る」という目的を達成するために歩いた事で満足感があったのか、歩いて疲れてしまっただけなのか、本当のところはわかりませんが、また帰宅願望か・・・とりあえずその場しのぎの説明で納得させよう。

ではなく、その人は今何を感じて「帰りたい」と言い行動しているのか、本当に家に帰りたいのか、自分の知らないところ(施設)いるのが不安なのか、別の心配事があって家に帰りたいと言っているのか。

そこを見極めて、その時一番ベストな対応をする。という事を体験で学びました。今の私の介護観はこの経験の他グループホームで施設長が教えてくれた事が土台となっています。

編集部
編集部

仕事に就かれた当初苦労されたことなどありましたらお願いします。

体調管理や疾患の理解等ですね。

一般的な介護のイメージは着替え、トイレを手伝って、ご飯を食べられない人には食べさせてあげて・・・だと思うのですが、実際はもう少し複雑で、わかりやすい所でいうと、○○さん今日はなんだか怒りっぽいな、落ち着きがないな、ご飯ぜんぜん食べてくれないな、というようないつもと違う様子の原因が実は便秘でした。

ささいなことですが認知症の方は自分の体調不良をうまく訴えられない人が多いです。

その為、スタッフがバイタル数値・排便間隔、尿間隔、顔色、表情、声のトーン全てをしっかり観察しなければなりません。そこに気づけるようになるまで、最初は苦労しました。

編集部
編集部

日頃から大切になさっていることはなんですか?

現在は相談員として勤務していますので、その視点から日々気をつけている事を書かせていただくと、なるべく現場に行き、ご利用者様、スタッフとコミュニケーションをとる。可能であればケアに携わる事ですかね。

ショートステイは日々利用者様が変わる目まぐるしい職場です。その中でも質の高いケアや関わり方を行って行くにはやはり現場のスタッフが生き生きと楽しく働ける環境でなければならないと思っています。

スタッフが楽しく働いていると自ずと利用者様への対応やケアも優しくなります。逆にスタッフ同士の関係が悪かったり、ケア以外の業務追われていると利用者様への言葉遣いが乱暴になってしまったり、ケアがおざなりになったりしてしまいます。

そのような事がないように、現場役職者と共に日々スタッフが困っている事がないか、不安に思っているところがないか、あればどのように改善できるかを試行錯誤しています。

そうすることによってスタッフ・ご利用者様どちらも満足していただける施設になると思っています。

編集部
編集部

今後やりたい事や目標などありますか?

突拍子もないですが、高齢者なんでもお手伝いします屋さんなんてあればいいなと思っています。ネーミングのセンスがなくて申し訳ないです。

介護保険制度も毎年変わっていますし、今後介護保険サービスはなくならないにしても自費負担は増加していくと考えています。

ですが、「高齢者の支援する」というニーズはどんなに時代が進んでも変わらないと思います。

基本は過ごし慣れた自宅で生活し「終の住処」を探すのではなく「自宅で最後を迎える」を柔軟に支援できる事業ができればなと思っています。

編集部
編集部

これから介護の仕事を目指している人へメッセージをお願いします。

これから介護の仕事を目指している人へメッセージをお願いします。

介護は本当に大変な仕事です。人間を相手にしているので、なかなか思うようにならない事が多いですし、人の人生を、命を預かるとても重い仕事です。

その責任感に押し潰されそうになり何度もやめようかな、と思うこともあると思います。

ですが、利用者様に「ここの施設であなたが一番好き、いつもありがとう」と言ってもらえると、頑張ってよかった。これからも頑張ろう!と思えるのが介護です。

支えているつもりでも支えてもらっている事がある不思議な仕事です。介護を続ける人がいるのはそれだけこの仕事に魅力があるからだと思います。

この仕事を目指している人はとても素晴らしい仕事を選んだと思っています。

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