人の役に立ちたいと思い20年。気づいたら介護・福祉のプロを目指していた

現役介護士に話を聞く「深イイ話」
※画像はイメージです。

現役介護士の深イイ話

インタビュー実施日:2020年9月10日

現役介護士にインタビューすることで、介護職として働くことのメリット、デメリットを伝え、これから介護職を目指そうとしている人達の背中を押すことが最終的なゴールです。

プロフィール

18歳で田舎から都心にある某cm大手警備会社へ入社。2年間勤務。この時期に出会った先輩に「お前が本当にしたい仕事はなんなんや。」と言われる。母親が准看護師であった為何となく直接人のお世話をする仕事につきたいと漠然と考える。

学費を貯めようと働いていたアルバイト先で「俺の妹看護師やで。病院で働きながら資格取れるらしいよ。」と話を聞く。20歳から民間病院の看護助手として勤務。その後准看護師~正看護師資格取得。

36歳でケアマネージャーの資格を取得。その後老人保健施設や訪問看護、デイサービスやグループホーム、住宅型有料老人ホーム介護・看護業務の兼務を2年程経験する。現在40歳男性介護職継続中。

介護福祉士 Shizさん

あなたにとって介護職とは?

優しさや思いやりを自然体で提供できるプロフェッショナルな仕事だと思います。

人間が生きる上で必要な援助を介護のお仕事は網羅していると思いますし、家族が亡くなり、また疎遠になり独居や引きこもりがちの高齢者へは介護職だからできる仕事が沢山あると思います。

それは笑顔にすること。これに尽きると思います。

私のざっくり変遷記(職務経歴概略)

  • 1998年4月~1999年12月
    大手警備会社に就職
     商業科であったが高校卒業後都心にある大手警備会社へ入職。勤務形態が夜勤→当務(24時間勤務)→日勤×2回→2連休というサイクルを約2年行い人生の展望を不安視し退職。
  • 2000年1月~2000年6月
    夢を叶える為に右も左も知らない地方へ
     一度実家に戻りすぐに派遣会社に登録し、縁もゆかりもない土地へ転居。資金を作ることと割りきって地方の製造業(半導体)の仕事に従事する。
  • 2000年6月~2016年5月
    地方の民間病院に入職する
     土地も初めての介護職の仕事もわからない状況であったが、取り敢えず、行動に移し病院での看護助手の仕事をスタートする。その後、看護助手兼看護学生を2年経験し晴れて准看護師になる。
    その5年後、再び働きながら半日学校へ3年間行き正看護師として勤務する。

    勤務していた病院は、高齢者が多く港町にある場所で、入院する患者様は地域の方々や老人ホームで体調を崩したり、老衰や延命処置を受けたり(胃ろうや人工呼吸器)だった。次第に看護とは。介護とは。福祉とは。と自分自身に問うようになる。

  • 2017年3月~現在に至る
    在宅看護や介護施設で生活介護やリハビリの大切さを知る
     2015年の秋にケアマネージャー試験受験する。来年の試験以降、研修時間が増えると言うことを情報で知り滑り込みで試験を受ける。
    過去は試験の免除もあったらしいが、私が受けたときは医療、介護、福祉、法律や制度に関する内容を網羅しないと受からないという内容であった。
    特に福祉に関わる制度や法律に対しては、とてもお手上げ状態であった。
    しかし、半年間仕事の休みを勉強に捧げ、ギリギリの配点で無事合格し2016年5月に病院を退職。
    その後老健や訪問看護、デイサービスやグループホーム、住宅型有料老人ホームなどの看護、介護業務を兼務した。
    医療施設から介護施設、在宅への訪問を行うと病院という1つの箱から脱出できたように感じた。介護施設も建物ではあるが病院と違い生活の場である。そこは障害や体の機能が落ちていてもその人の生活を支える、自分らしく生きる世界が広がっていた。生活や健康維持を支援することは入居者様1人1人の個性やペースを尊重し、家族との関係も円滑にしないといけない。福祉やリハビリ、介護、看護の仕事は大変だが今もステップアップする為に現在進行形である。

私はこんな介護士です。

私はこんな介護士です。

地域密着型の病院と、転職後は介護複合施設で働くこともあり、患者様や利用者様、家族に信頼され優しいケアをモットーにしています。

また仕事をする上で、コメディカル間での衝突もありますが、それも利用者様を思ってからのことであり、よいケアを職員全員で提供できるように日々切磋琢磨しています。

介護施設では、認知症の高齢者がほとんどであり、いくら経験を積んでいても認知症てなんだろう?と自問する、または直面する場面があります。

そんなとき、ケアする側が認知症について理解もせず、説明もできないことでは良いケアはできないと思い、その後に、認知症ケア管理指導士免許を取得しました。

民間資格ではありますが、次はもっと難解である認知症ケア専門士の資格取得を目指して自己研鑽していきたいと思います。

コミュニケーションに対してはバリデーションを多様したり実践に学んだことを実践しています。

とくにコミュニケーション技法には注意を払っています。

そのときは、openクエスチョンを意識して話をを引き出す語りかけ、話を聴くときは目を見て頷き共感する、必要なときはタッチングや背中をさする。

辛い話のときには一緒に涙する、悲しむなど一対一での自然な関わりかたを意識しています。

また世間で性的、金銭的、暴力的であったりネグレクトを行うなど高齢者虐待を騒がれています。

一見家族が行いそうなことですが、ケアスタッフが虐待を行うケースも増えています。

憤りを感じますが、そのような介護職が世間から避難されないように、倫理や節度を持った介護スタッフでありたいと思っています。

そして、昨今インドネシアなどのepaで派遣される優秀な人材も日本でみられるようになりました。

彼女彼らは、現地ではもともと看護師で4大を卒業したエリートです。

日本人のスタッフだけでなく、他職種皆で協力しよいケアを今後も提供できるように精進していきたいと思いますよ。

編集部
編集部

どのようなことをキッカケに介護士になったのでしょうか?

転機になったのは、警備会社から病院へ転職だと思います。あとは、看護師で働いていた母親の存在です。私自身は母親が看護師として働く姿は見ておらず、県外の病院や地元の精神科病院で勤務していたと話を聞いていました。

しかし、子育てから現在まではリタイヤしたので実際働く場面は見たことがありませんでした。

そんな母親のような?看護、介護携わる人は自分の事より他の人のお節介が好き。だけど、その優しさを子どもながら感じていたので、自然と血筋だからかわからないですが、私自身が医療・介護・福祉の道を歩いていました。

実際20年前の男性看護師は病棟で2~3人先輩がいるだけでしたが、その同性の先輩が私のロールモデルになっていました。

私自身、看護助手からの介護士としてのスタートであり、バックグラウンドは介護にあります。オールグラウンドに動ける、生活を支える介護士でありたいと思っています。

他にも、やり甲斐や誇りを持って働く介護士がいます

介護職は適職。介護を通じて自分を知り、人間力をつける
クビ同然で会社を辞めた私が転職して介護現場の責任者になれた理由
転職してよかった。思い切って市役所事務職から介護職へ
介護職に対する世間のマイナスイメージを払拭したい
将来の夢は自分の介護施設を持つこと。資格取得で変わった介護職のイメージ
編集部
編集部

介護士になって良かったこと、やり甲斐は何ですか?

介護現場でこの仕事について良かったと思えることは人と人の心を通わすことのできる仕事だというところです。

食事や排泄、入浴や清掃など生活するために、必要な介助ばかりが介護士の仕事として目につきやすいと思いますが、1対1のコミュニケーションはこの仕事の醍醐味だと思います。

言葉が喋れなくても、肢体不自由でも、介護職員なら通じあえる場面など遭遇したことがあります。

食事介助を行うにも、利用者方の心が打ち解けて拒否なく摂取してもらえる。入浴拒否する方でも、言葉かけや関わり方など日頃の関係性で入浴してもらえる。など家族では対応できなかったことが介護士だと可能になる。

介護士は人の心の琴線に触れ、動かすことのできるプロして存在する素晴らしい仕事です。それらがやりがいや感動したときなって、良かった思う出来事になると思います。

そして介護士の仕事をしてよかったことは将来へのステップアップの道が沢山あり、また仕事への向上心が続くことです。

介護福祉士、ケアマネージャー、相談員、社会福祉士、サービス提供責任者、施設管理者、認知症ケア専門士、看護師、健康運動指導士など目指す分野が広がっています。

編集部
編集部

印象に残っているご経験はどのようなことですか?

印象に残っていることは、私がまだ介護士として勤務し間もない頃入所された「Aさん(女性70代)」の患者様のお話です。

特別養護老人ホームから医療療養型病棟へ入院し生活されたAさんは、寝たきりですが意思疎通もできるも、半身不随の状態でした。

しかし、長年ご自分のお体と向き合って生活されてきて、またご家族(姉やその夫)のバックアップもあり、私にいつも明るく接してくれました。

介護士として、食事のセッティングや入浴、衣服の着脱など初めは難しく感じました。しかし、Aさんはいつもニコニコして優しく「ええよ。」といつも言ってくれました。

一度Aさんに悲しい思いをさせてしまったことに悔いが残っています。私が20代でまだ若く、諸事情で1カ月程職場を離れることがありました。その後、復帰しAさんに謝りに行くと涙を流されました。

私は病院の職員ではあるけれども、Aさんは大好きな患者様でありこんな気持ちにさせてしまうなんて。と反省しました。

私自身は似顔絵が得意でAさんにも過去描いたことがありました。その似顔絵を床頭台の中から、取り出してほしいと笑って「大事にしてるんよ~。」と話されました。

その後、Aさんは病気の進行の為、亡くなられましたが、妹さん夫婦にその似顔絵や日頃の感謝を言われました。

私の心の中で、ずっとAさんの笑顔や思い出は生き続けています。

編集部
編集部

仕事に就かれた当初苦労されたことなどありましたらお願いします。

介護の仕事をすることへの苦労といえば正解がないということです。一人一人個別性があり、生きてきた背景や家族関係、性格、こだわりなどケアや介入しなければなりません。

また、近年は病院から治療後医療的ケアが必要な方々も在宅や施設で生活されていると思います。

そのため、医療的な知識や、多職種との連携、時間の調整、生活する上での管理など多岐にわたると言えます

ただルーチン業務でこなすだけでなく、介護のプロフェッショナルとして近年問われてきているというところが、今後も課せられてくると思います。

介護の職場というと人間関係を気にされると思います。私自身は病院内でしたので医療従事者が沢山いる中で、割と人間関係には恵まれていた方でした。

しかし、介護施設への転職をすると、自分自身の経験の兼ね合いや新しい人間関係の構築となると、一筋縄ではいかないものだなと思い知らされました。

利用者様には、そのような職員との関係性など感じさせるわけにはいかない為、仕事を忠実にこなし、そのうち1年もすると気にもならなくなりました。

編集部
編集部

日頃から大切になさっていることはなんですか?

日頃から大切にしていることは、利用者様の目をしっかり見て挨拶することです。

挨拶一つでその方の状態や体の不調を感じ取れることもあります。挨拶は、元気のバロメーターだと思っています。

また、私自身仕事を退社するときは利用者の方々へ笑顔で手を振ったりします。施設には、自宅へ帰りたくても帰れない環境の方々が、沢山おられます。

その方々を横目に帰宅するのは、申し訳ない気分になりますが、勤務中など一緒に生活の援助やリハビリをしているときは冗談を話したり、相談に乗ったりするように心がけています。

そのような何気ない言語的、非言語的コミュニケーションの中にも観察の目を忘れずに、異常の早期発見や早期対応できるように、日頃から気を引き締めて勤務しています。

そして、スタッフ間のコミュニケーションや情報交換も大切にしています。個人だけの視点では、見落とすことも多々あり、チームとして多方向で一人の人間を見ることは、とてもこの仕事として大切なことだと思っています。

編集部
編集部

今後やりたい事や目標などありますか?

今後は自身が40代に突入したということもあり違う分野での支援を考えていきたいと思っています。

ケアマネージャーの有資格者ですが、まだその資格を活かしきれていない為、ご縁があったら相談員のお仕事も経験してみたいと思います。

また、喀痰・吸引研修の受講、認知症ケア専門士資格を取得し、在宅や介護現場で役に立てる存在になりたいと思っています。

最近になり、文章を書く仕事が自分自身にもできる可能性を知り、新しいことにもチャレンジしていきたいとも思っています。

パラレルワーカーという言葉も耳にし、より自分なりの働き方改革をしていきたいとも思っています。目標として家族と仕事との時間の両立を目標にしていきたいと思います。コロナウイルスの関係で仕事に対する危機感が強まり、その気持ちが一層強くなりました。

編集部
編集部

これから介護の仕事を目指している人へメッセージをお願いします。

これから介護の仕事を目指している人へメッセージをお願いします。

介護の仕事は、働き初め面白さやその社会的な貢献度は、自分自身では感じにくいと思います。しかし、利用者様やご家族、周囲のスタッフの方々が評価してくれます。

言葉と言葉を交わし、目と目を見て、手と手を握って、背中をさすって、自然と利用者様から「ありがとう」「あなたがいてよかった」と言葉や目で返してくれます。

介護が必要な方々は難病や脳卒中、アルツハイマー型の認知症になってしまった高齢者や身体に障害を抱えている方々ばかりです。

一見介護の仕事と聞くと表面的な言葉での3Kを思い出すことが多いと思います。ですが、自分でしたいけどできない。誰かの手を借りないと生活できない。

私たちが、そのような方々の変わりに手となり足となることで、救うことのできる高齢者の方々やご家族の支えになれることは大変素晴らしいことで、社会的にも貢献度が高いお仕事だと思っています。

確かに、働く上で辛いことに直面することもあると思いますが、どのお仕事でも同じだと思います。

自分自身の性格や優しい心を活かして、パワーを与えられる方、ぜひ介護のお仕事に飛び込んでみて下さい。

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