介護職の転職理由・退職理由の回答例【30選】面接で伝えるべきはコレ!

介護職の働き方を考える
転職理由や退職理由の回答例を知りたい介護士
転職理由や退職理由の回答例を知りたい介護士

今の職場にはいろいろと不満がある。仕事はしんどいし、給与も安い。人から聞くともっと良いところがあるみたいだから転職しようか。でも、面接に行った時にどのように話せば良いのだろう?転職する理由を素直に話してもいいのだろうか。言わない方が良いのかな?

今の時代、転職はごく一般的ですが、待遇や人間関係に不満を抱えての転職が多くなってきました。特に介護業界は、夜勤や人間関係など「きつい仕事」の代表格に挙げられることから、マイナスの理由での転職が多い業界です。

だからこそ、転職先の面接で大事になるのが「理由をどう伝えるか」という点です。

ここでは、転職の理由を大きく、「人間関係」「給与や待遇」「怪我など自己都合」の3つに分けて、転職理由・退職理由のベストな回答例を示しながら、テーマに沿ったポイントをお伝えしていきます。

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記事のテーマ
  1. 面接で転職理由を伝える時は、4つのポイントを押さえよう
  2. <回答例>人間関係が理由の場合
  3. <回答例>給与や待遇が理由の場合
  4. <回答例>ケガや病気、家庭の事情など、自己都合の理由の場合

質問があれば気軽にコメントください

  1. 面接で転職理由を伝える時は、4つのポイントを押さえよう
    1. ポイント①:人事によく思われようと背伸びをしないこと
    2. ポイント②:自分の言葉に置き換えて話そう
    3. ポイント③:嘘は必ず相手にバレる
    4. ポイント④:退職理由は前向きに伝えよう
  2. 回答例:人間関係が転職理由の場合
    1. ケース①:経営方針、会社自体への不満
    2. ケース②:職場自体への不満
    3. ケース③:経営者そのものへの不満
    4. ケース④:同僚達との人間関係
    5. ケース⑤:上司との人間関係
    6. ケース⑥:ストーカー被害に合ったらどうしますか?
    7. ケース⑦:利用者との人間関係もありうる
    8. ケース⑧:いじめのケースもあり得る
    9. ケース⑨:まずはやる気をアピールするのもアリ
    10. 補足:人間関係が転職理由の場合
  3. 回答例:給与や待遇が転職理由の場合
    1. ケース⑩:給与は大事
    2. ケース⑪:稼ぎたいからもっと仕事がしたい
    3. ケース⑫ 終末期を経験して・・・もっと経験を積みたい
    4. ケース⑬ 資格手当も大事
    5. ケース⑭:他職種への希望を出す場合
    6. ケース⑮:老後への備え
    7. ケース⑯:軽度と重度
    8. ケース⑰:昇進を希望したい場合
    9. ケース⑱:在宅か施設か
    10. ケース⑲:在宅か施設か(その2)
    11. ケース⑳:資格を活かしたい
    12. 補足:待遇が給与が転職理由の場合
  4. 回答例:ケガや病気、家庭の事情など、自己都合の理由の場合
    1. ケース㉑:介護のための転職
    2. ケース㉒:子供のために休日を確保したい
    3. ケース㉓:引っ越しの場合
    4. ケース㉔:うつ病でも伝えるべき時がある
    5. ケース㉕:介護業界は障害にも理解があります
    6. ケース㉖:ブランクがある場合
    7. ケース㉗:人見知りでも介護は普通にできる
    8. ケース㉘:腰痛でも前向きな姿勢は大事
    9. ケース㉙:学びながら稼ぎたい(私の実際のケース)
    10. ケース㉚:年齢を重ねたら経験をアピールしよう
  5. 補足:ケガや病気、家庭の事情など、自己都合が転職理由の場合
  6. まとめ
    1. この記事を書いた人

面接で転職理由を伝える時は、4つのポイントを押さえよう

面接で転職理由を伝える時は、4つのポイントを押さえよう

転職する理由の大半は個人的な理由のため、第3者に話すとなると、どこまでどのように話せば良いのか分からないことが多いでしょう。

まずは、どのような理由でも基本となる4つのポイントを押さえておきましょう。

ポイント①:人事によく思われようと背伸びをしないこと

人は誰しも、他人によく思われたいとの気持ちを持っています。職場を移る理由ですから、それなりに人事担当者によく思われる理由を伝えたいと思うのが人情です。

ただ、背伸びをして伝えてしまうと、実際の理由とかけ離れてしまい、面接担当者が自分の訴えとは違う解釈をしてしまうことになります。

もし採用されたとしても、同じような苦労をしてしまい、転職した意味がなくなるのです。転職を繰り返す人によく見られますので、背伸びをせずに素直に事実を伝えるようにしましょう。

ポイント②:自分の言葉に置き換えて話そう

面接というと、「敬語を使わなければいけない」と思う気持ちが強くありませんか?

もちろん、一般常識として丁寧な言葉を使うのは当たり前ですが、あまり畏まった言葉を選んで使う必要はありません。

また、本やネットに載っていた「良い言葉」をそのまま使うのもNGです。虚実という言葉がありますが、他所から借りてきた言葉は、どうしても現実感が薄くなります。その分アピール度が下がりますので、採用に結び付きにくくなるのです。

自分の言葉でしっかり伝えるようにしましょう。

ポイント③:嘘は必ず相手にバレる

これがNGであることは皆さんもよく分かると思いますが、実際に面接で嘘を付く人はかなりいます。現職でなんらかのトラブルを起こした(あるいは巻き込まれた)人には特に顕著で、概ね悪いと思うことを隠そうとして嘘を付きます。

これがバレないかというと、ほとんどバレます。人事担当者は、日常的に業務として人と話しますので、相手が本当の事を言っているのか、建前なのか、あるいは何かを隠しているのか、大体察します。

察した上で別の質問を投げかけ、トータルで「信用できない人」との判断を下して不採用の結果が出ます。仮にバレずに採用されても、働き始めてからバレてそれなりの処遇を受けることになります。

いつか必ずバレますので、嘘は絶対に止めましょう。

ポイント④:退職理由は前向きに伝えよう

転職を決意する人の大半は、現職で働き続けることができない理由を抱えています。それはマイナスの理由が多く、面接現場で実際にいかに自分が苦労しているかを切々と訴える人も少なくありません。

事実をきちんと伝えることは大事ですが、伝えるというより「訴える」感じになると、面接官としては「うちに来てからもこうではないか」と考えてしまい、結果的に採用に結び付かないケースが多くあります。

理由を自分できちんとかみ砕いて、前向きに相手に伝えるようにしましょう。今苦しい事実に、これから自分がこうしたいと将来を見据えたプラスの意向を付け加えると、面接官の心象がぐっと良くなります。

回答例:人間関係が転職理由の場合

面接で転職理由を伝える時は、4つのポイントを押さえよう

ここからは、具体的に回答例を示しながら、面接で伝えるべきポイントを説明していきます。

まずは、職場での人間関係が転職理由のケースです。

人間関係は、業界関係なく悩みの種ですが、どう伝えれば良いか、採用されるか、ポイントをそれぞれのケースで説明していきます。

ケース①:経営方針、会社自体への不満

自社の経営方針に疑問を持ち、知人に御社の評判を聞いて応募させて頂きました。

介護職の職場は、一定の地域(市町村、区など)に多数存在します。通所、訪問、施設など多岐に渡り、経営母体も社会福祉法人、医療法人、民間と多種多様です。それぞれの法人で経営方針が異なり、やり方や内容も違います。

一般的に「経営方針」という理由は曖昧過ぎると言われがちですが、介護業界では顕著に出るので、理由としては十分です。ポイントは「知人から聞いた」という部分で、知人の勧めで来てくれたことで、相手にとっては好印象になり、背伸びをしていない素直な理由と受け止められます。

ケース②:職場自体への不満

今の職場は保守的というか、より良く変えていこうという雰囲気がありません。私としては、利用者のためにこうするべきと考え、具体的な方法なども提案してきましたが、結局受け入れられず、昔から続いている手順でケアを提供しています。研修で学んだことも含めて、もっと利用者のために働くにはどうしたらよいか考え、転職を決意しました。

人間関係のトラブルというよりは、仕事の方針についての意見の相違、というパターンです。皆さんも覚えがあるのではないでしょうか。

ここで大事なのは、自分のやる気をアピールすることと、今の職場をあまり悪く言わないことです。保守的という言葉は、伝統を重んじるプラスのイメージもあります。

よく思われようと背伸びをして、「現職は介護が分かっていない」「古臭い」など、職場を全否定する言葉が出ると、かえって悪印象になります。

ケース③:経営者そのものへの不満

経営者が、現場に無理な注文をするので対応しかねている。もっと利用者のために働きたいです。

ワンマン経営、ワンマン社長という言葉がありますが、経営母体が比較的小さな法人でよく聞かれる理由です。大きな社会福祉法人や医療法人への転職の場合には効果的で、「うちは命令系統がしっかりしているので頑張って」と好意的に受け取られやすい理由です。

ポイントは、「あくまで無理な注文に答えられないだけで、介護の仕事自体は頑張りたい」と素直な自分の言葉で伝えることです。難しい言葉を無理に出す必要はありません。

ケース④:同僚達との人間関係

今の職場の人達とどうしても馴染めません。私の力不足もあると思いますが、上司にもあまり話を聞いてもらえないですし、同僚と話をしていても何か違うと感じてしまいます。このままでは自分のやる気もなくなってしまいそうに感じ、上司にも相談しましたが、気の持ちようだと言われ、限界を感じています。私としては心機一転頑張りたいと思っており、以前から良い評判を聞いていた御社で働きたいと思いました。頑張りますので、ぜひ私にチャンスを下さい。

同僚たちと気が合わない、他所で働きたいという想いを前向きに伝えると、このような理由づけになります。

正直転職するにあたって、前向きになれない人もいるでしょう。そのような時は、素直に自分の言葉で面接官に訴えましょう。物にできるかは五分五分ですが、不満を放出してしまうよりは何倍も印象が良くなります。

ただ、この方法は転職回数が少ないことが条件です。転職回数が多いと、「この人はこう言ってまた転職するんだろうな」と思われるので逆効果です。

ケース⑤:上司との人間関係

直近の上司との反りが合わず、精神的につらいことが多い。自分だけ特につらく当たられているように感じ、上層部にも相談したが解決がなかった。上層部からは我慢するように言われたが、できれば違う環境で仕事に励みたいです。

職場での上下関係はよくある話ですが、ここで大事なのは「自分がこう感じたので職場で相談した」という行です。

解決に向けて動いたが、職場での理解が得られずに止む無く転職への道に進んでいる、という前向きな姿勢を伝えることで、職場での上下関係というマイナスイメージが強い退職理由をプラスイメージに変換することができます。

もちろん本当に自身が取り組んだ結果として話をすることが前提で、「こう言えばOKか」と嘘をつくと、面接担当者に突っ込まれてぼろを出すことになります。

ケース⑥:ストーカー被害に合ったらどうしますか?

実は個人的に私に付きまとう職員がいます。上司や同僚にも相談して、シフトの変更などもしてもらいましたが、その人の顔を見るだけで鳥肌が出るようになりました。上司にも相談して転職の決断をしました。

最近問題になっている、ストーカーやパワハラなどが理由の転職です。この場合大事なのは、まず現職で解決への取り組みを行うこと。具体的には上司に相談することです。

上司が相手の場合は、別の上司や経営者、場合によっては第三者機関への相談も検討しましょう。これがないと、「嫌な人がいるから辞める」と悪印象になります。

このような場合には、素直に装飾することなく事実を伝えましょう。無理に嘘を付いて事実を隠す必要はありません。止む無き事情での転職ということで、相手側も考慮してくれます。

ケース⑦:利用者との人間関係もありうる

デイサービスの男性利用者に気に入られ、孫の嫁になってくれと何回もせがまれています。認知症の人ではなく純粋に私を気に入ってくれたことはとても嬉しいのですが、他の利用者の前でも何回も言ってくるので困っています。上司にも相談しましたが、受けながすようにと言われるだけで具体的な対応はしてくれません。もう3ヶ月ほどになり、先日は利用者の息子嫁さんからも電話で、一度うちに来て息子と会ってくれないか、じいちゃんがそうしないと納得しないから、と言われました。上司からは断るように言われ断りましたが、とても居づらく感じています。上司や他の職員も避けているように感じるので、転職を決意しました。御社では、こういう場合どのように対応されていますでしょうか。

女性の介護職員さんで、友人の介護職員の例です。相談を受け、まず職場で相談し味方を作るように伝えましたが、上記のように芳しくなく、最終的に転職の助言をしました。

息子の嫁は極端な例ですが、昔からの慣習で金品を「感謝の証としてあげる」ことは、高齢者にとってごく普通のことで、実際私も断ってトラブルになることがありました。この場合、転職、現職場問わず、隠すと状況は必ず悪化します。

職場の対応がまずいと認識して頂ければ採用してくれますし、この回答例のように実直に対応を尋ねられれば、うちは大丈夫だと言ってくれるでしょう。

ケース⑧:いじめのケースもあり得る

職場の雰囲気が悪く、一生懸命働けない。上司にも相談したが、みんな言うことを聞かずに悪い状態が続いている。私も事あるごとに注意したが、陰口を叩かれるようになって耐えられない。ホームページを見て、御社の明るい雰囲気に惹かれたので、ぜひ働かせて欲しいです。

毎日一緒に働いている同僚や部下との関係悪化から、いじめに発展することもあります。

大事なのは経緯を必要なだけ前向きに伝えることです。外部で悪く言いたくない気持ちもあるかもしれませんが、自分が困っている状態を素直に伝えた上で、自分のやる気をアピールしましょう。

その際、必要以上に職場の悪口や個人名を話すと、逆の印象になってしまいます。状況だけ伝え、その上で自分は頑張りたいということを強くアピールしましょう。

ケース⑨:まずはやる気をアピールするのもアリ

昨年介護福祉士を取得し、学んだことを活かそうと頑張ってきましたが、現在の職場では限界だと感じました。御社は規模も大きく、今の会社以上に頑張れると思い、応募させて頂きました。

理由の人間関係にはあまり触れず、自分のこれからやりたい意欲をアピールする方法です。規模が違う転職先の場合特に有効で、資格をきちんと取っていることも踏まえて、面接官にも好印象を与えることができます。

「職場での限界」の部分で再度質問されることが多いので、その時には4つのポイントを踏まえて、現状をしっかり伝えましょう。建前的な言葉ではなく、日々働いてきた自分の言葉で伝えると、より説得力が増します。

補足:人間関係が転職理由の場合

いかがでしたでしょうか。

人間関係が理由の転職の場合、大事なのは発言が否定的、消極的にならないことです。

転職するほどの悩みを抱えているわけですから、誰かに訴えたいと思うのが人情ですが、転職先の面接官に訴えることではありません。

これまでいかに嫌だったかを分かってもらうのではなく、これからどうしたいか、自分の前向きな意見をストレートにぶつけるのが大事です。

人間関係が理由の転職でとても目立つのが、嘘をついて自分は悪くないことを熱弁する人です。心情としては理解できますが、嘘はまず通じないと思った方が良いでしょう。

回答例:給与や待遇が転職理由の場合

回答例:給与や待遇が理由の場合

一口に待遇と言っても非常に幅があります。単純に給与のこと、福利厚生、部署でのポスト、あるいは部署そのもの。お金のことから仕事そのもののことまで。

幅が広い分、不満に思う点も様々ですし、人によって受け取り方も違うので、職場での対応も様々でしょう。それぞれ説明していきましょう。

ケース⑩:給与は大事

今の職場は給与が低く、将来に不安を感じています。御社の求人をみて、これなら安心して働けると思いました。

介護業界の給与は、市町村、法人によって大きく差があります。全体的に、大きな法人ほど給与が高い傾向がありますが、民間でも親会社が大きなところでは、賃金を上げて優秀な人材を取り込もうとする傾向が強くあります。

給与は基本ですので、素直に伝えましょう。お金が欲しいですとストレートに伝えても良いですし、将来の安心ということでもよいでしょう。

ただ、背伸びしてあまり高額の条件を提示すると悪印象になり、就職後もきつい仕事が回ってきますので注意しましょう。

ケース⑪:稼ぎたいからもっと仕事がしたい

今の職場はデイサービスしかないので、施設での介護を経験したいと思っています。少しでも多く給与を頂きたいので、夜勤や宿直もさせて頂ければ助かります。

法人によって規模が大幅に異なります。今の職場で経験できないことをやりたいというのは、転職理由としてよくあります。

ただ、経験したいだけだと、「経験したらまた別のところに行くのではないか」と思われかねません。逆に、背伸びをして「何でもやります!」と言ってしまうと、就職後に本当になんでもやらされることになるので注意しましょう。

この回答例では、稼ぎたいこと、嫌がられがちな夜間の勤務もしたいと伝えることで、やる気と「経験と賃金の両方」を得たいことが具体的に相手に伝わり、採用されやすくなります。

ケース⑫ 終末期を経験して・・・もっと経験を積みたい

今年のことですが、利用者の終末期に立ち会うことがありました。初めてのことで驚き、何もできずに悔しい思いをしました。今の職場でも2度目ということで、あまりないことだから気にしないようにと上司に言われましたが、私としては終末期に遭遇してもきちんと介護ができるように、経験を積みたいと考えています。

実体験を自分の言葉で伝える例です。

医療法人が母体の場合、経営施設も老健や特養、訪問看護など医療依存度の高い利用者にサービスを提供する事業所が中心になり、デイサービスや有料老人ホームなどであまり体験することのない、重度の方への関わりを学ぶことができます。

医療法人としては願ってもない志望動機です。回答例のように、経験をして勉強したいと思われた人の意思は固く、一生懸命働いてくれるだろうと想像できます。自分が体験したことで転職を決意する場合、素直に自分の言葉で伝えた方が、説得力があります。

ケース⑬ 資格手当も大事

昨年介護福祉士を取得しましたが、給与がほとんど上がりませんでした。職場の給与体系をみせてもらいましたが、資格手当がとても低く感じました。御社の募集を見て、介護福祉士の手当てが高かったので、これからどんどん資格を取りながら頑張れると思い、応募させて頂きました。

給与とともに大事なのが様々な手当てです。特に資格手当は、法人によって金額に大きな開きがあります。

介護職にとって、利用者の笑顔と同じくらい励みになるのが、自分が頑張った結果が給与に反映されることです。そのために、「どんどん資格を取りたい」と自分の言葉で伝えることで、相手に意欲が伝わります。採用する側は、意欲がある人を雇いたいものです。

ケース⑭:他職種への希望を出す場合

ケアマネジャーの資格を取得し、施設ケアマネへの転属を申し出ているが、一向に聞き届けられない。御社には多くの施設があり、それぞれ施設ケアマネがいらっしゃると思うので、いずれケアマネもさせて欲しいという理由で応募しました。

ここで大事なのは、「いずれケアマネをしたい」との希望を率直に話すことです。自分の気持ちにも嘘をついて、介護で構わないと話せば、採用側はそのつもりで対応します。

ケアマネジャーや社会福祉士、認知症実践者研修など、別業務への道、キャリアアップへの道が開けています。ケアマネや社福は相談員業務へ、認知症実践者研修などは施設長への道が開けるため、取得資格としてはお勧めです。

その上で、「いずれ」と猶予期間を提案し、それまでは介護職ができることをアピールすれば、採用側に余裕が生まれ採用されやすくなります。

ケース⑮:老後への備え

御社の募集要項を見て、退職金や厚生年金などしっかりされているので、安心して働けると思い、応募しました。

給与や各種手当と同じく注意したいのが福利厚生の面です。小規模の企業だと退職金等がない場合もあるので良く確認しましょう。

この回答例では、募集要項をしっかり読んでいること、退職金もしっかりしているから働きたいと伝えることで、自分が定年まで働くつもりであることがアピールできます。

これを嘘で言ってしまうと、面接中の他のやり取りで必ずぼろが出ます。素直に、自分が思ったことを伝えるようにしましょう。

ケース⑯:軽度と重度

なるべく軽度の利用者のお世話ができればと思っています。今まで入所施設で重度の利用者ばかりでした。正直疲れますし、もっと利用者と語らいたいと考えるようになりました。相談や雑談をするシーンに憧れます。

重度者の介護は嫌だと、ある意味「逃げ」の要素がある転職理由ですが、ここでは2つ、採用側にとって利益となることがあります。

1つは重度利用者への対応経験があるという点。もう1つは介護への憧れを持ち続けている人だと分かる点です。

経験はとても貴重ですし、経験した上で「憧れ」を口にできる純粋さは、高齢者介護では大事です。しんどいだけ訴えてしまうと採用する側も嫌になります。嘘を付くということではなく、このような利点をアピールできれば、面接で好印象を残すことができます。

ケース⑰:昇進を希望したい場合

介護主任を任されて3年になります。今の会社ではこれ以上昇進は望めそうになく、思い切って転職を考えました。給与もそうですが、もっと責任のあるポストについて、自分がどこまでやれるか試してみたい。御社であれば様々な部署があり、若い人材も多く一緒に頑張って行ける仲間ができるのではないかと考えました。

やる気を前面に出した退職理由です。

ここで注意したいのは、あくまで本当にやる気があって言うこと。もしやる気がそれほどないけど、「良い回答例だ、よし使おう」と面接に臨んでしまうと、採用された後に後悔することになります。

また、必ず「なぜ現職では昇進が望めないのか」との質問が加わりますので、きちんとした回答ができるように準備しておきましょう。現状、自分の考えなどしっかり把握して面接に臨みましょう。

ケース⑱:在宅か施設か

ヘルパーをしていますが、生活援助で利用者さんに気に入られないことが多いのです。料理の味付けがなっていない、掃除がきちんとできていないなど言われることが多く、正直ヘルパーはもうしたくありません。今の職場はヘルパーだけの会社なので、施設で働きたいと思い、転職を決意しました。身体介護はあまりやったことがありませんが、初任者研修もとっているので、これを機に身体介護の勉強もしたいと思っています。

訪問介護で一番揉めるのが、利用者家族にヘルパーが気に入られるかどうか、というのは残念ながら現実でしょう。特に家事を担う「家事援助」では、各家庭でこだわりがあり、ヘルパーさんが日頃やっていることが気に入られないということは割とあります。

ただ、ヘルパーをやりたくないから施設で、だけの理由では、やはりマイナスイメージが強く出ます。施設で働くにあたって自分がどうしたいか。前向きな理由付けを心がけましょう。

ケース⑲:在宅か施設か(その2)

老健、特養と施設で介護をして10年になりました。長年入所フロアにいて、新規で入ってくる利用者様から、家にいる時にヘルパーさんに良くしてもらった、デイが楽しかったなどの話を再々聞きます。今いる法人は大きいのですが、主に施設系サービスだけで訪問サービスは訪問看護やリハビリなど医療系しかありません。私は、やっぱり高齢者介護の基本は在宅だと思うようになり、ぜひ通所や訪問のサービスで働きたいと考え、御社に応募させて頂きました。

介護職の人からよく聞く話の1つに、「施設の人は在宅が、在宅の人は施設が分かりにくい」ことがあります。同じ介護職で、利用者のケアをする点は同じですが、施設と自宅では対応方法が大きく変わってきます。

経験したい、ケース⑲のようにヘルパーが嫌だなど想いは様々ですが、違う世界を見てみたいという想いは共通してあるようです。

立派に転職の理由になりますので、前向きな姿勢で自分の気持ちをぶつけてみましょう。

ケース⑳:資格を活かしたい

昨年介護福祉士を取得しましたが、取得前と業務が何も変わりません。私としてはもっと資格を活かしたいと考えているので、御社の取り組みをみて共感しました。ぜひ働かせてください。

資格絡みですが、給与面ではなく仕事の内容についての転職理由です。

介護職が取得可能な資格は様々ありますが、資格を職場で活かせるかどうかは、本人のやる気と職場の状況次第です。ここでは介護福祉士としましたが、様々な資格を取得して自分のスキルを上げたいと頑張っている介護職の方々はたくさんいるでしょう。

採用側も、資格を持ったやる気のある人は歓迎します。

現職では活かせなかったが、これから活かしたいという点を強調しましょう。

補足:待遇が給与が転職理由の場合

待遇が理由になる場合、現状の不満と今後の方針を具体的に面接官に伝えることが重要になります。

金銭的な問題は素直に、「もっと稼ぎたい」とアピールすることが大事です。介護、福祉業界ではまだ「お金のことを四の五の言うのは、介護職としてあまりよろしくない」との風潮があります。

しっかり稼がないと続かない事実をきちんと受け止め、自分の希望を伝えましょう。

回答例:ケガや病気、家庭の事情など、自己都合の理由の場合

回答例:ケガや病気、家庭の事情など、自己都合の理由の場合

ケガや病気、家庭の事情で止む無く転職を決意される方も多いでしょう。この場合、劣等感や挫折感を味わいながら転職に望む方も多いはずです。

私自身も経験していますので、決してそんなことはないとお伝えしたいと思います。私が経験した例、代表的な例も交えて、具体的に説明していきましょう。

ケース㉑:介護のための転職

母親が1人暮らしをしていますが、認知症らしく先日要介護の認定を受けました。家が近いので、今後私たち夫婦で介護をすることになりますが、共働きで2人とも介護の仕事をしているので、時間を合わせる必要があります。今の職場はデイサービス単体の事業所で、平日になかなか休みを取ることができません。社長とも相談しましたが、具体的な解決策が見つからないので転職を申し出たところ、了承を頂きました。迷惑をかけるかもしれませんが、御社であれば、様々な施設があるので希望を考慮して頂けるのではないかと思い、応募させて頂きました。

最近増えてきた「介護のための転職」です。この回答例は、夫婦どちらでも当てはまるでしょう。大事なのは現状をしっかり伝えること。脚色などすると、話しに食い違いが生じて不信感を抱かれることになります。

その上で、自分ができることできないことをきちんと伝えましょう。自分の都合だけ訴えても仕方ありませんが、会社の都合をそのまま受け入れてしまうと、転職の理由自体が無駄になってしまいます。

ケース㉒:子供のために休日を確保したい

子供が学校に行き始めたので、土日祝日はなるべく休みが欲しいんです。デイサービスで働かせて欲しいのですがいかがでしょうか。車の免許もあるので送迎もできます。体は元気なので、入浴介助でもなんでも大丈夫です。

デイサービスで採用を担当した時に実際に来たお母さん介護職の言葉で、言葉自体そうなのですが、元気さに溢れていて満場一致で採用となりました。土日祝日休みというきちんとした基準があり、その上で頑張りますよ!というオーラ全開で来られると、採用せざるを得ないというか素直に頷いてしまう雰囲気になりました。

このように、休みを優先したいなどの希望は素直に伝えましょう。土日休みだと採用されない、ということはないので、背伸びをせず退職理由は明確に伝えましょう。

ケース㉓:引っ越しの場合

県外から転居してきました。以前は○○県のサ高住で介護職として働いていました。こちらのことはまだ何も分からないので、まずは自宅から一番近い御社に応募しました。

家の事情や転勤等で引っ越してきた場合、まずは選んだ理由を明確にしましょう。ここで紋切り型に「御社の将来性に惹かれて」など聞き心地の良い言葉を使うと、引っ越してきたばかりなのに何が分かるんだと突っ込まれます。

自宅からの距離、業種、規模など、まず一番に分かることや、地元の人に勧められたなどであれば、相手も納得しやすくなります。自分が分かっている範囲のことをきちんと伝えるようにしましょう。

ケース㉔:うつ病でも伝えるべき時がある

実は、現職でうつ病を患ってしまい、現在療養のため休職中です。3ヶ月目に入り、職場とも復帰に向けた話し合いを行っていますが、向こうとしては復帰は望んでいない様子です。かかりつけの医師からは、そろそろ復職しても大丈夫ではないかと言われており、自分としてもそのつもりになっていたのですが・・・。介護の仕事を続けたい気持ちはあるので、御社で働かせて頂けないでしょうか。

実際に私が面接をしたケースです。うつ病は最近とても多くなってきて、このケース以外でも職場や近所などで聞くようになってきました。

ここでは前段階で体を壊したとの話があり、差し支えなければと水を向けた時に出てきた回答です。正直採用するか迷ったケースですが、医師の保証があること、本人のやる気が見えたことから、うつ病に至った経緯を確認し、こちらで対応可能と判断して採用に至りました。

一般的に病気はあまり言わない方が良いと言われますが、自分の言葉で素直に話して頂くと、印象はあまり悪くなりません。

ケース㉕:介護業界は障害にも理解があります

自分の子供が、障害があるかもしれないと言われています。まだはっきりしませんが、検査で病院に行ったり、役所の人と話したりしているうちに、高齢者の介護よりも、障害児の介護に関わりたいと考えるようになりました。御社は介護保険と障害福祉の両方をされているので、直接障害福祉に関われなくても勉強ができると思い、応募しました。

知人から聞いた話です。結局この方は介護保険施設へ採用が決まりましたが、障害福祉担当職員との情報交換が日常になりました。自身の子供のことを考えての決断でしたが、その必死さが回答にも採用後の働きにも出ていたそうです。

身内に障害を持つ人がいるということは、一般的にはあまり口外したくないことです。ただ、介護業界では高齢者だけではなく、障害についても理解と共感を持つ人が多くいます。素直に話せば、理解してくれる職場は多いはずです。

ケース㉖:ブランクがある場合

病気で退職して1年ちょっとになります。症状も落ち着いてだいぶ経ちますし、定期通院が月1回あるだけで、薬を飲めば日常生活に支障もありません。前の職場に復帰の打診をしたところ、今職員がいっぱいで補充の予定がないとのことで、自宅から近い御社で働ければと思い、応募させて頂きました。

ここでは病気としましたが、出産や介護休暇など、最近は一度仕事を辞めてしばらくしてから再開する方も多くなってきました。こういう場合、以前は仕事ができなかったが今はできる状態であることをきちんと説明しましょう。仕事に支障ないことが分かれば、採用にさほど影響はありません。

逆に不利になるかもと思って事実を言わずに採用されても、働き始めてから職場に迷惑をかけ、結果的に自分が苦しい立場に追い込まれることになります。バレなければ良いというものではありません。

ケース㉗:人見知りでも介護は普通にできる

介護の仕事を始めて3年になりますが、人見知りで自分から利用者に話しかけることが未だに苦手です。昔からおばあちゃん子で、お年寄りはとても好きなのですが。今はデイサービスで働いていますが、なんというかデイ自体がとても元気で、職員も利用者も元気で・・・気が付くと自分だけ置いて行かれているようで、働いていて楽しくないんです。もっと静かに落ち着いて働けるところはないかと思い、御社を選ばせて頂きました。

介護の募集を見ると、元気さや明るさがとても大事なように思います。「一緒に頑張っていきましょう!」など、やる気全開の募集要項を見て、二の足を踏む人もいるかもしれません。

ところが実際には、介護の現場には物静かな人、決して明るいとは言えない人が多数働いています。元気じゃないと働けないわけではない、ということは、案外介護職の人でも意識していないようです。

自分が控えめ、暗いと感じている方、嘘をつく必要は全くありません。

ケース㉘:腰痛でも前向きな姿勢は大事

腰を痛めてしまい、重度の利用者の介護ができなくなりました。現職ではどうしても力仕事がいるので相談したのですが、異動など無理だと言われ転職を決意しました。御社のケアハウスなどに配属を検討願えませんでしょうか。今後資格を積極的にとっていき、役に立てるように努力します。

以前、実際に私が面接官をした時に採用になった男性職員の言葉です。昔なので細かい部分は違うかもしれませんが、彼はこの面接で無事採用されました。

決め手は同席していた採用責任者の理事が「彼はいずれ責任者を任せることができる介護職になる」と判断したことです。腰痛は職業病で、退職の理由として多くの人が言うが、だから資格を取ると言ったのは立派、とのことでした。

今は無理ができないが将来的に頑張る、と前向きに自分の想いを伝えると、説得力が違います。

ケース㉙:学びながら稼ぎたい(私の実際のケース)

一番は給与面で、御社の待遇の高さに惹かれて応募しました。また、御社は大規模な法人で多種多様のサービスをお持ちです。私は今まで老健の介護員、居宅ケアマネしかしたことがありませんので、他の分野についても学ばせて頂きたくお願い致します。

これは、私が10年以上前に介護業界で最初の転職の際に伝えた言葉です。

募集としてはデイサービス相談員、施設ケアマネ(ともに介護兼務)どちらか、という内容でしたので、どちらでも構いませんという趣旨で話しています。

これをしたいと限定するのも、自分の想いややる気を示すうえで有効ですが、このようにどれでもできます、やらせて下さいと前向きに伝えると、採用側も選択の幅が広がるので、他の面接結果を踏まえて検討することができます。

この時は、デイサービス相談員として採用されました。

ケース㉚:年齢を重ねたら経験をアピールしよう

前職が閉鎖されることになり、次の就職先を探しています。年齢も40歳を超えているので、これが最後の転職にしたいと考えています。ケアマネジャーとしての経験が長いですが、介護もトータルで8年程していますので、介護職も大丈夫です。

転職で徐々に問題になっていくのが「年齢」です。

私も40歳を超えてから転職しました。50代、60代と、年齢を重ねるごとに転職すること自体が難しくなっていきます。

ただ、介護業界は比較的年齢が高い募集もありますし、経験があることですんなり採用が決まるケースも多いです。転職回数が多いと採用側も考えますが、最後の転職として落ち着きたいこと、経験があることをアピールすれば、採用されるのはそれほど難しくないでしょう。

補足:ケガや病気、家庭の事情など、自己都合が転職理由の場合

自分や家族の事情による転職の場合は、素直にその理由を伝えましょう。ここで嘘をついてしまうと、転職先でも事情による苦労が続きますので、転職すること自体無意味になります。

また、事情で転職せざるを得ないからこそ、理由は前向きに自分の言葉でアピールしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今まで列挙した転職理由や退職理由を伝えるだけでは、内定確約とはいきませんが、ある程度テンプレートとして使えるのではないでしょうか。

冒頭でも書きましたが、転職は今や一般的になりました。転職理由も人様々です。

転職理由は必ず聞かれるので、面接の前に具体的にどう伝えるかをシュミレーションしておきましょう。新社会人と違って、相手の企業を褒めたり、将来への展望を語ったりするのではなく、今現在の自分の事情を、前向きに伝えることが大事になります。

自分を飾らず、素直な気持ちで面接に臨みましょう。

この記事を書いた人

ひろ父
さん

建設業界で3年働くも挫折。帰郷し、新聞で「介護保険制度スタート」の記事を読み、一念発起して専門学校で介護福祉士資格を取得。老健施設で介護職として6年間勤務後、ケアマネジャーを取得しケアマネジメント業務へ。

経歴

  • 1998年4月~2000年3月:建設業界挫折後、福祉の専門学校に通う
  • 2000年4月~2010年3月:最初に働いた老健施設。ここで働く姿勢や考え方を学んだ
  • 2010年4月~2016年2月:異動や転職など、とにかく動きの多かった時期
  • 2016年3月~現在:居宅介護支援事業所のケアマネジャー

資格

  • 介護福祉士
  • 介護支援専門員
  • サービス提供責任者

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