現役介護士から見た夜間訪問介護に向いている介護士の特徴3選

介護職の働き方を考える
夜間訪問介護に興味がある介護士
夜間訪問介護に興味がある介護士

訪問介護は事業所の近くのお宅を自転車か車で移動して行うお仕事だよね?大体1時間に一件とかだろうし、訪問介護の夜間の巡回って女性は危ない気がする。そもそも夜の時間って大体利用者さん寝ているんじゃないの?具体的な業務内容は何をするのだろう?

「夜間訪問介護士」は、医療的ケア(喀痰吸引、経管栄養)を行う介護士の事です。

主に身体的なご病気を抱えているご利用者様相手に仕事します。勤務時間は各事業所によって異なりますが、おおよそ夜20時~翌朝9時まで1日1件のお宅でお仕事をします。

1日1件だとしても夜勤勤務はきついのでは?とのお声が聞こえてきそうですが、夜勤だから一概にきついだけというわけではなく、沢山のメリットがあります。今回は夜間訪問介護士に向いている人の特徴やデメリットなども包み隠さずにご紹介いたします。

記事のテーマ
  1. 人間関係のしがらみに悩みたくない人には夜間訪問介護はおススメ
  2. 理不尽な出来事にも耐えられる忍耐力が必要
  3. 不安定な睡眠ペースは覚悟の上で仕事するべき

質問があれば気軽にコメントください

夜間訪問介護に向いている介護士の特徴

夜間訪問介護に向いている介護士の特徴

私は介護職で3種類の施設形態で働きましたが、結果として夜間訪問介護が、ライフワークバランスが整っていて一番性に合うと感じています。

では夜間訪問介護に向いている人はどのような人でしょうか。私の経験を基に具体的に解説します。

特徴①:チームワークより個人ワークが好き

私は夜間訪問介護を始める前は、有料老人ホーム勤務でした。

これは私の個人的な体験ですが、正直以前勤めた有料老人ホームの従業員は『心に余裕がない』人が圧倒的に多かったです。具体的に言うと人の揚げ足取りをしてストレス解消をはかったり、悪影響を周囲に及ぼすタイプの方々でした。

2年間勤務しましたが、精神衛生上労働環境がとても残念でした。ケアワーカーが人として尊重されていない状況では人間関係の良い循環は生まれないと思います。

しかし、夜間訪問介護は基本的にご利用者様と一対一ですので、従業員同士や、複数のご利用者様との人間関係に悩まずに済むことが出来ます。問題が発生しても、ひとりの人間に対し誠意をもって問題を解決する姿勢を見せれば殆どの場合は解決します。

悪質な組織色や同調圧力といったものが発生しにくいのも夜間訪問介護の魅力で、個人ワークが得意な方にはおすすめです。

ちなみに年齢層は私の働いている会社では20代~50代の老若男女問わず勤務しています。印象としては30代が一番多いようです。しかし、夜間訪問介護ではスタッフ同士が顔を合わせる機会はほとんどありません。

特徴②:短時間で高収入を得たい人

勤務時間が夜間ですので夜勤手当が付きます。訪問先のご利用者様の生活によりますが、勤務中休む暇もなく忙しいということはなく、勤務時間の半分は大体のご利用者様が就寝中なので、その間は見守りをつづけながらご利用者様の睡眠を妨げない程度に自由に過ごせます。

例えば、読書やスマホでネットサーフィンなど。お宅によっては、就寝中は呼び出しベルが確実に聞こえる場所であれば別室で待機できる場合もありますし、その間も夜勤手当付きで時給が発生します。一歩俯瞰して考えると、待機中もお給料が発生するのはすごくありがたいことだと思います。

特徴③:忍耐力がある

夜間訪問介護は主に身体障害のご利用者様をお相手にお仕事する機会が多く、ご老人相手の一般的な介護とは業務内容が実は似て異なります。

患者様のご意向や症状により個人差はありますが、おむつや身体の位置、服のしわなど、かなり精密に正確に1ミリ単位で正しさを求められる場合があります。

コミュニケーションのペースも健常者同士の速さでは行えず、アイコンタクトや口文字、透明文字盤を使いますので、時としてご利用者様のお気持ちと、伝えたい言葉のペースが会わず、ご利用者様が感情的になるケースもあります。

そういった場合でも介護職員は投げ出さず、そしてけして一緒に感情的になることなく最後まで相手の話に冷静に耳を傾けられる忍耐力を求められる仕事です。

夜間訪問介護にご興味がある方に留意していただきたいのですが、けして『1対1で夜勤で利用者はずっと寝ててくれるし楽』というわけではないことを事前に留意してからお仕事に臨んだ方が現実と理想のギャップに苦しまずに済むと思います。

夜間訪問介護で求められた、必要なスキルとは?

夜間訪問介護で求められた、必要なスキルとは?

ここまでの内容で夜間訪問介護にご興味を持たれた方、もし事前に必要なスキルを身に着けていられたら、一人勤務の不安要素も少しは解消できると思います。ここからは私の経験談に基づく夜間訪問介護で求められた必要なスキルをご紹介します。

経験談①:相手の価値観に適応する

夜間訪問介護のお仕事は『教科書通りに』『一般常識で』物事が進むことが少ないお仕事の現場です。私の経験談でお話しすると、例えばおむつ交換一つとっても、介護の教科書通りにやればいいということではなく、ご利用者様のお好みの手順方法で行う場合がほとんどです。

基本的に私たち介護士が利用者様の生活の一部となり、例えばご利用者様からのイレギュラーなご提案があったとしても、身体に危険が及ばず、法律や規則から逸脱しない限りは、相手の価値観に介護士側が適応するお仕事です。

介護士自身がどれだけ介護士歴が長かろうが、私たちの常識や文化をご利用者様のご自宅まで持ち運ぶことは夜間訪問介護として働く上でモラルに欠けます。

もしあなたがご利用者さまに、より良い生活を送っていただくための『提案』をしたいのであれば、まずはご利用者様に伝えられたやるべき仕事をきちんとこなせるようになってご利用者様との信頼関係を築き上げてから、ご利用者様のお気持ちをお尋ねするとより健全な関係性を築き上げることが出来ると思います。

経験談②:問題や不満は会社に共有する

言葉で「忍耐強く」「価値観に適応する」といっても、人と人ですのであまりにも相手の態度が目に余るものだったら、やはり人間関係の行く末は周囲の目に見えてわかるものになります。

具体的に言うと職員が次々と辞めてしまい、働き手が長く続かないということです。問題が起こった際事前に周囲に伝えておくことで、一人で抱え込み爆発を未然に防ぎ誰かと共有することで解決の糸口が発見しやすくなります。

私がご利用者様とのコミュニケーションが取りづらいという現状を窮余の一策で会社側に相談したところ、「他の職員も似たような悩みを持っている」ということが判明しました。

結果、会社側がご利用者様に直談判し、ご利用者様はご自身の態度を改められて現場の雰囲気が改善しました。

また、もうひとつワンポイントアドバイスとして、問題が起こった際はどこの誰にどのように(電話番号など)相談するのか、相談窓口を問題が起こる前に、例えば入社時に事前に尋ねておくことをおすすめします。

そうすることで一人勤務で厳しい中、いざ何か精神的な負担があればこの窓口に相談してみようという一種のお守り効果を得ることが出来るからです。

経験談③:医療的ケアのスキル

医療的ケアを行う夜間訪問介護士は、まず始めに喀痰吸引等研修(第3号研修)に事前に合格しなくてはなりません。事業所によっては研修費を会社が負担してくれるところもあります。

一定の条件の下、「喀痰吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部)」「経管栄養(胃ろうまたは腸ろう・経鼻)」を現場で行えるように事前に研修を受けます。

各スクールもしくは事業所で喀痰吸引等研修を合格した後、実際の現場で看護師付き添いのもと、ご利用者様と一緒に実地研修を行い、合格出来てからはじめてお仕事を開始することが出来ます。実地研修で自信をもって行えるように、各事業所で行う喀痰吸引等研修の内容はしっかりと頭の中に刻みましょう。

夜間訪問介護で働いて良かったこととは?

夜間訪問介護で働いて良かったこととは?

同じ介護職でも有料老人ホームと夜間訪問介護では良くも悪くも雲泥の差があるなと感じます。このトピックでは夜間訪問介護で働いていて良かったことをより詳細にお伝えします。

メリット①:時給が高い

夜勤手当が付きますので1時間当たりの時給が高いです。基本的に1日の勤務時間の半分はご利用者様が就寝中なので、夜勤激務でひと時も息をつく日が間がないといった現象が発生しづらいです。

ご利用者様が就寝中は比較的ゆったりとした勤務時間を過ごせて、そのうえ夜勤手当のおかげで日中働くよりも時給が高いのはありがたいメリットです。

ちなみに、夜間訪問介護の1時間の時給ですが、同じ都道府県でも会社によってかなり差があるようです。例えば、私の現場には2か所の都道府県から、5社がケアに入っていますが、時給相場は最低1200円~最高1800円。

ただし、時給が1500円以下の場合は夜勤手当が別途で支給されているようです。時給が高いところは夜勤手当込みで時給換算しているところが多く、時給が低い場合は別途で夜勤手当を支給されるということを頭に入れるとより効率的に理想の求人にたどり着けると思います。

メリット②:ストレスフリー

一番のメリットは人間関係がかなり簡易化されていて、人間関係のストレスを感じにくいことです。

基本的にご利用者様と良好な人間関係を築き上げることが出来れば、ご家族からも信頼されますし、円滑な人間関係をはぐくむことが出来ます。

年功序列や同調圧力、組織色などに影響されにくい環境が最大のメリットです。

夜間訪問介護で働いて大変だったこととは?

夜間訪問介護で働いて大変だったこととは?

特徴トピックでも少しお伝えしましたが、メリットだけでなくデメリットもあります。このトピックでは夜間訪問介護で働いていて大変だったことをより詳細にお伝えします。

デメリット①:お仕事を覚えるまでが大変。別の現場に行けば同じやり方は通用しない

夜間訪問介護の場合、現場によってご利用者様の症状が異なり、また例えば「おむつ交換業務」も、ご利用者様のご要望に沿ったやり方を覚えなくてはなりません。

私が有料老人ホームに勤めていた際は全てのご利用者様に統一した一般的な方法でおむつ交換を行っていましたが、夜間訪問介護では、足を伸ばさずにまげたまま行うなど、かなりやり方がイレギュラーでした。

そして、この方法も別の現場に行けば通用することはほぼなく、新しい現場に行けば、その人にあったやり方を覚えなくてはいけません。

デメリット②夜勤なので生活ペースが乱れがちで睡眠不足

これは言わずもがなですが夜勤専従の宿命です。夜に備えて朝や昼に睡眠をとると言ってもやはり難しく、夜勤中に睡魔が襲ってきて辛い人もいます。

私の場合は当日の朝もしくは昼から少なくとも眼を閉じて体を休めることをしているので、夜勤中に極端な睡魔に襲われることはないです。

対策として、勤務当日は遮光カーテン、耳線、アイマスクを利用する。なるべくスマホを見ない。どうしても当日睡眠をとることが難しく感じる場合は前日の深夜に夜更かしをして睡眠リズムを変えます。

この時の夜更かしもだらだらと動画を見るという過ごし方もありかもしれませんが、副業や日頃のお仕事のまとめなど、収入につながることを行うと、睡眠ペースが乱れるデメリットもメリットに変えることが出来ます。もちろん根本的に夜勤勤務が体力的につらいというかたもいるとおもいます。

その場合、時給は夜勤と比べて下がりますが、医療的ケア訪問介護士日勤勤務もありますので検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、私が働く会社では、12時間以上の勤務ですので、1日に2日分働いたことになります。そのため正社員でも多くて週4勤務、パートの場合は週1~自由に稼働日数を調整できます。

まとめ

今回は夜間訪問介護に向いている人の特徴や、デメリットも包み隠さずにお伝えしていきました。

私は介護職で3種類の施設形態を経験しましたが、この記事で枚挙したデメリットを上回る良さがあるので、夜間訪問介護士を続けています。

特にほぼ一人でお仕事ができることと、余分な人間関係に悩まなくていいことが最大のメリットと言えます。介護職にも様々な施設形態と雇用形態がありますので、ぜひご自身にあった働き方を見つけて、ワークライフバランスを向上させてください。

この記事を書いた人

Yoshida maiko

新卒で貿易関連の仕事に携わり、祖母が体調を崩し引っ越しを機に介護業界へ転職する。

半年間の初任者研修を受講しそこで紹介を受けた派遣会社を通して、家から自転車で通える有料老人ホームで働く。そののち同社の正社員となる。

現在はライターとして活動する傍ら、訪問介護の仕事をしている。

経歴

  • 2014年6月~2016年9月:新社会人として貿易関連会社に就職
  • 2016年1月~2017年7月:初任者研修を受講する
  • 2017年12月~:紹介派遣先の有料老人ホームにそのまま就職

資格

  • 実務者研修

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