さぁ『介護の軸』をどこに設定する?「生き様」の選択はもう既に始まっている。

介護士の「現在」と「未来」を考える

介護士の「現在」は明るい

それまでの経歴や人生観により「仕事」という言葉を聞いた時に想い浮かべる世界はそれぞれ違うものです。例えば、「すごく大変」だったり、「ちょっと不自由な印象」、「自己実現に必要な修行の時間」・・・様々ですよね。

さて「介護の仕事」のイメージとなるとどうでしょうか?「3Kでしんどい」暗い印象ですか?「人に優しくできる人が多くて楽しそう」明るい印象でしょうか?

私自身は、勢いで選んだ「介護の仕事」について、トータルすると「明るい」イメージに捉えながら過ごしてきました。そして20年経った今もそう感じています。その理由は次の3つに集約されます。

理由①:一人でできない仕事/聞いたら答えてくれる人がいる

入所・通所施設での勤務の場合、必ず、他の人がいる為、困った時に相談できます。訪問事業所勤務の場合でも、一人で対応することはもちろんあるとしても、サービス提供責任者や管理者、他の同僚に連絡をして、相談をすることができます。これは仕事をする上で、大きな安心要素です。

複数の上司、先輩職員の行動をよく見ておくと、複数のやり方を見知ることができ、そこから、やりやすいやり方を選ぶことができます。

『一人ではできない仕事』である介護現場においては、通常の業務や利用者対応に加えて「そういうこともあり得るの!?」という突発的なイベント(良い出来事も良くない出来事も)に関する情報を日頃から見知ることが後々自らや誰かを助ける場合があります。

日頃から、その場にいる人々に様々な話を聞くこと自体『重要な仕事』になるのです。

理由②:他者からの学びをもちろん自分にも、周囲にも投影できる

例えば、高齢者の方ならば、私たちの先を歩いておられます。また、障害、病気になるということは、いつ自分や自分の廻りにあり得てもおかしくないものです。

介護の仕事をするということは、私たちそれぞれの知らなかった人生の岐路を垣間見たり、痛みや喜びを傍らにいて見せてもらうことだったりします。

就労しながら、少し先の未来や事情に触れ、また、疾病や障害などの知識を得ることができ、そうした事情を内に抱える方にさり気ないサポートができるならば・・・、私たちは、当然「明るく魅力的な」人生になるはずですよね?

理由③:必ず必要とされる技術やスキルを手にしているのだ

介護の仕事は、特に難しい知識を必要としないですし、医師のように大学6年間通って試験通らないと手に入らないでもなく、国家資格がなくても従事できます。

しかし、誰でもできる職種ではなく、日々の地道な努力と数々のコミュニケーションの上に成り立ちます。明文化も体系化もされておらず、なかなか外部からの評価を得にくい側面がありますが、

しかし、世の中の誰もが老いていきます。また、いつ身体、精神の不具合があり得るかは誰もわかりません。

そういう事態に陥った時に、介護従事経験は、必ず活用できることができます。

介護士の「未来」は明るい

介護士の「未来」は明るい

現在の状況は明るいものだということを説明してみたのですが、介護就労の未来はどうかと考えてみるともっと「明るい」ものになると感じています。

それは例えば、次の3点によるものです。

理由①:仕事の内容は大きくは変化しない。そして様々試すことができる:

人は、基本的には、子供の頃から大人になっても、必要な基本的な行動は変化しません。つまり食事介助、更衣介助、排泄介助等のやり方自体は、大まかには変わらないのです。

しかし、やはり、中には、体験したことがない事情もでてくるし、知らないこともあります。今の世の中、情報は世界中から調べることができますし、そして、様々、試してみることができます。

目の前の利用される方の個別性・個性を鑑みつつ「大まかに変わらないやり方」と「様々調べること」を両方、大切にできるときっと、もっと明るいものになっていきます。

そして、試させてもらうことや、丁寧に発信することで、身の回りを明るくすることもできます。

「得た知識、対応経験」はまたいつか活用できるという「明るい」未来志向的なサービス、それが介護です。

理由②:「就労環境変化」により労働量が軽減されていく

私が入職した2000年代前半は、たくさんの若い人が介護業界に溢れている、そんな風景がよくみられました。今は状況が少し違いますよね。少子化も含めて若い人材が溢れることはみられなくなり、むしろもっと担い手が必要になってきています。

結果的に、新規入職を促し、離職に歯止めをかける為、「労働量」を減らして効率化させていこうという流れが強くなりました(同時に特に虐待に対しての懸念が世の中の認識に広がったことも影響しているでしょう)。

具体的には、無理な身体介助を一人でするのではなく、二人介助を推奨する、正しく介護ベッドを使えるようにする、リフトを活用する・・等の介助上の意識の変化がみられますし、

そして、長時間労働を避ける為に、紙ベースではなくタブレットやスマートフォンを活用した記録への変化、等をふまえると随分と労働量は軽減する方向に働いているかと思います。

理由③:業務/実務内容がパターン化しやすく対応内容の把握がしやすい:

訪問型のサービスか、施設型のサービスか・・等の違いはありますが、区分やサービスが様々別れている割には、実施する活動/介助・介護の内容はある程度、決まっています。

その為、一旦、仕事を覚えてしまうと応用が利く部分もあり、業務/実務内容がパターン化しやすいです。

もちろん利用される方それぞれ個別の課題や事情を持っておられるので、そこには慎重な観察や尊重する配慮は必要ですが、例えば病名/疾病名をヒントにしすると対応内容の把握の糸口が見えやすい・・・など、一旦、コツが掴めると理解できることがどんどん増えていきます。

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私の5年、10年後のキャリア戦略

私の5年、10年後のキャリア戦略

そんな中、ここからは私自身の5年、10年後を見据えたココからのキャリアパス(キャリアアップの道筋)について書いてみたいと思います。

ちなみに今、現在は45歳で小さな会社を経営しながら、同時に他社(訪問介護事業者)で介護従事もしている『パラレルキャリア介護士』として活動しています。

5年後目指す姿

5年後・・・50歳になった時には小さな会社をそのまま継続させ「介護従事」で得た知識/教養、経験を他の産業に転用する事業に着手していたいと考えています。

具体的には、(既にほそぼそとスタートさせているのですが)介護従事をしている人も家族介護をしている人も問わず、介護について、介助方法について情報共有し学べる『道場≒カフェバー』をつくり、地域で名前を知られる存在にしていたいですね。

そして、可能な限り、週2日程度は変わらず「介護現場」での従事も継続していたいと考えています。もちろんその辺りは身体との上手なつきあい方にも依ることでしょうね。

また、服好きな私は『ケアワークシャツ』という新しい衣類の提案をする事業をしたいのです。

例えば、ファッションとして王道にあるジーンズが、そもそもは作業着であった様に、またはペインターパンツがそもそもは塗装職人や絵描きが多用していた服だった様に、「ケアワーク」する人用の衣類が、結果として「ケアワーク」しない人もまた好んで使うようになっていく先の未来を想像すると、その世界では、きっともっと福祉事業が良い意味で成熟していることでしょう。

だから、私は、その想像の中の世界で介護従事をする人が堂々と闊歩する様を実現させる為、そうした服飾デザインをしたいと考えているのです。

10年後目指す姿

10年後・・・55歳になった頃、先述の会社で経営する「地域に開けた介護/介助道場」が、他の地域にも進出していたり、機能を充実させていたり(例えば、居宅介護事業所と併設)すると面白いですね。

『介護の知恵』『介助技術』が社会インフラとして、各地にあるシャッター商店街の一角、空き家を活用し、高齢者や障がいのある方々だけではなく、誰でも立ち寄りやすい場所となっていてほしいものです。

また、もう一つ、これは絵空事ですが、叶っていてほしい姿。それは『ミュージシャンとしてご飯を食べている』こと。日本が超高齢社会に入ってから10数年が経過していますから、音楽でもなんでも消費者の多くは高齢者でしょう。

そして、私が介護従事をスタートさせてから27年程経過している・・・要は、それだけ長く、高齢者の傍にいたわけです。その頃の高齢者の皆さんがどんなニーズをしているか、そしてこれまでにどんな音楽を好んで聴いていたか、当然私にはわかっているはずです。

そう考えてみると、技術が不足していても、『受けのいい』ミュージシャンにはなれるかもしれませんから。もちろん洗いざらしの『ケアワークシャツ』に身を包んで。

まとめ

さて、様々考えてみると現在においても、未来においても、「介護」という仕事についてのネガティブな点というのは正直、見受けられません。

それは簡単にいうと介護サービスは「普遍的かつシンプルだから」ではないしょうか。

その気があれば、様々な形に姿を変えて、他の産業でも、他の国でも「活用できる」という点があるからです(ネガティブなことがあれば、それはやり方の問題かもしれません。)

目の前に居られる方々から学び、目の前に居られる方々の胸を借りながら、様々な取り組みを試し、目の前の方々に喜んでもらえるゴールに向かって走ることができる。

そして、きっと、その成果は全て、これから先の誰か(介護の対象者に限らず)の困りごとを解決することに繋がるかもしれません。

大切なことは『何を自分にとっての「介護の軸」にして従事するか』ということであり、「介護従事を通してどんな生き様を選ぶか」というビジョンを心の内にもつことではないでしょうか?

この記事を書いた人

さがん@SANSUKE

学生をしながら飲食の世界へどっぷり浸かり、就職活動せず卒業を迎える。丁度、世は介護保険施行後の就労ブームで『息の長いサービス業を学んでみよう』と腰かけのつもりで介護業界へ。

認知症ケアや「生活」の奥深さにハマり、施設管理者、施設立ち上げ、業務改善コンサルタント等を経験し、パラレルキャリア介護士として今も現場に立つ。

経歴

  • 2004年8月~20010年8月:特別養護老人ホーム、介護の道へ。
  • 2010年9月~2013年3月:お泊りデイサービス事業への参入(新規施設立ち上げ)
  • 2013年5月~2016年3月:小規模通所サービスへの参入(新規施設立ち上げ)
  • 2016年9月~:訪問介護(サービス提供責任者)参入とパラレルキャリア介護士生活

資格

  • 介護福祉士

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