ベンチャー企業による、「今時企業化」でカッコいい介護を目指す

介護士の「現在」と「未来」を考える

介護士の「現在」は明るい

「介護の仕事」と聞いてあなたは、どんなイメージを描きますか?

サービス残業が多そう、給料が上がらなさそう、とにかく大変そう…などインターネットで介護職に関する印象を調べてみてもネガティブな回答が多いですね。いやいや、そんなにネガティブな世界じゃありませんよ。

そう言われても信じられませんか?

では、今と昔を介護の世界で過ごしてきた私が、介護士の現在は「明るい」と感じる理由を3つ紹介します。

理由①:若くて現場に寄り添う経営者が増えている

15年前、介護施設と言えば老舗企業や公的機関のイメージがまだまだありました。「現場のことは現場スタッフにお任せ〜社長さんのことは、入社式の日にチラッと見ました。」それが普通でした。

私が初めて入職した職場でも施設長以上のいわゆる「上の方々」には会ったことがありません。

しかし今では、30代40代の経営者が増えてきて考え方やライフスタイルも「ガチガチの経営者」から「柔軟で近い存在」に変わってきたように思います。

私の知っている経営者さん達は、頻繁に現場に足を運ぶ方がすごく多い印象です。運営者側が現場事情をよく知っているかいないかでスタッフの働きやすさは格段に変わってくるのではないでしょうか。

理由②:ホールディングス化する企業が増えている

それこそ15年前は「この会社、介護の会社だよね!」という企業がいくつかあり「様々な介護サービスを展開している」といった事業形態が多かったのです。

しかし、今では「この会社、介護もやってたの?」というような「いくつもの事業体を持っていてその中の一つが介護事業ですよ」という企業が急増しています。

例えば、IT事業と抱合せ・自動車販売と抱合せなど本当に様々です。つまり、介護報酬だけに頼らない企業が介護サービスを行うので収益のてっぺんがなくなりつつあるのです。

介護報酬で国からいただけるだけの収入で運営していた頃は、その中で他の施設と比べて劇的に人件費を上げることは至難の技でした。今は運営の仕方によって給料形態での差別化をはかる施設も増えてきています。

理由③:キャリアデザインがしやすくなっている

「介護施設に入職したら、ずっと現場スタッフ」の時代は終わりました。若く柔軟な思考の経営者が増えてきたことで、一般企業での当たり前が介護業界の当たり前にもなりつつあります。

それが「実績に応じたポジション」「働き方の選択」です。

自分が目指すポジションがあれば、それに見合う働きをすれば評価してくれます。「やってもやっても偉い人は見てくれてないから評価されないよ」と思っている方もいるかと思いますが、最近の人事考課は、自分で自分の残した実績をプレゼンし評価基準と照らし合わせて評価を決めていくという企業も増えてきています。

例えば、夜が得意なら夜勤専従や、子供が小さいうちは時短勤務もいいでしょう。

学生スタッフを雇う企業も増えてきているので、学校帰りにラーメン屋さんでアルバイトをする感覚で介護施設で働くスタッフもいます。

自分の欲しい年収やしたい生活に応じたキャリアデザインが出来る事も魅力の一つではないでしょうか。

介護士の「未来」は明るい

介護士の「未来」は明るい

皆さんご存知の通り日本の高齢化率は、年々上昇してきており65歳以上が人口の14%を超えると高齢化社会と言われている中で2007年には21%を突破し超高齢化社会へ。2025年には30%と超々高齢化社会になると言われていて、2025年はもう目前です。

そんな中、ニュースでは毎日のように高齢化社会の話題が上がり、介護報酬改悪や介護事業の成立のためにひとりが何人もの高齢者の生活を税金で支えることになりそうだ。とネガティブな話題が多いですが本当にそれだけでしょうか?

やっぱりそれだけではないのが介護の世界。今度は、介護士の「未来」が明るいと感じる3つの理由を紹介します。

理由①:共働き家庭の増加による「プロに任せる化」

厚生労働省の国民生活基礎調査の結果を見てみると10年前には、約1000万世帯だった共働き世帯が、現在約1300万世帯にまで増えてきています。40年前と比べると倍以上の世帯が共働きになり、多くの女性が仕事を持つようになりました。

以前は、両親とはいい頃合いで同居して、介護が必要になったら自宅にいる家族が介護者になって・・・という家庭が多く存在し、レスパイト状態になる家庭も少なくないのが現状でした。

しかし、「自分のキャリアも大事にしよう」と考える世代が介護者世代になってきた事で「家族の介護は、介護のプロに任せる」と考える家族が増加し、実に様々な介護サービスも誕生しています。

ケアマネージャーも若い世代から幅広い世代が増えた事で、自分ごととして家族のキャリアが保てるような社会資源の提案をしてくれる方が増えている印象です。

今後、さらに共働き世帯が増え続ける事で、生まれる新しい介護サービスは必ずあります。

介護保険制度は、常に改正・改悪を繰り返しながらもニーズとしては、保険適応ではない自費のサービスを利用する方が増えているのも事実なので「家族も含めて支援できるサービス」にこそ未来があるのではないでしょうか。

理由②:家族の意識変化による「予防介護の定着化」

前章でもお話しした通り、要介護者の事だけではなく自分のキャリアも大事にする家庭が増えてきた事で、介護予防に関心を持つ方が急増しています。

デイサービスといえば、「介護認定が初めておりたら行くところ」というイメージを持たれていましたが、半日ジム型のデイサービスは介護認定未申請の方もたくさん訪れる場所となっています。

今まで「老後は、自分の好きな事だけして過ごしたらいいよ」という考えから、「なるべく自分で生活できる期間を伸ばせるような日常生活をおくろう」に変化してきているからです。

そのため、自費になったとしても筋力維持が出来るようなデイサービスに通ったり、様子が変わったことにすぐに気づいてもらえるような介護施設併設のコミュニティに通ったりする方が増えています。核家族化が進んで行く今後さらに予防介護の意識が高まりそうなことは予想ができるので、介護サービスの多様化は間違いなさそうですね。

理由③:ICTによる「脱属人化」

介護業界は、一般企業に比べるとまだまだICT(情報通信技術)をうまく使いこなせていない印象ですね。

しかし、展示会などに行くと年々新しいシステムが開発されています。具体的には、今まで何時間もかかっていた行政提出書類が数分で出来たり、救急搬送があるたびに色々な記録票から拾い集めていた要介護者の健康業態の記録がボタン一つで集約できたりと目に見えて簡単になっています。

見守りシステムの精度も上がってきているので、ベッド上でレポートサインや起き上がりを感知してアラームを鳴らしてくれます。「顔色見たときは、普通だった」「さっきは、寝てたから」などの個人によって出る感覚的な差がなくなってきています。

マニュアルも動画として社内SNSで共有する企業も多く、文字や静止画では共有しづらい視覚情報を動画にすることで誰でも同じ動きが出来るようになります。

介護業界で「残業が多い」「休みがとれない」原因の一つが業務効率に差があることと業務が属人化しやすいことです。

つまり、仕事が早い人や正確に出来る人のところに仕事がどんどん集まってしまうのです。

お給料が一緒なのに業務は自分だけ多いとしたらどうですか?モヤモヤしませんか?

残業代はもらえたとしても、自分の時間は削られるのです。その問題に課題意識を持ち「脱属人化」に踏み切る企業は増えてきていくでしょう。

他の介護士の介護業界に対する見解とは?

介護業界の未来を、自分で作っていくためのプロセス【誰のためでもなく自分のために】
介護はポテンシャルのある業界。視野を広げてやりたいキャリア選択を
介護の未来は私たちが創造する。情熱を持って今を明日につなげよう。
制度の改善を待つだけでなく、一人一人が成長し、業界を改善する事が介護の未来を作る
介護のお仕事で必要とされる人になる!明るい未来は「求められる」ことにある

私の5年、10年後のキャリア戦略

私の5年、10年後のキャリア戦略

介護の世界に入って10年以上がたち、思い返してみると正直なところ私は、キャリアビジョンを明確に描きながら走ってきたわけではありませんでした。

しかし、社会情勢の変化するスピードは年々早くなっており、介護士が介護の仕事だけをする時代は終わりに近づいています。

つまり、今後のキャリアは戦略を明確に立てることで、やりがいを持って心地よく仕事に取り組んでいけるのではないでしょうか。

ここでは、私の5年・10年後のキャリア戦略について紹介します。個人の意見ですが参考になれば幸いです。

5年後目指す姿

社内だけでなく、社会に介護事業の変化躍進を伝えていける立場になる事を目指して動き始めています。

私の職場は、介護業界全体を見渡してもかなりイケイケゴーゴータイプの企業で代表が新しい物好きなこともあり、どんどん新しいシステムや仕組みを取り入れています。労働環境が日々変わることで良し悪しはあると思いますが、入職してくる方達は口を揃えて「介護施設っぽくないので応募しました」と言います。

介護の仕事をしていても、どこか「ダサい」「かっこ悪い」と思って働いている人は、少なくなく「普通の会社に入りたい」「介護の現場じゃない仕事がしたい」と思っていたりします。

仕事としてのマイナスイメージがまだまだ強い業界ではありますが、私自身は介護業界が変わってきている事を感じていますし、未来も明るいと思っています。

なので、イメージアップになるようなWEBページをたくさん書き、介護のイメージをポジティブな印象に変えていく私でありたいです。

10年後目指す姿

10年後は、一周回って現場にフルコミットしたいですね。私の場合ですが、本当に利用者さんとの関わりが楽しすぎて、通常業務が後回しになってしまうほどです。

いけませんね。

キャリア戦略と聞いたときに、皆さんがイメージするのはキャリアアップだと思いますし、現場業務=キャリアアップかと言われると異なります・・・それでも私は、原点は現場だと思っています。

10年後色々な事をやりきった私は、それまでの経験や知識をフル装備して、目の前の利用者さんに最大限の愛情を注げられる場所に戻りたいと思っています。

まとめ

どんな業界にも浮き沈みはあります。でもそれは、介護業界に限ったことではないと思っています。どうしても、介護保険制度に躍らされがちで「改悪」が表立って出てきやすいですが介護に関わる仕事は、今後どんどん増えます。

例えば、PC作業が得意でICTに興味がある方は、現場で働いた経験をもとに介護システム構築のIT企業に転職してもいいでしょうし、カフェが好きな方は、認知症の方でも入れるカフェを開くのもいいでしょう。どんどん未来が見えてきませんか?

さて、長くなりましたが介護業界は、まだまだ急成長していく業界です。足りないところがあるということは伸びていくということです。「介護士だから介護施設でずっと働く」という選択肢以外もどんどん出てくるでしょう。

介護の現場で働いたその経験を生かして要介護者が過ごしやすい社会をみんなでつくっていけたらいいですね。

この記事を書いた人

Yoshida maiko

結婚・転勤・子育てをしながらグループホーム・住宅型有料老人ホームで介護士として数年働き、複数の新規施設の立ち上げに携わる。

現在は生活相談員として年間100組以上のご家族の相談に乗りながら、大好きな現場業務を楽しむ日々を送っている。

経歴

  • 2005年9月~2011年8月:グループホーム
  • 2011年9月~現在:医療特化型の住宅型有料老人ホーム(夜勤専従)。半年現場を経験し、生活相談員となる。翌年には同市内へグループホームと住宅型有料老人ホームをオープン。施設長兼生活相談員として立ち上げに携わる。

資格

  • 介護福祉士

質問があれば気軽にコメントください

コメント一覧

タイトルとURLをコピーしました