総合病院から整形クリニックへ転職。PT・OTにとって整形クリニックは働きやすい?

リハビリセラピストの働き方を考える
※画像はイメージです。
整形クリニックへ転職したい人
整形クリニックへ転職したい人

総合病院で働いているけど、そろそろ新たな場所で経験値を上げたいな。整形分野に興味があるけどクリニックの働きやすさってどうなんだろう?転職してから後悔するのは嫌だからそんな経験をした人の話を聞いてみたい。

総合病院で働くPT・OTにとって診療科が多く様々な疾患の患者さんのリハビリを経験できることが魅力の一つです。その反面、重点的に一つの分野の経験を積むということは難しく感じます。

整形クリニックでは整形に特化した知識・技術を学ぶことができます。また、高齢者だけでなく働く現役世代や家事・育児を担う主婦、スポーツを楽しむ学生の方など比較的年齢層の若い患者さんも経験することができます。

今回は総合病院から整形クリニックに転職した筆者の経験を元に、整形クリニックの魅力を解説します。

記事のテーマ
  1. 運動器疾患やスポーツに興味にある人は整形クリニックがおススメ
  2. 総合病院よりも給与と休みが減るかもしれない
  3. 整形クリニックにもメリットとデメリットがある

質問があれば気軽にコメントください

総合病院から整形クリニックへ転職した方が良い人とは?

総合病院から整形クリニックへ転職した方が良い人とは?

私は総合病院から整形クリニックに転職しました。総合病院で整形疾患のリハビリの経験がある方はその経験をクリニックでも活かすことができます。

また、就職するクリニックによってはスポーツ障害・外傷の患者さんをみる機会もあるため、スポーツに興味がある人にもおススメです。

ここでは、どんな人が整形クリニックに転職すると良いか解説します。

整形が好きな人

総合病院でも整形外科の患者さんの経験はありました。大腿骨頸部骨折や腰椎圧迫骨折など高齢の整形疾患患者さんに携わる機会多かったです。

高齢者にとってはまず自宅復帰できるのかが重要な課題です。骨折の程度や回復具合によって最終的なゴールは変わってきます。

PTはその中で可能な限り基本的動作の回復を図ります。骨折の治癒を妨げないように理学療法を展開し患者さんが少しずつ動けるようになっていくとこちらも嬉しくなります。

私のように整形が好きな人は整形クリニックがおススメです。また、有床クリニックであれば高齢患者さんが入院でのリハビリを行うことも多いので総合病院での経験を活かすことができます。

スポーツが好きな人

私は身体を動かすことが好きでマラソンやフットサルを趣味でやっています。PT・OTの中にはスポーツ経験のある方が多い印象があります。

私の勤務する整形クリニックには趣味でスポーツをやっている方や学生で運動部に所属している方も来院されます。スポーツの身体の動きは日常生活とは違って、その競技特有の身体の使い方があります。

総合病院ではスポーツ復帰を目的とした患者さん出会うことはほとんどありませんでした。

前職でほぼ未経験のため知識不足を痛感しますが新しい知識や経験を積むことができて刺激的でもあります。スポーツに興味がある方にはおススメです。

給与と労働時間

給与と労働時間

働く上で給与と労働時間は重要なポイントです。やりたい仕事であっても給与が低く、労働時間も長いと転職に踏み切れません。

反対に給与が高く、労働時間が短くてもやりたい仕事でなければ職場に行くのが苦痛になります。転職を考える方なら誰もが気になるところです。

ここでは、総合病院から整形クリニックに転職した私の給与と労働時間がどれだけ変化したのか解説します。

給与は上がるのか?

結論から言うと給与は少し下がりました。総合病院では年収約420万円、整形クリニックでは約400万円になりました。転職サイトを利用し条件を提示して求人を探して頂きましたが総合病院の給与以上の整形クリニックは見つかりませんでした。

それは私がPT11年目でそれなりに昇給していたことと、前職の給与を反映してくれる転職先ではなかったことが関係します。

また私の場合、家庭があり引っ越しが難しく通勤時間30分以内で探していたので選択肢が多くありませんでした。通勤に時間をかけてもよい人や県外の病院でもよいという人であれば求人の幅が広がり10年以上の経験年数のPT・OTでも給与を上げることは可能かもしれません。

労働時間はどれくらい変わるのか?

総合病院では土日、祝日は全て公休数にカウントされたため週休2日以上の休みがありました。残業はほとんどなく18時前後に退勤できましたが、月1〜2回半強制の院内研修がありました。

大学のように出席を取るような徹底ぶりでありその時間の残業代は発生しませんでした。現在の整形クリニックでは基本的には18時定時でほぼ残業なしで退勤できますが、外来の診療時間は19時までであり2〜3人残り1時間残業を付けて退勤します。1時間の残業が月に3回ほどあります。

また完全週休2日制なので休日数は減りました。ただ、有給は取りやすい職場なので有給が少ない1年目は大変ですが、2年目からは有給が使いやすくなり楽になります。

整形クリニックへ転職を考えているなら、まず最初に転職サイトへ登録しましょう。整形クリニックの求人が多い「PTOTキャリアナビ」がおススメの転職サイトです。

多職種との連携はどう変わる?

多職種との連携はどう変わる?

有床クリニックであれば入院患者さんのリハビリにも携わるため総合病院と同様に他職種で連携します。

ただ、総合病院では急性期から関わることになるためADLを上げることよりも生命維持や廃用予防が中心でした。

整形クリニックでは急性期を終えた患者さんが入院することが多いため総合病院での他職種連携とは少し違いがあります。私の経験を元に連携の仕方がどのように変わったのか解説します。

介護福祉士とのコミュニケーションが増える

総合病院では急性期の患者さに対し医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、臨床工学技士など多くの専門職と意見交換しながらPT・OTの業務に当たります。

現在の整形クリニックは有床クリニックのため入院患者さんには総合病院のときのように他職種で患者さんに関わります。

その中で大きく変わったのは介護福祉士との連携が強まったことです。

総合病院では急性期病棟に介護福祉士の採用がなく一緒に働く機会はありませんでした。整形クリニックでは介護福祉士が採用されておりADLに関しては看護師よりも密に関わっています。

そのため患者さんのADLを上げるために介護福祉士との情報交換が重要です。

転職後に求められたスキルとは?

転職後に求められた、必要なスキルとは?

総合病院は急性期、整形クリニックでは回復期の患者さんに関わることが多いため求められるスキルも変わります。

また入院よりも時間をかけられない外来だからこそ求められるスキルもあります。ここでは整形クリニックに転職後に入院で必要なスキルと外来で必要なスキルに分けて解説します。

入院は退院後の生活をイメージすること

私の勤務する整形クリニックでは手術は行なっていないため入院患者さんは急性期を終えて転院してくる方がほとんどです。

また、心電図モニターで管理し、点滴が必要な患者さんもいません。入院の過程で状態が悪化した場合は急性期の病院に転院します。

そこで重要なのがADLを拡大することと退院後の生活をイメージしながら関わることです。病期に関わらず重要な視点ですが、総合病院で勤務していたときよりもさらに求められます。

回復期病院と似たところがあります。総合病院では転院をお願いする側でしたが整形クリニックでは転院を受ける側へと立場が変わりました。

外来はスピードが大事

外来患者さんは評価・治療のスピードが大事です。私の勤務する整形クリニックでは初回は測定・評価のみで2単位、それ以降は基本的に20分1単位で評価と治療を行います。短い時間で多くの患者さんをみることになるためスピードが求められます。

ただし、早ければよいというわけではありません。短い時間の中でしっかり治療効果は出さなくてはならず結果も大事です。早く評価・治療をするためには豊富は運動器の知識と思考力が重要です。

総合病院で得た知識や経験も役立ちますが運動器疾患に結びつくための知識は足りないと毎日感じながら業務に当たっています。解剖学、運動学を学び直しながら奮闘しています。

総合病院から整形クリニックに転職して良かったこととは?

総合病院から整形クリニックに転職して良かったこととは?

総合病院では診療科が多いことで様々な領域の患者さんをみられるメリットがあります。整形クリニックでは整形の患者さん以外関わることは難しいですが、より専門性を深めることができるメリットがあります。

他にも急性期を終えた患者さんが入院するためある程度動作能力の高い患者さんが多いという特徴もあります。ここでは整形クリニックに転職してメリットに感じることを解説します。

メリット①:運動器の知識・技術が向上する

整形クリニックで携わる患者さんは運動器疾患ばかりなので運動器の知識・技術を増やすことができます。特に関節や筋肉の知識や治療を学びたい人にはおススメです。私は臨床実習で整形クリニックに行きました。

そこでは運動連鎖や筋膜のつながりなどから評価、治療を展開するPT・OTの方々がたくさんいらっしゃいました。整形クリニックに転職したのは臨床実習での経験が忘れられず自分もそんなPTになりたいと思ったからです。

毎日勉強することが多く大変ではありますが知識が増えると患者さんに還元できることも増えるのでやりがいを感じられます。

メリット②:自分の身体の負担が減ったこと

整形クリニックに入院される患者さんは回復期に入ったから多いため比較的介助量の少ない患者さんが多いです。

総合病院は脳梗塞急性期で完全片麻痺、意識も清明でなく、失語で口頭指示がほとんど入らない患者さんでも全介助で車椅子へ移乗したり、装具を装着して歩行訓練をしたりと介助量の多い訓練をする機会が少なくありませんでした。

腰や肩を痛めることもあり身体への負担が大きかったのですが、整形クリニックでは全介助の患者さんは稀です。

そのため、自分の身体にかかる負担も少なくなりました。年齢を重ねて自分の体力も落ちてきても長期的に働ける場だと思います。

参考整形クリニックの求人が多いPTOTキャリアナビ

総合病院から整形クリニックに転職して後悔したこととは?

総合病院から整形クリニックに転職して後悔したこととは?

私は総合病院では運動器の知識をつけたいとの思いが強かったため整形クリニックへの転職を決めました。それは転職活動を始めたときからの希望でした。希望通りの病院に転職できたことはよかったと思っています。

しかし、全てが希望通りになったわけではありません。ここでは総合病院から整形クリニックに転職した私が後悔したことを解説します。

デメリット①:総合病院での経験が活かせないところもある

整形クリニックでは当然のことながら呼吸器や脳血管の患者さんをみる機会はほぼありません。整形以外の患者さんをみられないのはデメリットかもしれません。

私は総合病院で勤務していたことに呼吸療法認定士の資格を取得しましたが、現在の職場ではその知識や経験を直接的に活かせることはなく、もったいない思いはあります。

しかし、直接的には活かせなくても運動を行う上で呼吸の知識は使いますし、脳梗塞の既往を持つ整形疾患の患者さんもいるため総合病院での経験をまったく活かせないわけではありません。

デメリット②:給与と、休みが減ったこと

希望の整形クリニックに転職できたことはよかったのですが、給与も休みも減ってしまったことはデメリットです。仕事をする上で給与と休みは重要な要素です。だれもがやりがいがあって給与がよくて休みが多い職場を選びたいもの。

しかし、全ての条件の合う求人は多くはないのです。特に私のように勤務する地域を限定せざるを得ない人はさらに難しくなります。勤務地を選ばずに広く求人を探せる環境の方であれば希望の給与を越えることができるかもしれません。

希望の整形クリニックに転職できてさらに給与も上がって休みも前職を同じくらいであれば言うことなしでした。

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まとめ

総合病院から整形クリニックに転職した経験を元に、整形クリニックは働きやすい場所なのか、転職してから求められるスキル、メリットやデメリットについてお話ししました。

総合病院では多くの診療科があるため、ある領域に限らず急性期の患者さんの関わり方を広く学ぶことができます。

整形クリニックでは領域は整形に限定されますが入院では急性期を終えた患者さんに対して時間をかけて社会復帰まで支援できることができ、外来では総合病院ではあまり経験できなかった現役世代や主婦の方、スポーツをやっている小学生など年齢層の若い患者さんのリハビリに携わることができます。

領域を整形に絞ることで深い知識や技術が身につくことを実感しています。整形に興味ある方は参考にしていただければ幸いです。

この記事を書いた人

yasuo
yasuoさん

30代の男性で二児の父。現在は整形外科クリニックに勤務。外来リハビリ中心のクリニックで肩関節周囲炎や腰椎椎間板ヘルニア、交通外傷の患者さんなどを担当。入院では主に腰椎圧迫骨折や大腿骨頚部骨折の手術後の患者さんのリハビリを行う。

経歴

  • 2009年理学療法士資格を取得
  • 2009〜2013年:内科と整形外科のある一般病棟、回復期病棟、外来リハビリ部門のある病床数150床の一般病院
  • 2013〜2020年:急性期病棟、回復期病棟、外来リハビリを持つ病床数300床の総合病院へ転職
  • 2020年〜:病床数19床の整形外科クリニックへ転職

資格

  • 理学療法士

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