【経験談】介護士が認知症ケア指導管理士を取ると仕事にどう活かせるか?

資格
認知症ケア指導管理士に興味がある介護士
認知症ケア指導管理士に興味がある介護士

認知症対応型のグループホームで働きだして5年。チーフとして現場を任されながら働いているんだけど、認知症の方の対応の難しさが悩みの種。認知症と言っても入居者の方1人1人症状も違っているから、同じような対応は出来ない。認知症ケア指導管理士の資格を取れば、上手く対応出来るようになれるのかな。ゆくゆくは新入社員の指導をしていく立場だから、勉強会なども出来るようになりたいのだけれど。

数ある介護資格の中に「認知症ケア指導管理士」と呼ばれる資格がある事をご存知でしょうか?この資格は介護をしていく上で認知症の方にどう対応していいのか、どう寄り添えばいいのか、また人材育成を目的としたものになっており、認知症ケアのプロフェッショナルとして現場で役立つ資格の1つです。

また後ほど紹介しますが、同じ認知症ケアの資格に『認知ケア専門士』と呼ばれるものもありますが、こちらよりも受験資格や条件などが認知症ケア指導管理士の方が緩めになっているので、どうしようか悩んでいる方も取り組みやすい資格ではないかと思います。

ここからはこの資格を取り、どう現場で活かせるのか?この資格のメリットやデメリット、実際に資格を持つ現場スタッフの体験談も含め紹介していきたいと思います。

記事のテーマ
  1. 専門知識を持つ事で、個別に適切なケアが出来るようになる
  2. 介護福祉士の国家試験を受ける際に、既に専門知識が取得されているので有利
  3. 認知ケアに携わるスタッフの育成や指導、管理が行える

なぜ、介護士が認知症ケア指導管理士の資格を取るべきか?

なぜ、介護士が認知症ケア指導管理士の資格を取るべきか?

介護士として働く中で、認知症の方の対応に悩まされる介護士も多いのではないかと思います。認知症と一言に言っても代表的なアルツハイマー型認知症を始め、レビー小体型認知症、脳血管性認知症など症状も病状も様々です。

日々のちょっとした変化に気づけるようになる事で未然に防げる事故もあります。正しい知識を持ち対応する事がどれだけ大切か私自身が実感した点を加えて説明していきたいと思います。

質問があれば気軽にコメントください

理由①:適切なケアが提供出来るかで今後が決まる

認知症は適切なケアが出来るか出来ないかがとても重要です。
間違った対応をする事で認知症の方との信頼関係は崩れ、その後のケアにも大きな支障が生じてしまいます。

例えて言うなら『介護拒否』です。

主には入浴拒否や排泄介助の拒否、食事拒否が多くみられます。

その方が望まない方法で、無理やりケアをしてしまう事で信頼関係はなくなり、結果介護拒否として表れてしまいます。

一度崩れてしまった信頼を再び構築させていくのは、容易なことではありません。記憶が全て消えてしまうと思われる認知症ですが、認知症の方は過去の記憶や嫌な思いをした記憶は鮮明に覚えていらっしゃいます。

認知症について正しい知識を持ち、適切なケアを提供していく事で残存機能の向上や進行の抑制にも大きな期待が持てます。

理由②:認知症の方だけではなく、ご家族のケアも重要

高齢大国の日本は、今後施設介護だけではなく在宅介護の需要が増えてくると予想されています。認知症ケア指導管理士は、現場でのスタッフの指導や管理、育成のほかに家族の方へのケアも担う役目があります。

在宅介護をされているご家族の中には、何が正しいやり方なのか分からないまま必死に介護をされている方も見えます。

そんな時にはやりやすい介助の仕方を伝えたり、肉体的、精神的負ご担を軽減してもらうために、ご家族の方が一時的に休息出来るサービス(レスパイトケア)の紹介も介護福祉士やケアマネジャーと連携し行っていく事がとても重要です。

認知症ケア指導管理士の資格を取るべき介護士は?

認知症ケア指導管理士の資格を取るべき介護士は?

認知症ケア指導管理士を取るとどう変わるか?介護現場で働いていく上で有利な資格なのか?そんな疑問を持たれているのではないでしょうか。

この資格の一番の目的は人材育成です。高齢化社会の中で、介護や医療現場に置いて認知ケアの専門性を高め、人材育成に力を入れていく事が大きな目的とされています。それと同時に自身のスキルアップにも大きくつながります。

その①:人材育成や新人教育をしていく立場の方

現場で長く働いていくうちに、段々と役職を任される方も増えてくると思います。そして新人教育等を任されるようになると、自分の中では理解していても人に教える事の難しさに躓いてしまう方もみえるのではないでしょうか?

認知症ケア指導管理士は、自分が知識を取得する事で現場で指導する際にとても有利になります。技術面はもちろん、正しい認知ケアを実践して見せる事で人材育成のクオリティーは一気に上がります。

何より、自分自身に自信が持てる事も大きな強みになるでしょう。

その②:介護福祉士合格を目指す方

精神保健福祉士や社会福祉士と並び、名称独占資格の国家資格である介護福祉士。介護職である以上、資格の取得を目指す方も多いのではないかと思います。介護福祉士の合格率は61%~78%と、平均して70%前後となっており、頑張れば一発合格も目指せる資格にはなっています。

ただし、やはり国家資格な以上、簡単取れるものでもありません。

近年では、福祉本題や医療問題も追加されている為、合格にはある程度の勉強時間の確保は必要不可欠です。

そのテストの項目の中には認知症の理解を問う問題もかなりの率で出題されます。

仕事をしながら、介護福祉士の資格取得を目指す方が多い中で、先に認知ケアの知識を持っている事で、貴重な勉強時間を短縮できるので効率よく資格取得を目指せます。

その③:自身のスキルアップ

介護スキルの中でも認知症の方の対応は奥が深く、特に介護を始めたばかりの方だとその壁にぶつかる方も多いのではないでしょうか?

身体介護のように基本の介助方法があるわけではなく、認知症は症状も病状も十人十色なので、皆に同じ対応をすればいいというものではありません。

その方に在った会話の仕方や対処法を1人1人出来てはじめて認知ケアが行えている事になります。

介護を続けていく方であれば、日々の業務のスキルアップをする事でクオリティーの高いケアを提供出来るようになります。

認知症ケア指導管理士の資格を取得した時のメリットデメリット

認知症ケア指導管理士の資格を取得した時のメリットデメリット

ここでは、この資格のメリットデメリットを説明していきたいと思います。
貴重な時間を割いて資格を取る以上は1番気になり点ですよね。

私には同じ時期に認知症ケア指導管理士の資格を取った同期が数人います。今からは、私やこの同期の経験も含めてお伝えしていきます。

メリット

まず1点目は、手軽に資格試験を受けられる事です。介護系の資格試験は、受験条件に実務経験〇年~条件付きのものが多いのですが、こちら認知症ケア指導管理士初級であれば特に条件はありません

。受験費用も一般の方であれば7,500円となっており、他の受験費用に比べても手頃な方かと思います。

2点目は、履歴書に記載する事で転職にも有利になります。介護現場は人員不足の現場が多く、いつでも即戦力を求めています。

転職の際、履歴書に記載があるだけで即採用になったり、早い段階で役職を任されるケースが多いようです、実際に私の同期も転職後1年で役職の地位についています。認知症に関する知識があるかないかでは信頼度に大きな差が出てくるのかもしれませんね。

3点目は、認知ケアのプロとして指導する事が出来ます。この資格が誕生した目的である人材育成や指導を行う事が出来ます。

介護施設ではよくある勉強会で指導する側(講師)に立つことが出来、人材育成はもちろん、自分自身も人に教えていく事で学ぶこともありスキルアップに大きくつながります。

人に教える事が得意!という方なら特に向いているかもしれませんね。

デメリット

1点目は、認知ケア管理士には初級以外に上級があり、こちらは少し受験資格がついてきてしまいます。

初級は前述にあるように特に受験条件ありません。しかし、上級になると条件が付いてきます。

  1. 認知症ケア指導管理士初級に合格し、かつ資格を所持している
  2. 国家資格または、国家資格に準ずる資格を保持していて今回の試験で認知症ケア指導管理士初級と上級を併願する事

と、上記のいずれかが必須条件になっています。

また上級の試験には、初級と違い1次試験と2次試験が設けられ、どちらも合格して初めて資格を取得出来ます。

1次試験は初級と同様のマークシート方式のテスト、2次試験は論述形式と言うもので認知ケアに限る内容だけではなく介護ケア全般の問題が出題されます。

内容は「こういう状況の時はどうするか?」といった形で状況判断を問われる問題が多く出題されます。

2点目は、認知症ケア指導管理士は、認知ケア専門士に比べるとまだまだ知名度が低いことからどんな資格なのか知られていないことがあります。

ただ、採用試験などの面接で説明できれば、ちゃんと評価してくれる職場は多くなっています。

【経験談】認知症ケア指導管理士を取って仕事にどう活かせるか?

【経験談】認知症ケア指導管理士を取って仕事にどう活かせるか?

では、実際に認知症ケア指導管理士を取ってどうでいかせているのか実例を挙げて紹介していきます。

体験談①:女性介護士44歳

介護歴 15年
保有資格 介護福祉士、認知症ケア指導管理士、認知ケア専門士、心理セラピスト
現在の勤務状況 特別養護老人ホームにてパートタイムで勤務

資格の活かし方

特養でパートタイム勤務しています。認知症ケア指導管理士の資格を取ると決めたのは、自分の祖父が認知症になったのがキッカケでした。もともと瓦屋という職業から職人気質が強くとても頑固な人でした。

そんな祖父が認知症になり、その頑固さは更に増し、気に入らない事があると誰にでも手をあげてしまう始末。その頃は自分も介護施設で勤務しており、それなりに対応には自信があったものの結果はことごとく打ち砕かれました。

もはやお手上げ状態、という時に祖父が入居する施設のスタッフさんの対応を見て驚きました。あの頑固な祖父が嬉しそうに笑顔でいるんです。

私はそのスタッフの方にいろいろと話を聞きました。すると、その方は認知症ケア指導管理士の資格をもっており、祖父の性格をとても理解したうえで個別にケアをしてくれていました。

私は認知症を理解していたつもりでいたものの、実際は何も分かっていなかった、正しい認知ケアの重要さを痛感しました。

その後、私は認知ケアについて正しい知識をつけるため、そのスタッフさんが持っていた資格、認知症ケア指導管理士の資格を取りました。今では、あの頑固だった祖父も徐々に心を開いてくれています。

あの時の経験から、正しい認知ケアの重要性を伝える為今では講師として定期的に勉強会を開催しています。

体験談①:男性介護士37歳

介護歴 7年
保有資格 介護福祉士、調理師、認知症ケア指導管理士
現在の勤務状況 グループホームにて正社員として勤務

資格の活かし方

地元九州で福祉系の高校を出て介護士に。病院勤務から特養、サ高住といろいろな職場を経験し、その後料理が好きだったこともあり調理師免許を取得。現在は調理師の資格を活かしながらグループホームで勤務しています。

グループホームで働きだして一番につまずいたのは認知症の方の対応でした。現在働く施設は認知症対応型グループホームの為、9割の方が認知症を患われています。

食事の提供もそれなりに配慮しているつもりなんですが、食事拒否されることが多くありました。受け入れてもらえないことが本当に悔しくて辛かったのを覚えています。

そこで認知症という病気をもう一度いちから勉強しようと思い、取り組みやすさから認知症ケア指導管理士の資格を取ることに決めました。

勉強を進めていく中で、今までの自分の行動で間違っていた点を多く見つける事ができました。

資格取得後、現場で勉強した認知ケアの実践に入ると驚く程拒否がなく食事に関しても特に手間暇かけたものでなくても拒否なく召し上がって頂けるようになっていきました。正しい声掛けの仕方を気に留めず、料理の味にばかり気にしすぎていた自分に気づきました。

今では、職員入居者ともども毎日を楽しく過ごせるようになりました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?せっかく資格を取るなら思う存分その力を発揮したいですよね。認知症ケア指導管理士は、始めやすいうえに職場での活躍の場も多くあります。

特に今後、役職や管理者を担っていく方であれば存分に活用できる魅力的な資格ではないかと思います。

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

この記事を書いた人

コトコト子猫

28歳の頃、昔から携わりたかった福祉の仕事に就くため、ホームヘルパー2級の講座を受講する。

資格取得後は知り合いの紹介を経て有料老人ホームに就職。そこではチーフ業務から新人育成までを経験。32歳の時に認知ケア指導管理士の資格取得、33歳の時に結婚。妊娠8か月頃まで現場で勤務をしながら実務者研修に通う。

34歳で介護福祉士を取得する。現在は家庭と両立がしやすい夜間の訪問介護と障害者施設の夜勤専属として勤務している。

経歴

  • 2011年1月~2014年12月:有料老人ホームに就職
  • 2014年1月~2016年10月:人材派遣会社の営業兼介護職員
  • 2016年12月~2017年8月:人材派遣会社のアルバイトとして再就職
  • 2017年8月~現在:介護福祉士の資格を取得し、身体障害者施設に転職

資格

  • 介護福祉士

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